心理カウンセラーの年収はいくら? 給料についてくわしく解説

心理カウンセラーの平均年収・給料の統計データ

心理カウンセラーは、医療・教育・産業など、さまざまな場で活躍しており、個々の専門性や勤務先、雇用形態などによって、給料・年収には大きく違いが出てきます。

非常勤の求人が目立ち、やや不安定な立場で働く人も多いとされます。

一方、実力をつけて経験を積むと独立し、専門性を生かして大きく活躍するような人もいます。

心理カウンセラーの平均年収・月収・ボーナス

求人サービス各社の統計データ

職業・出典 平均年収 年収詳細
心理カウンセラー
(Indeed)
396万円 時給 1,515円
月給 23.4万円
カウンセラー
(求人ボックス)
364万円(正社員) 派遣社員平均時給 1,254円
アルバイト・パート平均時給 1,090円
カウンセラー・臨床心理士
(転職会議)
344万円 20代前半:300万円
20代後半:416万円
30代:333万円
40代以上:275万円
スクールカウンセラー
(給料バンク)
298万円~389万円 平均給料:24万円
20代の給料:19万円
30代の給料:24万円
40代の給料:30万円
初任給:19万円

各社の統計データをまとめると、心理カウンセラーの年収は350万円前後が平均的であると推定されます。

ただし、求人ボックスと転職会議の調査データは「カウンセラー」としての給料・年収ですので、心理カウンセラー以外でカウンセリングに携わっている人も含まれていることが予想されます。

なお、求人ボックスで「心理」と条件付けをした場合の調査結果は、年収が351万円、派遣社員の時給が1,000円、アルバイトの時給が1,199円となっています。

心理カウンセラーの手取りの平均月収・年収・ボーナスは

各社の統計データを基に算出すると、心理カウンセラーの平均年収は350万円程度になると考えられます。

企業などで正社員や常勤として勤務する場合、ボーナスが給料の2ヵ月分支給だった場合、各種税金等を差し引いて月々の手取りは20万円前後となるでしょう。

しかし、ボーナスの支給があるとは限らず、非常勤で働く場合には、実際に働いた時間分の給料(時給)しかもらえないことがほとんどです。

心理カウンセラーの初任給はどれくらい?

心理カウンセラーの勤務先はさまざまなので、初任給にもだいぶ幅が出てくるものと考えられます。

とくに経験が浅い駆け出しのころは常勤の就職先を探すのも大変で、さほど良い条件で働けないケースも多く、月給20万円前後になる人が多いようです。

非常勤で働く場合には、時給1,200円~1,300円くらいからのスタートが一般的とされますが、実績や専門性が認められると、もっと高い金額をもらえることもあります。

心理カウンセラーの福利厚生の特徴は?

心理カウンセラーという名称は実に広い意味を持っており、「心理学の知識を生かして人の相談にのる人」のこと全般を指すために使われることが多いです。

そのため、勤務先によって心理カウンセラーに対する価値の置き方や考え方も異なります。

ある職場では、心理職の難関資格とされる「公認心理師」や「臨床心理士」の資格を持っていると特別手当がついたり、基本給が高めに設定されることがあります。

一方、その資格の価値が給与に反映されていなかったり、あまり恵まれていない待遇の下に働かなくてはならないこともあるようです。

非常勤で働くとなると、福利厚生は交通費支給くらいしか適用されないケースもあります。

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心理カウンセラーの給料・年収の特徴

資格があっても高収入が得られるとは限らない

心理カウンセラーは専門職ですが、実際にどれほどのスキル・経験が求められるかは職場によって異なります。

いくら心理系の資格を持っていても、あまり優遇されないケースもあるので注意が必要です。

また、給料や待遇面がよい求人は人気があるので、まだ経験が浅い若手は就職しづらい面もあるようです。

専門性が強みとなる仕事なだけに、地道にスキルアップしていく努力が必要です。

各領域で専門性を磨く

心理カウンセラーの活躍の場は、病院・学校・一般企業・福祉施設など多岐にわたります。

ただし、学校で働くカウンセラーは「スクールカウンセラー」、企業で働くカウンセラーは「産業カウンセラー」などと呼ばれるように、それぞれの分野に関する専門知識を持つ人材が求められます。

心理学は奥が深く、素人が簡単に究められるようなものではありません。

自分がどの領域で働くかを決め、その領域での専門性を磨いていくことで、より良い給料や待遇の下で働けるチャンスがつかみやすくなるでしょう。

心理カウンセラーの勤務先別の給料・年収

学校でスクールカウンセラーとして働く場合

スクールカウンセラーの多くは、フルタイムではない「非常勤職員」という立場で働きます。

そのため、給料は月給制ではなく「時給制」が基本となっており、時給3,000円〜5,000円程度が相場といわれています。

非常勤であるために、月の収入は15万円に届かないこともありますが、複数の学校での勤務を掛け持ちするような人は、生活に困らないくらいの収入を得ているようです。

企業で産業カウンセラーとして働く場合

企業のいち社員として働く産業カウンセラーは、勤務先となる企業の給与体系に応じて、毎月固定の給与が支払われるのが一般的です。

平均年収は300万円〜400万円程度がボリュームゾーンといわれており、その企業に勤める他職種の人と同程度の給与になるものと考えられます。

ただし、大企業で昇進していき人事・労務系のマネージャー的なポジションになると、年収1000万円に近づくケースもあるようです。

病院のソーシャルワーカーとして働く場合

ソーシャルワーカーとして働く人の多くは、「社会福祉士」あるいは「精神保健福祉士」という国家資格を取得したうえで働いています。

年収は300万円~350万円前後が相場とされますが、職場によっては専門職として手当を別途支給していたり、基本給自体が若干高めに設定されていることもあるようです。

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心理カウンセラーの正社員以外の給料・年収

アルバイト

心理カウンセラーは、アルバイト・パートのような「非常勤」の形で働く人が目立ちます。

ただし、非常勤といえども経験やスキルが求められる場合もあり、給料(時給)は勤務先や担当する業務の難易度などによって変わってきます。

正社員(常勤)よりも不安定な働き方になりますが、若手は非常勤として経験を積み、そこから常勤へステップアップするケースも多々あります。

フリーランス

心理カウンセラーは、どこかの企業などに所属せずに働く、フリーランスの道を選択する人も多くいます。

とはいえ、未経験者がいきなりフリーになって活躍するのは難しいため、まずは非常勤などでさまざまな現場経験を積んで独立、というのが一派的な流れです。

フリーになった場合、実力や経験次第で収入はどこまで伸ばしていくことができます。

ただし契約先の企業などの事情で案件がなくなる可能性も頭に入れておかなくてはなりません。

独立・開業

独立し、自らのカウンセリングルームを立ち上げて心理カウンセリングを行う人もいます。

自宅の一角を使ってカウンセリングするなど、さほどお金をかけずに開業することも可能ですが、大きくはやらせるのは大変です。

自らの専門分野や得意な領域を持ち、たくさんのお客さまを集めていく必要があります。

心理カウンセラーが収入を上げるためには?

心理カウンセラーが収入アップを目指すのであれば、専門性を高めていく必要があります。

この職業は、場合によっては無資格でも働くことができるので、いかに他のカウンセラーよりも専門知識を持っているかという「差別化」が、自身の評価を上げるためのポイントとなってきます。

心理系資格で唯一の国家資格である「公認心理師」や、難易度の高い「臨床心理士」の資格を取得していると、より専門知識が求められる場で働けるチャンスが増えるでしょう。

知識・経験が積み上がると、非常勤の求人も多くあるなかで、安定的に働ける場を探しやすくなるはずです。

さらに実績を残していけば独立する道も開け、さらなる収入アップも目指せます。