番組制作会社社員の年収はいくら? 給料についてくわしく解説

番組制作会社社員の平均年収・給料の統計データ

番組制作会社局社員の平均年収・月収・ボーナス

放送業界の給料というと、高収入で安定しているイメージが強いかもしれません。

30代で年収1000万円を突破できる、などという噂を耳にしたことがある人もいるでしょう。

しかし、これはあくまでもキー局やNHKなどのテレビ局に勤めている局員に限定された話です。

同じ放送業界でも、番組制作会社の社員の場合、給料や年収はそれほど高くはないという現状があります。

一般的に、番組制作会社社員の年収は300万円から600万円ほどと考えておいてよいでしょう。

ただし、東京に本社がある大手の番組制作会社と地方の番組制作会社では収入に大きな差があります。

基本的には、東京のほうが給料は高い傾向にあります。

番組制作会社社員の手取りの平均月収・年収・ボーナスは

年収が400万円の番組制作会社社員の場合、月々の手取りはいくらになるのでしょうか。

番組制作会社では、毎月の給料にプラスして、年に1~2回の賞与が支払われることが多いようです。

そのため、毎月の手取り額は30万円前後で、残りの金額が賞与というイメージになります。

注意しなければいけないのは、賞与は必ずもらえるわけではないということです。

会社の業績や個人の実績に応じて支払われるものなので、状況によってはゼロということもあります。

番組制作会社社員の初任給はどれくらい?

番組制作会社の初任給はどれくらいの金額になるのでしょうか。

ここでは、日本の有名な番組制作会社の一つである「テレビマンユニオン」の初任給を見てみましょう。
 
HPの採用情報を見てみると、2019年度の実績として、制作職の社員の初任給は228,000円になっています。

また、手当としては住宅手当、通勤手当があり、社会保険(健康保険・年金・年金基金・労災・雇用)も充実しています。

新卒の人間が生活していくには十分な金額といえるでしょう。

ただし、これはあくまでも全国放送の人気番組を数多く手掛けている番組制作会社の場合です。

地方の小規模な制作会社では、初任給が20万円以下ということも多くあります。

番組制作会社社員の福利厚生の特徴は?

番組制作会社の福利厚生は、企業の規模によって大きく異なります。

大手の場合は住宅手当や扶養手当などが充実していますが、小規模な会社の場合は福利厚生があまり整っていません。

残業や休日出勤が多くて、社員のメンタルケアやヘルスケアに気を配っていない会社には注意が必要です。

また、現時点では女性社員の活躍が少なく、妊娠や出産、育児をしながら働き続ける環境が整っていないケースもあります。

女性がこの職種を目指すのであれば、産休や育休、時短勤務の実績について事前に会社側に確認することが大切です。

もしも今まで実績がなくても、これから前向きに検討するという姿勢を見せてくれる会社であれば、長く働き続けやすいでしょう。

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番組制作会社社員の給料・年収の特徴

放送局の経営に左右される

番組制作会社は、テレビ局やラジオ局などの放送局から仕事を受注して番組を作っています。

必然的に、放送局の経営の状態によって、仕事量や番組の予算面などで大きな影響を受けることになります。

最近では、インターネットの発展とともにテレビの視聴率が振るわなくなり苦戦している局が多いのが現状です。

こうした流れのなかで、番組制作会社としても局から人件費や制作費を減らされて苦しい立場に陥っているケースがあります。

放送局の経営が安定すれば、番組制作会社の社員の給料や待遇もよくなる。

そしてその逆も同じです。

放送局と番組制作会社は、まさに運命共同体といえるでしょう。

給料と労働時間が釣り合わないことも

放送業界は、もともとハードワークとして知られている業界です。

ディレクターやカメラマンなど制作現場に携わる人は、ロケや収録のスケジュールに合わせて臨機応変に働く必要があるからです。

番組制作会社のなかには、社員の深夜残業や休日出勤が常態化しているところも珍しくありません。

そして、そのような長時間労働に見合うような高い給料を支払えていないとされている企業もあります。

自分の目指す番組制作会社は、給料と労働時間が釣り合っているのかどうか。

入社前に残業代や待遇についてしっかりリサーチし、後悔のない働き方をしましょう。

フリーランスになる人も

自分の給料や労働時間を自由にコントロールしたい人は、フリーランスになることもできます。

番組制作会社の社員の場合は固定給がもらえますが、フリーランスの場合は仕事をした分だけ報酬を得ることになります。

生活は不安定になりがちですが、実力と人脈に自信がある人ならば、社員の頃よりも収入をアップさせることが可能です。

番組制作会社社員の勤務先別の給料・年収

大手の番組制作会社の給料

番組制作会社のなかでも経営が安定しているのは、キー局の番組制作を手掛けている子会社です。

たとえば、テレビ朝日には、系列で放送されるドキュメントや報道番組の制作を手がけるプロダクションとして、テレビ朝日映像があります。

2020年度のテレビ朝日映像の採用HPによると、月給は 209,150円で、固定残業手当の46,650円(30時間相当分)を含むとされています。

さらに、 固定分を超える残業時間については別途残業手当が支払われます。

年に一回の昇給と年に四回の賞与もあるので、安定した収入が期待できるでしょう。

地方の番組制作会社の給料

一方、地方都市にある番組制作会社の給料はどれくらいの金額なのでしょうか。

これに関しては企業によって大きな差があります。

一般的には、民放やNHKのローカル局から仕事を受けてローカル番組を作る場合、社員の月収は15~20万円ほどになります。

賞与に関しては、企業の経営状態によって出たり出なかったりするので、毎回必ずもらえるものとは思わないほうがよいでしょう。

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番組制作会社社員の正社員以外の給料・年収

契約社員

番組制作会社には、正社員だけではなく契約社員として働いている人がたくさんいます。

ディレクターやカメラマンとして入社を希望する場合、まずはアシスタントとして半年から数年間は修業しなければいけません。

この期間は、正社員ではなく契約社員として雇っている企業が珍しくはないのです。

契約社員の場合、給料はそれほど高くありません。

月給自体は15~25万円ほどになるのが一般的ですが、賞与や各種の手当てなどはもらえないことが多いようです。

能力や適性が認められれば、正社員に登用されて給料もアップします。

アルバイト

番組制作会社では、アルバイトとして働いている人もたくさんいます。

基本的には大学生や専門学校生が多く、テレビ業界に興味がある人が応募してくることが多いようです。

アルバイトの業務は、学生でもできるような簡単な仕事ばかりです。

ADの買い出しやインタビューの字起こし、三脚や機材の運搬などを手伝います。

時給は地方であれば1000円前後、東京であれば1500~2000円ほどになるのが一般的です。

給料が特別高いわけではありませんが、制作現場を実際に見ることができるという点では貴重な経験になるでしょう。

番組制作会社社員が収入を上げるためには?

番組制作会社の社員のなかにも高い給料を得ている人もいます。

それは、プロフェッショナルとしての能力が高く、テレビ局側からの名指しでの依頼が絶えないような人です。

高視聴率を叩き出す番組を企画することができるディレクター。

お茶の間に絶大な人気を誇るリポーター

高い撮影技術があるカメラマン。

編集のセンスが卓越している編集マン。

このようなプロフェッショナルは、視聴率不振に悩むテレビ局にとっては絶対に手放したくない人材です。

彼らに対しては、テレビ局側も高い金額の報酬を提示することで特定の番組につなぎとめておこうと画策することがあります。

必然的に給料が高くなるのです。

収入アップを目指すのであれば、自分に指名が来るような仕事をたくさん得ることが大切です。