【2021年版】ファッションデザイナーの仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「ファッションデザイナー」とは

世の中のニーズを掴み取りながら、洋服・靴・バッグをデザインし、ヒット商品を生み出す。

ファッションデザイナーの仕事は、おもに洋服や靴、バッグなどの服飾品をデザインすることです。

大手アパレルメーカーなどで、大量生産される服のデザインをする「企業内デザイナー」と、顧客の注文に応じて一つひとつデザインをする「オートクチュールのデザイナー」がいます。

企業内デザイナーの主要な勤務先はアパレルメーカーで、国内外のさまざまな企業が存在します。

資格はとくに必要ありませんが、ファッションデザインに関する専門知識と技術が求められる仕事のため、服飾系の専門学校で学んでから就職を目指す人が多いです。

流行の変化が激しく、各企業の競争も厳しくなっている現在のファッションデザイナーには、スピード感を持って顧客ニーズを捉えたデザインをすることが求められます。

「ファッションデザイナー」の仕事紹介

ファッションデザイナーの仕事内容

ファッションアイテムをデザインする仕事

ファッションデザイナーとは、洋服や靴、バッグなどの服飾品のデザインを手掛ける人のことです。

企業に所属し、ブランドアイテムを手掛ける「企業デザイナー」のほか、個人の注文に応じてデザインをする「オートクチュールデザイナー」がいます。

企業内デザイナーの場合は、アパレルメーカーに勤める人が多く、デザイン業務を専門に行います。

担当するブランドのイメージやコンセプトをもとに、紙にデザインとして起こします。

勤務先によってはパターン(型紙)づくりをする「パタンナー」の仕事まで兼務するケースもあります。

オートクチュールデザイナーは、顧客の注文に応じたデザインを一つひとつ手掛けます。

こちらは個人で働く人が多く、自分でデザインから縫製までのすべての工程を手掛ける人もいます。

時代の先を読む力も必要

ファッション業界では季節ごとに新作発表が行われますし、実際にデザイナーがデザインを手掛けるのは、売り出すよりも半年以上前になります。

このため、一歩も二歩も時代の先を読んだデザインをしていかなくてはなりません。

ときにはデザイナー主体で企画の提案を行うこともあり、ファッションアイテムに関する高い感度やセンスも求められます。

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ファッションデザイナーになるには

高校卒業後に服飾系の勉強をするのが一般的

ファッションデザイナーは、ファッションデザインの知識や技術が求められる専門職であるため、服飾系の専門学校を卒業してからアパレルメーカーなどへ就職するルートが一般的です。

学歴が厳しく問われることはほとんどありませんが、学生時代に洋服デザインの基礎を学び、即戦力としての活躍を目標にするほうが就職時には有利です。

ただし、入社後はアシスタントからスタートすることが多くなっています。

先輩の下で経験を積みながら、繊維や生地などの素材や流行の捉え方などさまざまなことを学び、ファッションデザイナーに必要な知識と経験を身につけます。

第一線で重要な業務を任されるようになるには、一定の時間がかかります。

海外留学で服飾について学ぶ人も

ファッションデザイナーを目指す人は、海外留学の道を選ぶこともあります。

海外には世界的に有名なブランドが数多くありますし、「パリ・コレクション」のような規模の大きなファッションショーも開催されています。

海外にもデザインスクールは多数あるため、興味のある人は詳しく調べてみるとよいでしょう。

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ファッションデザイナーの学校・学費

服飾について学べる学校は多数ある

ファッションデザイナーとして働くには、服飾に関する知識や技術が必要不可欠です。

実践的な力は就職後に実務を経験しながら高めていきますが、学生時代に基礎的な知識・スキルを習得しておくと、就職にも有利です。

服飾やデザインを学べるおもな学校の種類は、以下の通りです。

・大学(美術系、服飾系)
・全日制の服飾系専門学校
・夜間の学校、通信制の学校

カリキュラムは学校によってさまざまです。

4年制大学や4年制の専門学校は、服飾に関する幅広い知識、デザインについて学べます。

加えてファッションビジネスについて広く学べたり、服飾系の資格取得を目指すための科目が設けられている学校もあります。

学費は年間100万円~120万円ほどが相場で、やや高めですが、時間をかけてファッションデザイナーに求められることを勉強したい人には向いています。

短時間で限定的に学べる学校も

就学期間が4年未満の専門学校の場合、授業内容は服飾専門の科目がほとんどで、短期間でより深く勉強します。

このような専門学校では学科もデザイン、縫製、ドレーピング・パターンメーキングなどに特化していることが多いため、各ジャンルの専門的な知識や技術を学習したい人に適しています。

また、夜間の学校や通信制の学校でも、ファッションデザインや縫製について学べるところはあります。

しかし、全日制の学校に比べて学習内容が限定的であり、完全な未経験者の場合は、それだけの学習では不十分かもしれません。

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ファッションデザイナーの資格・試験の難易度

スキルアップを目指して資格取得する人も

ファッションデザイナーを目指すにあたって、特別な資格は必要ありません。

ただし、ファッションデザイナーの業務に関連する資格がいくつかあり、自分の知識や技術を証明するため、あるいはスキルアップのために取得する人も多いです。

業界で有名な資格のひとつが、財団法人日本ファッション教育振興協会が主催する「洋裁技術検定」や「パターンメーキング技術検定」です。

洋裁技術検定は、基礎の初級、専門の中級、実務レベルの上級に分かれ、衣服を製作するための知識と技術が審査されます。

パターンメーキング技術検定は、型紙を作る「パタンナー」という職業の技術試験です。

3級は入門、2級は専門、1級は実務レベルになります。

デザインソフトに関連する資格

現在のファッションデザイナーは、パソコンを使ってデザイン業務を進めます。

IllustratorやPhotoshopといったソフトを使いこなすことができれば仕事の幅が広がるため、それらに関連する資格を取得しておくのも有用です。

また、いずれ自分でブランドを立ち上げる際には公式Webサイトを作ることもあります。

資格を取らない場合にも、パソコンやWebに関する知識は高めておいて損はないでしょう。

ファッションデザイナーの給料・年収

拘束時間が長くなる割に給料が低めの場合も

ファッションデザイナーとして企業に勤める場合の平均年収は、320万円~560万円ほどがボリュームゾーンと考えられます。

アパレル・ファッション業界は、給与水準がやや低めといわれますが、大手のアパレルメーカーや繊維メーカーに正社員として勤務する場合、安定した待遇が見込めます。

しかし、ファッションデザイナーは多忙になりがちで、残業時間が増えることがあります。

仕事のハードさに比較して、満足いく収入が得られていないと感じる人も決して少なくないようです。

著名なデザイナーになれば大幅に収入アップも

ファッションデザイナーのなかで、最も高収入を得ているのは、フリーランスで活躍する名の売れている人です。

国内外で評価される有名デザイナーになれば、年収数千万円以上はもちろん、ブランドが大成功すれば数億円を手に入れることも夢ではありません。

しかし、この域に達するのは、努力に加えて才能が認められたごくわずかな人だけです。

企業勤務の場合でも、大手企業で順調にキャリアを重ねて役職に就けば、年収600万円~800万円ほどを実現できる可能性は十分にあります。

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ファッションデザイナーの現状と将来性・今後の見通し

業界全体の競争が厳しくなっている

ファッションデザイナーは、人間にとって不可欠な「衣食住」の一翼を担う存在として、安定した需要が見込める職業です。

現代では、ファッションに対する消費者のニーズや価値観が多様化しているため、それらに細かく対応できるデザイナーの需要は高まっています。

しかし、近年は不況のあおりをうけ、国民全体の被服にかける金額が減少しています。

さらに、低価格のファッションアイテムが多く流通し、ファッションデザイナーやアパレル業界は、ヒットするブランドとそうでないブランドの格差が出ています。

こうした環境下でファッションデザイナーが生き残るのは、簡単なことではありません。

ファッションの幅広い知識や確かな技術を持ち合わせるのはもちろん、誰にも真似できないオリジナリティのあるデザインや、新たなトレンドを生みだすことができる力も必要になるでしょう。

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ファッションデザイナーの就職先・活躍の場

アパレルメーカーでの勤務や、独立して活躍する人が多数

ほとんどのファッションデザイナーは、アパレルメーカーなどの企業に勤めており、その会社やブランドのファッションデザインを手掛けています。

このような企業内で働くデザイナーのことを「企業デザイナー」と呼びます。

同じ企業デザイナーといわれる人でも、勤務先や配属によって、手掛けるアイテムの種類やターゲット、コンセプトなどはまったく異なります。

大手企業になるほど業務が細分化されていることが多く、商品企画やマーケティング、宣伝など、他の部門・職種の社員と深く連携しながら仕事を進めます。

一方、顧客一人ひとりに合わせてオーダーメイドでデザインを手掛ける人は「オートクチュールデザイナー」と呼ばれます。

フリーランスとして働く人が多いですが、こちらは需要があまり大きくなく、企業デザイナー以上に実力がシビアに問われるため、厳しい世界です。

独立して仕事ができるようになるためには、コンクールなどで賞を取ったり、ヒット商品を次々と生みだしたりと、実績を上げなくてはなりません。

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ファッションデザイナーの1日

デザイン以外に打ち合わせなどの業務も多い

企業で働くファッションデザイナーは、基本的にプロジェクトメンバーで決められたコンセプトやイメージに沿って、デザイン業務を進めていきます。

しかし、1日中ずっとデザイン画を描いてばかりいるわけではありません。

マーケティング担当者や商品企画担当者との打ち合わせや、ときには顧客と直接打ち合わせを実施することもあります。

ここでは、大手アパレルメーカー勤務のファッションデザイナーのある1日を紹介します。

10:00 出社
10:30 当日のタスク整理・デザイン画作成
12:00 休憩
13:00 企画会議・社外の関係者と打ち合わせ
16:00 デザイン画作成
18:00 最新情報や流行の調査
20:00 退社・帰宅

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ファッションデザイナーのやりがい、楽しさ

自分で手掛けたデザインが商品化されること

ファッションデザイナーにとっての最大のやりがいは、自分が手掛けたデザインが商品化され、多くの人の目に触れる形として完成することです。

ひとつの商品を作るためのデザインから製品化までの工程では、コストの問題をはじめ、さまざまな困難に直面することも多々あります。

しかし、他の専門スタッフと協力してものづくりを進めていき、いざショーウィンドウや店頭に並んだ商品を見れば、苦労も吹き飛びます。

また、ファッションデザイナーは知識や技術が問われる専門職であるため、経験を積むことで、さらに飛躍できる可能性が高まります。

いずれは独立して自分のブランドを立ち上げたり、実力が高く評価されれば世界を舞台に活躍することも夢ではありません。

実力勝負の厳しい世界だからこそ、自分を認められた瞬間には大きな達成感が得られます。

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ファッションデザイナーのつらいこと、大変なこと

理想通りに業務を進められないことも

ファッションデザイナーとしてアパレルメーカーなどに勤務する場合には、基本的に、会社としての意向や考え方に沿って仕事をしなくてはなりません。

ファッションデザイナーは独自の世界観をもち、豊かな感性を生かして働きたいと考える人が多いですが、状況によってはコストの問題や人員の問題などから、自分の思うようにデザインができないこともあります。

とくに、組織が大きくなると業務が分業化されていることも多く、理想の働き方ができないと感じる人もいます。

また、ファッションデザイナーは、季節や流行に合わせたファッションアイテムを常にデザインし続けていかなくてはなりません。

よいアイデアが思い浮かばなかったり、自分のデザインがあまり評価されなかったりしたときには、つらい気持ちになることがあります。

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ファッションデザイナーに向いている人・適性

ファッションへの探求心が強く、感性豊かな人

ファッションデザイナーは、人に喜ばれるファッションアイテムをデザインすることを仕事にします。

新しいものを生み出すには、いま、人々はどのようなファッションを望んでいるのか、どのような服を着たいのかなどを常に考え続けなくてはなりません。

「服が好き」なのはもちろんですが、ファッションに関する探究心が非常に強く、国内外のさまざまなファッションに興味をもてる人に向いています。

同時に、ファッションデザイナーはトレンドや世の中の流れ、TPOなどさまざまな状況を踏まえることも大切です。

流れの速い世の中の動きに敏感であり、自分自身の豊かな感性やセンスを育んでいくことを楽しめる人に向いている仕事といえます。

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ファッションデザイナー志望動機・目指すきっかけ

ファッションに興味があり、自分の手で服飾品を作るのが好き

ファッションデザイナーを目指す人は、学生時代からファッション全般が好きだったり、服作りやリメイクが好きだったりする人がほとんどです。

ファッションに関わる職業はさまざまありますが、とくに自分で手を動かして「ものづくり」に関わる仕事がしたいと考え、デザイナーの道を志すケースが多いです。

ただ、実際に志望動機を考える際には「ファッションが好きで、服をデザインしたい」というだけでは、ほかの人と差別化することができません。

できるだけ具体的に、どのような服飾品を手掛けたいのかや、目指すデザイナー像について伝えられるように考えておきましょう。

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ファッションデザイナーの雇用形態・働き方

アパレル企業に勤める企業デザイナーが多い

ファッションデザイナーとしてアパレルメーカーなどに勤務する場合は、たいていが正社員として雇用されています。

フルタイムで勤務し、各メーカーやブランドの製品をデザインする「企業デザイナー」として活躍します。

社内の事情によって、キャリアの途中で別ブランドを担当したり、場合によっては、それまでとまったく異なる仕事を任されたりする可能性もゼロではありません。

企業に所属しない場合には、独立して、フリーランスとしてさまざまな企業の案件を請け負ったり、自分個人でブランドを立ち上げたりする人もいます。

ただし、独立して成功するには確かな知識や技術はもちおろん、デザイナーとしての経験や実績も必要です。

まずは企業で勤務し、そこで力をつけるのが現実的といえるでしょう。

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ファッションデザイナーの勤務時間・休日・生活

不規則な勤務時間と納期に追われる毎日

ファッションやアパレル業界で働く人は、全体的に長時間勤務になりがちです。

もちろん通常の勤務時間や休日は決まっていますが、ファッションデザイナーの仕事は時間で区切りをつけにくいところもあり、忙しく働いている人が多いです。

季節ごとに新作を発表するため、ファッションショーなどのイベントや、製品の製造工程に合わせた納期に合わせて働かなくてはなりません。

業務が立て込んでスケジュールがカツカツになってくると、どうしても残業時間が増えます。

デザインが決まらなければ、その後のすべての工程が遅れてしまうので、繁忙期には休日を返上して仕事をすることも多くあります。

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ファッションデザイナーの求人・就職状況・需要

アパレルメーカーへの就職が一般的

ファッションデザイナーを募集するのは、アパレルメーカーが中心です。

国内・海外には数多くのアパレルメーカーがあり、「ファッションデザイナー」や「デザイナー職」として求人を出しています。

有名なデザイナーやブランドの事務所に勤める方法もありますが、こちらの求人数は非常に少ないため、狭き門と考えておいたほうがよいでしょう。

なお、ファッションデザイナーは専門職のため、新卒であっても、基礎的なスキルを備えている服飾系の専門学校の卒業生が歓迎されやすいです。

アパレルメーカーによって、取り扱うアイテムの種類やターゲットは、ハイブランドやカジュアルブランド、あるいはメンズ・レディース、子ども服、スポーツ関連など違いが出てきます。

自分がどのような服作りに関わりたいのかを考えて、就職先を探していきましょう。

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ファッションデザイナーの転職状況・未経験採用

未経験者の求人はほぼなく、即戦力になれる人材が歓迎される

ファッションデザイナーは、特別な資格が求められない職業ではありますが、新卒採用以外での「未経験者可」の求人はほぼないと考えておいたほうがよいでしょう。

どのメーカーも、自社のブランド力を高めてくれる優秀なデザイナーを欲しているため、学生時代から実績を上げている人や、他のメーカーやブランドで働いたことがある人など、即戦力として働ける人を積極的に採用する傾向があります。

まったくの未経験からファッションデザイナーを目指す場合は、専門学校で一から勉強をやりなおすくらいの覚悟が必要でしょう。

ごく一部の大手アパレルメーカーでは、中途採用で未経験者を受け入れることもありますが、その場合の年齢は若いほうが有利であり、30代以上になると転職は難しいです。

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独学でファッションデザイナーになれる?

アイデアや熱意次第では独学から活躍できるチャンスも

ファッションデザイナーを目指すなら、まず、被服に関する専門的な知識と技術を身につける必要があります。

このため、ファッションデザイナー志望者の大半は、服飾系の専門学校に進学し、卒業後にアパレルメーカーへの就職を目指します。

趣味で裁縫をしていたり、ミシンの扱いに慣れていたりする人も多いですが、職業として成り立つレベルに達するのは簡単ではありません。

ただ、ファッションデザインの基本は市販の書籍やインターネットを活用して学べますし、あとはどれだけ本気で勉強を続けられるかが重要です。

自分でデザイン・製作したアイテムについてネットで発信し、SNSなどを介して口コミで広がり、ブランド化に至るケースもあります。

個人が商品のオンライン販売を行うことも簡単になっている時代ですから、アイデアや熱意次第では、学校に通わずにデザイナーを目指すことも可能ではあります。

また、独学でも一定の活動経験があれば、アパレルメーカーの就職試験を受ける際にも、高く評価されること可能性は十分に考えられます。

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