スポーツトレーナーの仕事内容

使命は選手に最高のパフォーマンスをさせること

たとえば、Jリーグの試合で、接触プレーがあって選手が倒れた時、ベンチから大きな荷物を抱えたジャージ姿の人が走り出し、選手に駆け寄ります。

その人が、スポーツトレーナーです。選手のところへ行くと、まず、プレーの続行が可能かどうかを判断します。可能なら両手で「○」、ダメなら「バツ」のサインをベンチに送ります。

そして、その場で応急措置をしたり、係員に担架を要請したり、選手の状況に応じて対処します。また、ベンチに帰ると、監督やコーチに選手の状態を的確に伝えるのも大切な役割です。

Jリーグのチームは、必ず何人かのスポーツトレーナーと契約しています。チームによって「アスレティックトレーナー」や「メディカル担当」などと呼び名は違いますが、仕事内容はだいたい同じです。

といえば、スポーツトレーナーとは、ケガした選手に応急措置をしたり、ケガを治したりするのが仕事かと思う人がいるかもしれません。

もちろん、それも大切な仕事の一つですが、トレーナーに与えられた最大の使命は、選手たちに最高のコンディションで、最高のパフォーマンスをさせることです。そのために行う仕事は、大きく分けて3つあります。

運動能力やパフォーマンス力を高める

1つは、運動能力やパフォーマンス力を高めるためのトレーニング指導です。

体幹部を中心とした筋力トレーニングやバランス感覚を養うトレーニング、また、近年重視される体の柔軟性を養うトレーニングなども指導します。チームにフィジカルコーチがいる場合は、その補佐をします。

ケガや故障の予防と応急措置

2つ目は、スポーツ障害や外傷の予防と応急措置、それにケガなどから復帰を目指す選手へのリハビリの指導です。

競技中や練習中に起きるケガはもちろん、スポーツを長く続ける選手に起こりうる腰痛や膝痛、肩痛、ヒジ痛や骨の変形などを予防します。また、それらが発生した時には応急措置やマッサージ、テーピングなどで対応します。

医者の診察を受けた場合は、担当医とよくコミュニケーションし、その選手の状態や将来の見通しなどを監督、コーチに報告します。

試合に向けたコンディション調整

3つめは、試合に向けたコンディショニングです。

選手の状態を見て、監督やコーチと練習や休養のスケジュールを考えたり、疲労回復を目的としたトレーニングやスポーツマッサージで選手のコンディションを整えます。

また、試合に向けたコンディションについて選手の相談を受けたり、アドバイスをしたりします。試合当日は、ウォーミングアップやクールダウンを一緒に行うこともあります。

チームや選手のスケジュールに合わせて行動する

チームと契約するスポーツトレーナーは、練習も、試合も、すべてチームの一員として行動します。休日も、チームのスケジュールに合わせて取ります。

ただし、休日に病院に行ったり、リハビリや個人トレーニングをする選手もいますので、それに付き合うトレーナーもいます。

社会人や大学、高校のチームの場合には、スポーツジムや整体院などから派遣されるトレーナーが中心です。

その場合、所属のスポーツジムや整体院から給料をもらい、週に数日だけ大学や高校へ通うというケースが多くなっています。