競輪選手の年齢

選手寿命の長い種目の一つ

競輪は、スポーツの中でも選手寿命の長い種目の一つです。

成績が悪ければ、20代でも引退に追い込まれる厳しさのある一方、40代はもちろん、50代になっても第一線で活躍する選手が珍しくありません。60代でレースに出場した選手もいます。

2015年現在、最高齢の選手は、1955年生まれの三ツ井勉選手で、10月でちょうど60歳です。

また、47歳になる神山雄一郎選手が、最高クラスであるS級S班でバリバリ活躍しています。

競輪選手の選手寿命が長い理由

競輪選手の寿命が長い主な理由としては、次の2点が指摘されています。

1つは、自転車をこぐという競技の特性から、体への負担が少ないというものです。

ほとんどのスポーツは、地面や床の上で行われます。動くたびに、地面や床からの反発を受け、その衝撃が自分の身体への負担となります。

その負担を何十年間も受け続ければ、関節や腰が悲鳴をあげてもおかしくありません。

現実に、多くのスポーツで、ベテラン選手になるほど足首やひざ、股関節や腰に大きなダメージを受け、パフォーマンス力が落ちていきがちです。

その点、競輪選手は、自転車をこぐため、地面や床からの反発を受けません。また、ペダルをこいでも、ペダルが回転していくため、足に受ける衝撃も小さくてすみます。

腰痛に悩む選手はいますが、基本的には、レースにかかる時間が短いため、日頃のケアで予防もしやすいといわれています。

競輪独特の戦法も選手寿命を伸ばしている

2つめの理由は、競輪独特の戦法です。

関節や腰に受けるダメージが少ないといっても、加齢とともに全身の体力は衰えます。

走行タイムだけを競う個人スプリントのような種目なら、30代後半から40歳になれば、若い選手になかなか勝てなくなります。

ところが、競輪は、走行タイムではなく、ゴールを通過した順番でレース結果を決めていきます。しかも、そのレースでは、競輪独特の戦術が用いられます。

競輪のレースは、参加選手が1列になってバンクを周回し、最後の1周でラストスパートをかけるという展開が多くなっています。

つまり、2000m、3000mのレースでも、勝負の行方は、ほぼ最後の1周だけにかかっているのです。

しかも、1列で走行中は、同じグループの選手を自分の前に走らせ、風よけとすることもできます。

先頭を走ると空気抵抗を受け、体力を消耗していきますが、風よけを置くことで、反対に体力を温存しながら、ラストスパートに賭けることができます。

さらに、ラストスパートの瞬間、味方の選手が、ライバル選手の進路を妨害したり、体当たりすることも許されています。

ラストスパートに向けて、体力を温存しながら、ライバル選手をつぶすことも可能で、その分、高齢の選手でも、勝てる確率がアップするのです。

落車して大きなケガをしなければ、少なくとも40代や50代までは続けられるスポーツです。