ジュエリーデザイナーの年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

ジュエリーデザイナーの平均年収・給料の統計データ

ジュエリーメーカーやデザイン会社に勤務する場合の平均年収は、300〜500万円程度です。

ただし、この仕事は実力やセンスがものをいうため、経験を積むことで徐々に収入アップも期待できます。

ジュエリーデザイナーの平均年収・月収・ボーナス

賃金構造基本統計調査

ジュエリーデザイナーの平均年収_2022

厚生労働省の令和4年度賃金構造基本統計調査によると、デザイナー職の平均年収は、38.3歳で約481万円となっています。

ただし、この統計はデザイナー職に従事する人すべてを含めた数字ですので、純粋にジュエリーデザイナーの年収を示しているわけではありません。

・平均年齢: 38.3歳
・勤続年数: 8.7年
・労働時間/月: 170時間/月
・超過労働: 7時間/月
・月額給与: 347,800円
・年間賞与: 632,800円
・平均年収: 4,806,400円

出典:厚生労働省「令和4年度 賃金構造基本統計調査」
ジュエリーデザイナーの平均年収の推移_r4

※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額にて計算。
※本統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。

求人サービス各社の統計データ

職業・出典 平均年収 年収詳細
ジュエリーデザイナー
(転職ステーション)
318万円 -
ジュエリーデザイナー
(給料バンク)
370万円~485万円 20代の給料:20万円
30代の給料:25万円
40代の給料:35万円
初任給:18~万円

各社のデータより、月給でみるとおよそ20万円から30万円ぐらいの間に設定されているところがわかります。

ジュエリーデザイナーの手取りの平均月収・年収・ボーナスは

各社の統計データをもとに算出すると、ジュエリーデザイナーの平均年収は400万円前後となると思われます。

令和4年度賃金構造基本統計調査より、ボーナスが年間でおよそ2ヶ月となっていることから、月額総支給額は30万円、ボーナスは年間60万円ほど支給されていると考えられます。

東京都で勤務するジュエリーデザイナーで、独身の場合、交通費などを除外して考えると月の手取り額は22〜23万円ほどになると見込まれます。

現在、日本人全体の平均年収が約420万円と言われていることから考えると、一般的な職業と同程度といえるでしょう。

ジュエリーデザイナーの初任給はどれくらい?

求人情報の初任給を調べると、大学卒で18~20万円程度、短大・専門学校卒で17~19万円程度となっており、年収は200~240万円程度で一般的な会社員と比べるとやや低めの給与です。

また、地方によってはさらに給料が安い企業もあったり、短大・専門学校卒のクラフトマン(ジュエリー職人)の初任給はおおむね17万円程度だったりという業界内での格差も生じています。

ジュエリーデザイナーの勤務先の年齢別の年収(令和4年度)

ジュエリーデザイナーの年収を年齢別に見ると、年齢の上昇にしたがって、年収も上がっています。最も年収が高い世代は、55~59歳の585万円です。

全年代の平均年収は481万円となっています。

ジュエリーデザイナーの年収(年齢別)_r4

上記グラフの基タイトルは「デザイナー」でファッションデザイナーテキスタイルデザイナー、ジュエリーデザイナー、ゲームデザイナーグラフィックデザイナーパッケージデザイナーキャラクターデザイナープロダクトデザイナーインダストリアルデザイナーカーデザイナー雑貨デザイナーガーデンデザイナー空間デザイナーディスプレイデザイナー照明デザイナーインテリアコーディネーターなど他職業を含むデータです。

ジュエリーデザイナーの勤務先の規模別の年収(令和4年度)

ジュエリーデザイナーの年収は、勤務先の事業所の規模によって大きく異なります。

10〜99人規模の事業所に勤めるジュエリーデザイナーの平均年収は457万円、100〜999人規模は437万円、1,000人以上の規模では642万円、10人以上規模の事業所平均は481万円となっています。

上記グラフの基タイトルは「デザイナー」でファッションデザイナー、テキスタイルデザイナー、ウエディングドレスデザイナー、ゲームデザイナー、グラフィックデザイナー、パッケージデザイナー、キャラクターデザイナー、プロダクトデザイナー、インダストリアルデザイナー、カーデザイナー、雑貨デザイナー、ガーデンデザイナー、空間デザイナー、ディスプレイデザイナー、照明デザイナー、インテリアコーディネーターなど他職業を含むデータです。

賃金構造基本統計調査より作成。本統計は調査の母数が少ないため、必ずしも実態を反映していない可能性があります。

ジュエリーデザイナーの福利厚生の特徴は?

ジュエリーメーカーなどの企業に就職した場合、各種社会保険、有給休暇、懐妊・育児休職制度、各種休職・休暇制度などを利用できます。

宝飾業界では女性の比率が高いため、女性が働きやすい育休・産休や時短制度を整えることが重視される傾向があります。

しかし小規模なメーカーやデザイン事務所の場合は福利厚生が整っておらず、長く働くことが難しい場合もあるので注意が必要です。

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ジュエリーデザイナーの給料・年収の特徴

他の職種と変わらないことも

ジュエリーデザイナーは専門的な知識や技術を要する職業であり、センスがあるかどうかで能力が判断されます。

そのため、経験を重ねながらセンスをみがく修行期間が長くかかります。

ジュエリーメーカーやデザイン会社で勤務する場合、大まかにデザイン、クラフト(ジュエリー製作)、商品管理という部門ごとに分業したり、外注したりするところもあります。

また最初は販売職や営業職、商品企画などを担当してから適性が見極められて、デザイン部門あるいはクラフト部門に配属されるというジュエリーメーカーも見受けられます。

せっかくジュエリーデザイナーになったとしても、新人のうちは販売職とさほど給料が変わらないことも珍しくありません。

自己負担も必要

ジュエリーデザイナーとして働く以上、ジュエリーを身に付けたり買ったりすることは必須です。

ジュエリーデザイナーがまったくジュエリーを持っていなければ、デザインを信用してもらうことはできないでしょう。

また打ち合わせの際にはジュエリーを身に付けたり、流行のファッションをしたり、自分自身の美容にも気を付けなくてはなりません。

自分のために投資する金額も多いため、新人のうちは苦しい生活を強いられることもあるでしょう。

ジュエリーデザイナーの勤務先別の給料・年収

メーカーで働くジュエリーデザイナー

ジュエリーメーカーなどに勤務する場合、一般的な会社員と同じ月給制です。

勤続年数が浅い場合は年収200~300万円程度、経験者で年収400~500万円程度、平均すると年収300~500万円程度です。

宝飾業界だからといって、特別高給なわけではありません。

ほかの業種と平均に大きな違いはなく、勤続年数に応じた年収が得られるでしょう。

ただし大人数で作業をすすめるため、ヒット商品を製作しても給料に反映することはありません。

デザイン事務所で働くジュエリーデザイナー

デザイン事務所はメーカーに比べると小規模で給料が低めなところが多くなっています。

仕事の増減が激しかったり、経営が安定していなかったりするところもあるため、注意が必要です。

独立・開業

ジュエリーメーカーやデザイン会社に就職したのち、独立してフリーランス(個人事業主)として活躍したり、会社を設立したりする人も珍しくありません。

デザイン中心にしても、クラフト(ジュエリー製作)や商品管理まで自らまたは自社でおこなう場合でも、経営全体の責任者として働くことになります。

ある程度の売上が見込めるようになってから独立したジュエリーデザイナーの年収は500~1000万円程度といわれています。

もちろん実力次第で1000万円以上の年収を得る人も少なくありませんが、その一方いったん独立したものの企業内デザイナーのときよりも収入が下がってしまう人もいます。

現実的には年収300万円未満のフリーデザイナーも存在し、収入を得るために再就職するこケースもあります。

センス次第で高収入を手にすることも期待できますが、ジュエリーが好きというだけでは継続することが難しい側面もあるという認識が必要でしょう。

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ジュエリーデザイナーが所属する代表的な企業の年収

会社名 平均年収 平均年齢
株式会社ツツミ 382万円 38.6歳
株式会社光・彩 407万円 33.7歳

出典:2023年現在(各社有価証券報告書より)

株式会社ツツミの平均年収

株式会社ツツミの平均年収は382万円です。

埼玉県に本社を置き、宝石の買付けから、宝飾品の製造・卸・販売に至るまで一貫した生産・流通システムを持つ宝飾品総合企業です。

株式会社光・彩の平均年収

株式会社光・彩の平均年収は407万円です。

山梨県に本社を置くジュエリーの製造・販売企業で、日本で唯一「鍛造リング」を扱う独自の加工技術を確立し、商品化に成功しています。

ジュエリーデザイナーが収入を上げるためには?

ジュエリーデザイナーとして最も収入を得られるのは、独立し自分のブランドを立ち上げて活躍することです。

そのため年収アップを目指して独立しフリーランスとなるデザイナーも多くいますが、必ずしも年収がアップするとは限らないのが難しいところです。

実力によっては会社勤めよりも大幅に収入がアップしますが、人気が出なければより年収が低くなってしまうこともあるため、独立の際には十分な準備と注意が必要です。