「家庭教師」とは

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生徒の家を訪問し、おもに学校のフォローや受験対策を目的として各教科の勉強を指導する。

家庭教師は、生徒の家を訪問して国語、英語、数学などの勉強を教える仕事です。

生徒は小学生から高校生までが対象になることが多く、指導目的は学校の予習復習やテストのフォロー、受験対策まで、生徒と保護者の要望によってさまざまです。

塾や予備校にて集団指導するのとは異なり、個々の生徒に応じた指導がしやすいことが特徴ですが、一人ひとりの生徒の個性や得意・不得意を見極めて、確実に成果を出していくことが求められます。

家庭教師は、家庭教師業を営む企業に就職して正社員として働く人がいる一方、大学生がアルバイトとして働くケースも多く見られます。

給料は時給制が多いですが、実力や経験によって変動する傾向があり、ベテランのプロ教師になれば時給5,000円以上で契約できたり、月給で安定した収入を得られたりすることもあります。

「家庭教師」の仕事紹介

家庭教師の仕事内容

生徒の家を訪問し勉強を教える

家庭教師の仕事は、生徒の家を訪問し勉強を教えることです。

塾の個別指導と教え方のスタイルこそ類似しますが、指導に使う場所が家庭と塾とで異なります。

また、家庭教師の場合、生徒の指定する場所まで足を運ぶケースもないわけではありません。

小学生から高校生までを教えることが多く、必要とされる学力は生徒によって異なります。

そのため、大学名が重要視される仕事です。

ただし、教師は大学生のアルバイトばかりではありません。

社会人のプロ教師がいることを売り文句にしている家庭教師センターもあります。

多くは家庭教師センターに登録し、そこに入った依頼に応じて仕事をするスタイルです。

しかし、中にはセンターに登録せず、個人で実績を積み重ねて仕事につなげる家庭教師もいます。

家庭教師の就職先・活躍の場

知名度によって仕事の幅は広がる

人気のプロ家庭教師は、一授業あたりを高い単価で契約することができます。

センターを通さなくても集客できるレベルで知名度が上がれば、個人契約に切り替えて働くことも可能でしょう。

家庭教師を専業でやる人もいれば、副業としてやる人もいます。

副業の場合、指導力を活かして塾講師が家庭教師をかけ持ちしているケースが多いです。

会社が、塾と家庭教師の派遣ビジネスをそれぞれ行っていて、その中で両方をこなしている人も珍しくありません。

名前が売れれば、教育系メディアで記事を書いたり、講演会に呼ばれたりするケースもあります。

家庭教師の1日

1日に何件も掛け持ちする

13:00報告
本部に出勤し、前日の指導内容の報告と、授業準備をします。

15:00指導
小学校2年生のお子さんのいるご家庭を訪問し、指導を行います。

16:00報告および移動
指導内容について報告書に記入後、保護者の方と指導方針について話し合いを行い、次の家庭に移動します。

16:40指導
小学校高学年のお子さんのいるご家庭を訪問し、指導を行います。

18:10報告および移動
指導内容について報告書に記入し、保護者の方のご相談に乗ってから、次の家庭に移動します。

19:00指導
中学生のお子さんのいるご家庭を訪問し、指導を行います。

21:00報告
報告書に記入後、保護者と生徒の三者で定期テスト対策について話し合いを行ってから、帰路につきます。

家庭教師になるには

より有利な条件を勝ち取るためには一流の大学へ

アルバイト家庭教師であれば、高卒でも募集している会社はあります。

しかし、プロ家庭教師をめざすのであれば、大学まで進学する必要性があるでしょう。

幅広く生徒を獲得できなければ収入にはつながりにくいので、名の知れた大学に行ったほうが有利です。

実際の業務において教師に最も必要なのは、コミュニケーション能力や指導力ですが、保護者はまず大学名で試してみるかを判断します。

機会をもらったあと、そのまま交代なしで続けられるかどうかは実力次第です。

プロをめざすならアルバイトの家庭教師、塾講師を経験し、腕を磨くことをおすすめします。

家庭教師の学校・学費

学歴は高ければ高いほうがよい

アルバイトであれば高卒以上、プロであれば一流大卒以上が求められます。

学歴は高ければ高いほど需要があるでしょう。

たとえば東大に入りたい生徒を教えるには東大以上の学力が必須です。

生徒の志望校より低い学校を卒業している場合、生徒および保護者からの信頼を勝ち得るのは困難と言わざるを得ません。

その場合は学歴の代わりのアピールポイント、たとえば、帰国子女で英語に関しては高度な指導を行える、といった要素が必要です。

家庭教師の資格・試験の難易度

特別な資格や試験は一切ない

家庭教師には特別な資格は一切必要ありません。

ただし大学名が集客力に直結しているため、一流の大学をめざしたほうが有利です。

第一線で活躍する人気のプロ家庭教師を目標とするのなら、なおのことでしょう。

そうではなく、アルバイトをめざすのであれば、難しいことはありません。

しいて言うなら、TOEICをはじめ学力を証明できる試験や資格は、保護者や生徒の関心を引く上で強いアピールポイントになるといえます。

家庭教師の給料・年収

生徒の数で給料が決まる

家庭教師の収入は決してよいとは言えません。

その背景には、生徒の数が収入に直結する点が挙げられます。

一定の収入を得るためには、かけ持ちが前提になるのですが、時間を無駄にせず複数の生徒を予定に組み込むのは容易なことではありません。

家庭教師アルバイトの平均時給は約2000円と高めですが、一度にまとまった時間働けない分、効率はよくないです。

プロ家庭教師となると、時給はまちまちであり、時給3,000円ぐらいの教師もいれば、倍の6,000円以上の金額で契約する教師もいます。

中には月給制の正社員採用もあり、その場合は安定した収入を得ることが可能です。

家庭教師のやりがい、楽しさ

生徒の人生に貢献できる

自らの指導を通して、生徒の成績向上に貢献できる点は大きな魅力です。

受験は特に人生における大きな分岐点となります。

生徒の人生を、本人の望む方向に持っていくための手助けができるというのは、責任が伴う一方でやりがいも大きいです。

テストの点数を通して成績が可視化されるため、自分の貢献度を実感しやすいでしょう。

また、指導を通して生徒はもちろん、保護者とも信頼関係を育むことができるとうれしい気持ちになります。

家庭教師のつらいこと、大変なこと

結果が伴わなくても、数字や合否で可視化される

担当する生徒は必ずしもやる気もある生徒ばかりではありません。

熱意をもって指導したからといって報われるとも限らないのは、家庭教師のつらい点です。

また、自分の指導が至らないと、テストの点数や受験の合否という目に見える結果を突きつけられます。

結果が悪ければ、生徒や保護者の信頼を得ることはできません。

受験が近づくと、生徒や保護者も気持ちの余裕がなくなってくるため、摩擦やトラブルが起きがちです。

受験へのプレッシャーを分かち合いながら、ひとつの結果をめざして歩みを共にする覚悟が求められます。

家庭教師に向いている人・適性

多岐にわたる要素を身につけて

家庭教師に求められる要素は多岐にわたります。

まず、指導するに足る学力がなければなりません。

指導力も必要ですし、コミュニケーション能力も大切な要素だといえるでしょう。

教える相手は人間ですから、良好な関係を築かなければ十分な成果にはつながらないのです。

また、受験や試験日までに効果的な勉強を進めるための、スケジューリング能力も非常に重要だといえます。

加えて、責任感がなければ、生徒や保護者からの信頼を得ることはできないでしょう。

家庭教師志望動機・目指すきっかけ

自由度の高さや、お世話になった経験から

学校の教師、塾講師、家庭教師など、人に教える仕事は多々ありますが、中でも家庭教師は自由度の高い仕事です。

そのため、教育業界で働きたい気持ちがあり、かつリスクを負ってでも自分の裁量で仕事をしたいという人に、家庭教師はおすすめできます。

ひとりで動く時間が長いですし、正社員採用でない限り働き方を自身で調整することができます。

また、学力という特化した強みを活かすことができるという点でも、魅力的な仕事です。

自身が家庭教師のお世話になった経験を持つ場合も、志望につながりやすいでしょう。

家庭教師の雇用形態・働き方

非正規がメインだが、正社員もある

基本的にはアルバイトや契約社員といった非正規雇用が多い業界です。

そのため、生徒の数が減れば収入も減るという、不安定な環境に身を置かざるを得ません。

しかし、中には正社員採用をしている会社もあり、その場合は安定した待遇で仕事をすることが可能です。

また、プロの家庭教師として個人事業主で働いているケースもあります。

いずれにせよ、まとまった収入を得ようと思えば、生徒や保護者からの人気を集めなければなりません。

家庭教師の勤務時間・休日・生活

人気が出るほど、休みがとりにくい職業

勤務時間は夕方から夜に集中しています。

生徒が学校から帰ってきたあとの時間がメインになるためです。

土日は学校が休みであるため、指導を希望する家庭も多く、一般的な休日とは異なります。

授業が入っていない日が休みというスタイルになりますが、生徒の病気や用事で振替が発生すると、休めないまま数週間、という事態にもなりかねません。

受験前は追加授業が入る機会も多く、それに伴う授業準備も発生します。

プライベートと仕事を完全に切り離すのは難しい職業です。

家庭教師の求人・就職状況・需要

経済格差に伴う教育格差が影響

求人はアルバイトから正社員まで幅広いです。

とりわけ、アルバイトは大学卒業時期にごっそり抜けることが多く、時期によって大量の募集がかけられます。

求人の分だけ需要もあるわけですが、少子化の煽りを受けていないわけではありません。

教育業界全般に言えることですが、生徒は奪い合いになりがちです。

経済格差に伴い教育格差も広がり、熱心な家庭とそうではない家庭とがはっきりと分かれています。

家庭教師は塾の集団授業とは異なり、手厚いマンツーマン指導ですが、その分料金がかかります。

それだけのコストを割ける家庭は限られますが、一部の家庭が熱心なので需要があるという状況です。

家庭教師の転職状況・未経験採用

未経験採用に積極的な会社もある

教育業界からの転職が多く、塾講師などとかけ持ちをするパターンも珍しくありません。

家庭教師業界は人の入れ替わりが激しいです。

その背景には、プライベートとの両立が難しかったり、雇用形態によっては経済的に不安定になりがちなことが挙げられます。

未経験採用にも積極的な会社が多いのは、離職によって発生する人手不足を補おうとする意図があるのです。

ともあれ、家庭教師として働きたいのであれば、教育に携わりたいという熱意や教育業界への関心を持つことが必要です。

家庭教師の現状と将来性・今後の見通し

逆風の時代と富裕層からのニーズ

教育にコストをかけられるかどうかはその世帯の収入によって変わります。

この先、日本が経済格差、教育格差、子供の貧困といった問題とどう向き合っていくのかは、家庭教師業界の将来性においても重要な問題です。

また、少子化が進めば進むほど、顧客減少につながるわけですから、教育業界にとって逆風の時代といえるでしょう。

ただし都心における中学受験の定着に代表されるように、熱心な家庭はお金をかけて教育を行っています。

あとはサービスの質をもって、生徒の奪い合いを制せるかどうかが問われているといえるでしょう。