社会福祉士は公務員としても働ける?

社会福祉士は公務員として働ける?

社会福祉士には、介護、医療、福祉など、さまざまな分野の就職先があります。

そのなかには、社会福祉法人や一般企業などが運営する民間の施設もありますが、都道府県や市町村が運営する公共の施設もあります。

具体的には、県庁や市役所などの行政機関、国立・県立・市立などの公立病院、自治体直営の地域包括支援センターなどがあり、それらの施設に就職すれば、社会福祉士は公務員として働くことが可能です。

利益を追求するのではなく、困っている人のために働くという社会福祉士の仕事は、「国民全体のために奉仕する」という公務員の仕事と、そもそも非常に似通っています。

このため、社会福祉士と公務員は相性がよく、社会福祉士は公務員として活躍しやすい職業といえるでしょう。

ただし、公務員として働くことは、待遇面などさまざまなメリットがある一方、試験を受けなければならないなど、注意すべき点もいくつかありますので、以下ご紹介します。

なお、社会福祉士の就職先のなかには、社会福祉協議会、いわゆる「社協」もあり、民間組織のひとつであるものの、その雇用形態や待遇面は公務員に準じたものとなっています。

公務員になれるわけではありませんが、安定して働きたいなら、社協も就職先候補のひとつとなるでしょう。

公務員のメリット

公務員として働くメリットとしては、まず経済的に安定できるという点が挙げられます。

自治体が財政破綻を起こしたり、自分から辞めたりしない限り、雇用は一生涯保障されていますし、給料は法律で定められた「俸給表」に従い、勤続年数に応じて着実に昇給していきます。

ボーナスや住宅補助などの各種手当も充実しており、公務員になれれば、生活面で困窮する心配はほぼないでしょう。

また、近年は政府主導で「働き方改革」が進められており、民間企業でも残業削減に取り組む事例が増えていますが、それを先導する立場である公務員の職場は、とくに働きやすい環境づくりに積極的です。

ほとんど定時で帰宅できる職場も少なくなく、仕事だけでなくプライベートも充実させやすいでしょう。

公務員を目指す際の注意点

公務員試験の難易度が高い

社会福祉士が公務員として働くためには、市役所の福祉課や生活保護課といった福祉に関連する部署に配属される必要があり、そのためには福祉職の地方公務員試験を受けなければなりません。

しかし、昨今は長引く景気低迷の影響もあって、安定した身分が得られる公務員は非常に人気である一方、福祉職の募集は、一般行政職よりも採用人数がかなり少ないケースが目立ちます。

都道府県によっては、欠員が生じたときだけ募集するというところもあり、募集そのものがまったくない年度もあります。

このため、どの自治体でも採用倍率は高くなりがちであり、公務員になるためには、かなり激しい競争を勝ち抜かなければならないでしょう。

なお、福祉職の試験を突破するには、筆記試験よりも、面接試験のほうがポイントになりやすいようです。

福祉職は、社会的に弱い立場にある人と直接ふれあう仕事ですので、面接試験においては、そうした業務を担うにふさわしい、優しくて親しみやすく、誠実な人物であることをアピールする必要があるでしょう。

募集期間が限られている

民間の施設であれば、とくに期間を定めず、通年で求人募集しているところは数多くあります。

しかし、公共施設の場合、基本的に採用は年度ごとに実施されるため、各自治体の公務員になれるチャンスは年1回しかなく、またその募集期間や試験などの日程も、自治体ごとにばらばらです。

都道府県や政令指定都市などの大きな自治体は5月~6月頃に募集がかかるケースが多く、中小規模の市町村は8月~9月頃に募集されやすいなど、ある程度の傾向はありますが、例外も多々あり、絶対ではありません。

公務員を目指すなら、就職を希望する自治体の情報を逐次チェックしておくことが大切です。

なお、日程さえ重複していなければ、複数の自治体を併願することも可能ですので、スケジュールを把握してひとつでも多くの試験を受けることで、公務員になる確率を高めることができるでしょう。

年齢制限がある

公務員試験は誰でも受けられるわけではなく、自治体ごとに年齢制限があります。

一概にはいえませんが、福祉職の場合、35歳または40歳を上限としているケースが多いようです。

ただし、近年は福祉職に限らず、公務員全体の年齢制限を引き上げる動きも見られ、年度ごとに条件が変わる可能性もあります。

募集期間と同様、年齢制限についても、自治体のホームページなどで最新の情報を確認しておくことが望ましいでしょう。