【2023年版】小学校教員採用試験の難易度・合格率・倍率

小学校教員採用までの流れ

免許状を取得する

小学校教師になるためには、まず小学校教諭普通免許状を取得する必要があります。

免許状には「1種」「2種」「専修」の3種類がありますが、これは免許の取得方法の違いです。

教職課程のある学校で教職課程を修了すれば、小学校教員免許を取得することができます。

大学で取得できるのが1種免許状、短大で取得できるのが2種免許状、大学院で取得できるのが専修免許状です。

3種類の中では、1種免許状を取得することが一般的となっています。

なお、教職課程を履修していな人であっても、「教員資格認定試験」に合格すすることにより、2種免許状の取得が可能です。

小学校教員採用試験を受験する

免許を取得しただけでは、教員として実際に働くことはできません。

公立小学校の教師を目指す場合には各都道府県などで実施されている教員採用候補者試験を、私立小学校の教師を目指す場合には各小学校の教員採用試験を受験します。

教員採用試験に合格すれば、小学校教諭として働くことができます。

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小学校教員採用試験の受験資格

教員免許状

小学校教員採用試験を受験する際には、小学校教諭普通免許状を取得済み、もしくは取得見込みでなくてはなりません。

年齢

公立学校で働くことを目指す場合の年齢制限は、各自治体により異なります。

最近は、教員不足が進んでいることから年齢制限を緩和したり、廃止したりする自治体も増えてきており、約50%の自治体が年齢制限を廃止しています。

私立小学校の場合は各校により条件が異なるため、自分が希望する学校の受験資格を確認する必要があります。

欠格事項

以下の条件に1つでも当てはまる場合は、採用試験を受験することができません。

・18歳未満の者
・高等学校を卒業しない者(ただし大学卒業認定などにより高等学校卒業と同等の資格を持つとされる場合は除く)
・成年被後見人また被保佐人
・禁固以上の刑に処せられた者
・懲戒免職の処分を受けたことにより教員免許状が効力を失い、その失効の日から3年を経過しない者
・法令違反や非行により教員免許状取り上げの処分を受け、その処分の日から3年を経過しない者
・日本国憲法またはその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党や団体を結成、またはこれに加入した者

小学校教員採用試験の内容

教員採用試験を実施する自治体によって、試験科目と内容は若干異なります。

多くの自治体が一次試験は筆記、二次試験は面接、論文、実技などの試験を行っています。

筆記試験は、一般教養、教職教養、教科に関する専門教養などを問う試験です。

小学校教師はすべての科目を受けもつため、水泳やピアノなどの能力を実技試験で見ることもあります。

ほかにも、模擬授業、指導案の作成、適性検査などを実施している自治体もあります。

希望する自治体の募集要項をよく確認して、内容や傾向を下調べしておくことが重要でしょう。

自治体ごとの対策を練り、過去問などに取り組むことが合格のポイントとなります。

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小学校教員採用試験の採用状況

公立小学校の場合

団塊の世代の大量退職による教員不足を背景に、最近は採用人数を増やしている自治体が多くなっています。

とくに大都会である東京都や大阪府、愛知県などでは毎年800人を超える人数の採用があり、このような採用状況はしばらく続くものとされています。

公立小学校の教師になりたいと考えている人には、チャレンジしやすい環境といえるでしょう。

国立小学校の場合

国立の小学校の場合、学校が独自に採用するのではなく、公立の学校にいる現職の教員を採用する形が一般的で、教育委員会が配属先を決めるケースが多いです。

現職の教員は一度公立学校を退職という形を取り、国立学校で採用という流れとなっています。

私立小学校の場合

私立小学校の教員は、各学校での採用になります。

最初は講師として採用され、実績を積んでいくことによって正規教員になれるという学校も多いため、各学校の情報をよく確認してください。

小学校教員採用試験の合格難易度

小学校教師の採用倍率は約3倍で、年々倍率が下がってきている状態ですが、地域よって競争率には差があります。

採用数が多い都市部は倍率が低く、採用数の少ない地方の採用倍率は高い傾向にあります。

採用倍率が約3倍というのは、決して低い数字ではありません。

しかしながら、中学校や高等学校の採用倍率が6倍を超えることが多いのと比べると、教員職のなかでは合格しやすいといえるかもしれません。

ただし、小学校教員採用試験は既卒生が受験する割合も高く、臨時教員として仕事をしながら、何年も試験を受けている人も多くいます。

なお小学校教員採用試験の採用者の男女比率は、2022年度では、男性49.4%、女性50.6%となっており、女性教師の活躍も目立ちます。

小学校教員採用試験の合格率

小学校教員採用試験 受験者数の推移

小学校教員採用試験の受験者数は、毎年5万人前後で推移しています。近年は減少傾向にあり、2022年度の受験者数は40,636人となっています。

小学校教師採用試験受験者数_2022

小学校教員採用試験 採用者数の推移

採用者数は若干増加の傾向にあります。団塊世代の退職者が増加し、採用数を増やすためだと考えられます。2022年度試験の採用者数は16,152人でした。

小学校教師採用試験採用者数_2022

小学校教員採用試験 採用倍率の推移

採用倍率はかつて10倍を超えていましたが、ここしばらくは採用者数増加の影響により3倍前後で推移しています。2022年度の採用倍率は2.5倍となりました。なお、男性の採用倍率は3.1倍、女性は2.0倍となっています。

小学校教師採用試験採用倍率_2022

小学校教員採用試験 受験者の男女比率の推移

男性の受験者が若干増えている傾向が続いており、2022年度は受験者数の男女比は男性60.6%、女性39.4%となりました。

小学校教師採用試験受験者の男女比率_2022

小学校教員採用試験 採用者の男女比率の推移

小学校教員採用試験の採用者の男女比率は、2022年度では、男性49.4%、女性50.6%となっています。

小学校教師採用試験採用者の男女比率_2022

2022年度 小学校採用試験 受験者の新卒・既卒比

2022年度の小学校教師採用試験の受験者の新卒、既卒の比率は新卒が43.0%、既卒が57.0%となっています。臨時教員として働きながら、試験を受ける人が多いため、既卒の割合が多い傾向にあります。

小学校採用試験新規・既卒受験者の割合_2022

2022年度 小学校教員採用試験 新卒・既卒の採用率

採用率とは、「採用率(%)=採用者数/受験者数」で算出された数字です。小学校教師採用試験においては、例年新卒生のほうが採用される割合は高く、2022年度は新規学卒者46.8%、既卒34.4%、全体39.7%となりました。

小学校教師採用試験新規・既卒採用率_2022

2022年度 小学校教員採用試験 学歴別の採用率

小学校教師採用試験の学歴別採用者数は一般大学が最も多く10,146人となっています。一般大学の採用率は35.4%、教員養成大学の採用率は55.4%となっています。なお、「教員養成大学・学部」とは、国立の教員養成大学・学部出身者のことをいいます。

小学校教師採用試験学歴別採用者数_2022