高校の音楽教師になるには
高校の音楽教師になるための学部・学科
音大出身者が多い
高校の音楽教師になるためには、「高等学校教諭1種免許状(音楽)」を取得することが必要です。
高校の音楽は小中学校に比べて専門性が高く、音楽理論などの講義が占める割合が大きくなります。
もちろん、歌唱や演奏といった実技指導もありますが、それだけに留まらないということは知っておきましょう。
したがって、高校の音楽教師の多くは音大出身者が占めています。
なかでも、技術が教育現場で生かせる声楽、ピアノを専攻している人が多いようです。
もちろん教育大学の音楽教育専攻からも目指すことは可能ですが、小中学校の音楽教師に比べると少ない傾向にあります。
音楽家としての顔をもつ人も
高校の音楽教師の中には、自身が音楽家として活動している人もいます。
高校の音楽は多くの学校で選択必修科目に設定されているため、コマ数が少なく、自身の音楽活動に時間を割くことも可能です。
あえて非常勤講師として働く道を選び、時間に余裕を持たせる人もいます。
専門性の高い高校の音楽を指導するにあたり、自身の音楽家としての経験・実績は役立つでしょう。
20代で正社員への就職・転職
高校の音楽教師の採用状況は?
中高の音楽教師の倍率は、公立・私立に関わらず非常に高くなっています。
これはコマ数の関係上、各校に在籍する音楽教師が少なく、現職の教師が退職しない限りその席が空かないためです。
年度によっては採用のない自治体もあります。
私立においては非常勤講師の募集は少数ながらありますが、志願者が殺到するため、激戦になることを覚悟しておきましょう。
高校の音楽教師を目指す人は、採用試験を突破するために十分な努力をするのはもちろんですが、空きが出るかどうかという部分に関しては運やタイミングも影響します。
他の科目と違うのは、採用試験で実技試験が課せられる点です。
そこで確実に実力を見せることができるように十分対策をしておきましょう。
高校の音楽教師に求められること
部活動の指導に情熱を注ぐ
高校の音楽教師は、音楽系の部活動で顧問として活躍する人も多数います。
吹奏楽部といえば文化部の花形です。コンクール入賞を目指して努力する生徒たちを導く存在として、校内で一目置かれる音楽教師も見られます。
また、合唱部でも音楽教師の活躍が期待されます。
音大の声楽科、ピアノ科、指揮科などの出身者は、部活動の指導においても強みを発揮することができるでしょう。
行事指導を任される
高校の音楽は選択制でありコマ数が少ないという一方、各種行事における歌唱指導や演奏指導、合唱コンクールの責任者など、音楽教師は授業外で担う役割が多々あります。
合唱コンクールではそれぞれのクラスを巡回して指導を行うなど学年、学級を越えて生徒と関わることになります。
これは他の科目の教員にはない特色であるといえるでしょう。