手話通訳士になるには

まずは手話技術の習得を

手話通訳を行うには、まず基本的な手話技術を習得する必要があります。

英語の学習に例えると、英単語や英文法を習得し、英会話をできるようになるまでの実力をつけるということです。

これは独学でも可能ですし、通信教育やサークルに通うなどの方法を選ぶこともできます。

基本的な手話技術を習得した後は手話通訳の訓練をしましょう。英語の学習でいうところの同時通訳の能力を養うということです。

手話通訳で社会に奉仕するために必要な資格はとくにありませんが、「手話通訳士」を名乗るためには厚生労働省が認定する手話通訳士の資格取得を目指すことになります。

この資格があれば政見放送や裁判等の公的な場で手話通訳を行うことができます。

手話通訳士の資格を持たなくても、「都道府県認定の手話通訳者」の試験に合格すれば多くの現場で手話通訳を行うことができます。実際、全国で活躍する手話通訳を行う人のほとんどが、この試験の合格者です。

また「市町村の手話奉仕員」として登録されれば市町村の依頼で手話通訳を行う機会を得られます。

福祉系の学校で学ぶ

手話通訳の技術そのものだけを学べる学校はあまり数がなく、国家資格である介護福祉士や社会福祉士を目指す中で、手話通訳についても学ぶといったケースが一般的です。

介護福祉士の仕事
社会福祉士の仕事

「手話通訳士」専任としての求人は多くないため、手話通訳士の資格を持っていても、それだけで就職できるとは限りません。

また、手話通訳士は障害者と密に接するため、福祉に関する知識や、障害者の生活、考え方をきちんと理解していることが求められます。

そのため、もし将来的に手話通訳士として活躍したいのであれば、福祉系の大学・短大・専門学校で、介護や福祉に関して専門的に学ぶことが一つの有用な方法といえるでしょう。

なお、福祉系の大学や短大は全国に複数ありますが、世田谷福祉専門学校や国立障害者リハビリテーションセンター学院など、「手話通訳学科」を置く専門学校もあります。

民間スクールで学ぶ

民間の資格スクールなどでも、手話通訳の勉強を行うことができます。

大学や専門学校に通う余裕はないという方や、いち早く技術を身に付けボランティアとしてでも活躍したいという場合は、このようなスクールで学ぶのもよいでしょう。

また、地域で手話サークル・手話団体がある場合は、そちらへ入会して勉強することもできます。

就職先は?

現在の日本では、手話通訳のみで活躍している人はほんの一握りといわれています。

手話通訳士はおもに社会福祉法人や社会福祉協議会、市役所などで働いていますが、「手話通訳士」としての求人は非常に少なく、多くの場合は職員として採用され、他の仕事と兼務して手話通訳の技術を活かしています。

ただし、百貨店や商業施設、銀行、ショップ、民間企業などでも少しずつ手話通訳士の需要が増えているようです。