高校教師採用試験の難易度・合格率・倍率
高校教師の採用試験とは
地域によって差がある
公立学校の教員採用試験は、都道府県・指定都市・教育委員会などによって行われ、筆記試験・面接・実技・模擬授業などで合否を判断されます。
特定の資格や経歴等をもつ人には、特別の選考が行われる場合もあります。
併願が可能
教員採用試験は、近隣の自治体で併願できないように、一次試験(筆記試験)の日程が地区ブロックごとに決められています。
しかし、日程が異なる自治体の教員採用試験を併願することは可能で、教員になる機会を増やしたい、本命の自治体を受ける前に試験に慣れておきたいなどの理由から、併願をする人も少なくありません。
ただし、2次試験では日程が重複する場合があるため、併願を考える際は慎重に選考スケジュールを確認することが必要です。
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高校教師採用試験の受験状況
高校教師採用試験の受験資格
教員採用試験を受験する際には、受験する校種や教科の教員免許状を取得済み、もしくは取得見込み(大学4年制や大学院の2年制など)である必要があります。
また、自治体によっては、受験資格として年齢制限が設けられている場合があります。
校種や科目によって異なる場合もあるため、あらかじめ調べて置くことが必要です。
ただし、近年は年齢制限が緩和、もしくは廃止する自治体が増えてきています。
高校教師採用試験の受験者数
高校教師採用試験の受験者数は30,000人前後で推移していましたが、近年は減少傾向にあります。2023年度の受験者数は22,463人となりました。
高校教師採用試験の受験者数男女比率
受験者数の男女比率はもともと男性が高い傾向にありましたが、その差が徐々に広がりつつあります。2022年度は男性77.7%、女性22.3%となっています。
2023年度 高校教師採用試験受験者の新卒・既卒比率
2023年度の高学校教師採用試験の受験者に占める新卒の比率は30.2%、既卒の比率は69.8%となっています。臨時教員として働きながら、試験を受ける人が多いため、既卒の割合が多い傾向にあります。
高校教師採用試験の難易度・勉強時間
高等学校教員採用試験の採用倍率は、年々低下傾向にあります。
しかし、2023年度の高校教師全体の倍率を見ても4.9倍と、依然として、高めの倍率を維持しています。
また既卒者の受験も多く、新卒ストレートで採用されることは、決して簡単ではありません。
また、教員採用試験は年に1回しか行われず、併願が可能な民間企業と比べて教師への道は狭いです。
さらに既卒者はすでに臨時教員として教職を経験している人も多く、全体的に受験者のレベルは高くなります。
難易度は易しいものではないと考えておくべきでしょう。
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高校教師採用試験の合格率
高校教師採用試験の採用者数
採用者数は4,000人前後で推移しています。2023年度試験の採用者数は4,599人となっています。
高校教師採用試験の採用倍率
高校教師採用試験の受験者数の増加以上に、採用数の割合が増加しているため採用倍率は低下しつつあり、2023年度の採用倍率は4.9倍となっております。
高校教師採用試験の採用者数男女比率
2022年度試験の採用者数の男女比率は男性68.9%、女性31.1%となっています。
2023年度 高校教師採用試験の新卒・既卒採用率
採用率とは、「採用率(%)=採用者数/受験者数」で算出される数字です。高校教師採用試験においては、新卒・既卒ともほぼ同様の採用率となっています。2023年度は新卒21.9%、既卒19.8%、全体20.5%でした。
2023年度 高校教師採用試験受験者の学歴別採用者数
高校教師採用試験の学歴別採用者数は一般大学が最も多く3,084人となっています。一般大学の採用率は18.8%、教員養成大学の採用率は26.1%となっています。なお、「教員養成大学・学部」とは、国立の教員養成大学・学部出身者のことを指します。
自治体や科目によって異なる採用倍率
全国的な競争率と自治体の競争率では、状況が異なる場合があります。
たとえば沖縄県や鹿児島県では9倍前後と非常に高くなっているのに対し、茨城県・新潟市・新潟県・富山県・愛媛県では3倍程度と、大きく差があります。
採用倍率は受験する地域によって大きく異なるため、各自治体のホームページで事前に確認しておきましょう。
また、競争倍率は自治体だけでなく受験する科目によっても変わります。
一般的に、教員免許状授与件数の多い校種・教科、また採用者数の少ない校種・教科は、倍率が高くなる傾向にあります。