競輪選手の現状と将来性

日本のプロスポーツで、最も選手数が多い

公営ギャンブルである競輪の主催者は、地方公共団体です。監督官庁は経済産業省で、実際の運営は「財団法人JKA」が行っています。

競輪の収益金は、主催する自治体の収入となり、土木工事や公共施設の建設、教育、福祉などに使われてきました。

競輪選手の数は、2013年10月の時点で、男性2736人、女性51人です。日本のプロスポーツでは、最も選手数が多くなっています。

選手の権利を守る団体として、日本競輪選手会があります。競輪選手は、各都道府県にある日本競輪選手会の支部に所属しています。

選手は、実力によってS級S班からA級3班まで6ランクに分けられています。新人選手が属するA級3班の年収は600万〜800万円、最上位で9人のみのS級S班の平均年収は1億円を超えています。

全体でも、平均年収は約1200万円となっています。一般サラリーマンと比べても、年収は高いといえます。

1990年以降、衰退の一途をたどる競輪界

しかし、競輪界の現状は、とても厳しいものです。日本経済が、バブル崩壊後の1990年代から長い不況に入ったことや、若い人のギャンブル離れが進み、売上が激減しています。

競馬を除く公営ギャンブルは、こういった人気の低迷に頭を抱えているようです。

1991年に約2兆円あった売上は、21年後の2012年には6147億円まで減りました。その間に多くの競輪場で赤字となり、主催自治体の財政を圧迫するところも増えています。

2000年以降でも、門司競輪場(北九州市主催)、西宮競輪場と甲子園競輪場(兵庫県市町競輪事務組合主催)、花月園競輪場(神奈川県競輪組合主催)、一宮競輪場(一宮市主催)と5ヵ所の競輪場が廃止されました。

レース数の減少や賞金額の低下も見受けられます。今後、競輪人気をどのように回復させるかが課題となっています。

なお、2007年には、それまで競輪を統括していた「日本自転車振興会」と、オートレースを統括していた「日本小型自転車振興会」が統合され、新たに「財団法人JKA」が設立されました。

認知度をあげるための取り組みは行われている

競輪界でも、さまざまな改革を行ったり、イメージガールに女優などを起用して宣伝活動を行っています。

競輪は、シドニー五輪からオリンピック種目に採用され、2008年の北京五輪では永井清史選手が銅メダルを獲得しました。

また、タイム・トライアルやスプリント競技でも、日本の競輪選手が銀メダルや銅メダルを獲得して注目されました。

2012年からは、女性の競輪選手による「ガールズケイリン」も始まりました。最大7車立てで、1500〜1666メートルの距離で争われ、「顔より太もも」をキャッチフレーズに全国の競輪場を転戦しています。

2012年のロンドン五輪から、女子ケイリンも正式種目に採用され、注目度が高まっています。

公営ギャンブルだけに、売上が日本の経済状況に左右されるのは仕方ありませんが、現在の衰退に歯止めをかけるためには、競輪界全体の認知度をあげる地道な取り組みを続けるしかありません。

主催者、選手会や振興会も人気復活のために尽力をしているようです。競輪場によってはさまざまなイベントを行っているところもあります。