「ディスプレイデザイナー」とは

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百貨店や小売店などの店頭や店内、イベント会場などのデコレーションをする。

ディスプレイデザイナーは、店頭や店内、イベント会場などのデコレーションをする仕事です。

具体的には、百貨店やショップのショーウィンドウ、店内の売り場コーディネート、あるいはテーマパークや展示会などの装飾に携わります。

特別な資格が求められる仕事ではありませんが、美術大学や専門学校のデザイン科でインテリアデザインや空間デザインについて学び、知識を身につけてからデザイン会社か展示専門会社に入社するのが一般的といえるでしょう。

収入は勤務先や経験、実力などによって大きく差が出ます。

将来的には海外展示会や海外顧客の日本展開の業務増加が予想されており、英語をはじめとする語学に力を入れ、国内外を問わず活躍できるような対策をしておくと、今後の需要増に対応できることでしょう。

「ディスプレイデザイナー」の仕事紹介

ディスプレイデザイナーの仕事内容

商品を魅力的に「飾る」仕事

ディスプレーデザイナーは、店舗内や店頭、イベント会場などのデコレーションをする職業です。

具体的には、小売店やデパートのショーウィンドウをデコレーションしたり、店内の売り場をコーディネートしたり、テーマパークやイベント会場などの展示をデザインするなど、商品を魅力的に見せるための空間演出を手がけます。

顧客との打ち合わせのなかで要望やコンセプトをヒアリングし、デザインを固めて平面図やグラフィックなどのイメージ図に描き起こします。

デパートやショップの売り場のコーディネートであれば、ディスプレイデザイナーと数名のアシスタントでディスプレイを完成させることが多いです。

大規模なセットを手がける場合、施工業社に工事を依頼して、図面をもとに現場で指示を出すこともあります。

ディスプレイデザイナーの就職先・活躍の場

デパートから美術館まで活躍の場は広い

ディスプレイデザイナーの主な就職先はディスプレイ専門会社や広告代理店のディスプレイ部門、百貨店などです。

デパートや小売店などの商業施設だけでなく、モーターショーなどのイベントやテーマパーク、美術館や博物館などの展示会における展示や飾り付けなど、手がける内容は多岐に渡ります。

そのため、就職する会社によって活躍できるフィールドも大きく異なるでしょう。

個人のセンスや実力が評価されやすい職種のため、独立してフリーランスとして仕事をしているデザイナーもたくさんいます。

ディスプレイデザイナーの1日

担当案件よって1日の流れは異なる

いくつかの案件を同時進行することが多いディスプレイデザイナーは、毎日決まったスケジュールをこなす職種ではありません。

ここでは、ショップのショーウィンドウの展示を手がけるデザイナーの1日をご紹介します。

9:45 出社
出社後はメールチェックから1日が始まります。

10:15 事務作業
商品の発注などをおこないます。

11:00 顧客との打ち合わせ
担当店舗のコーディネートに関する要望をヒアリングします。

13:00 ランチ
お弁当を持参して社内の休憩室で昼食をとります。

14:00 展示品の納入(現場)
ディスプレイを担当する店舗の現場へ出向き、展示品の納入に立ち会います。

16:30 メーカーとの打ち合わせ(外出)
メーカーへ出向き、展示に使用する商品について打ち合わせを行います。

18:30 提案資料作り
打ち合わせをもとに顧客へ提案するプロジェクトの資料を作成します。

20:00 退社
この日は約1時間の残業となりました。

ディスプレイデザイナーになるには

デザインとマーケティングの両方を学ぶ

ディスプレイデザイナーになるには、まずは美術系・ファッション系の学校に通い、デザインに関する基本的な知識や技能を学ぶのが最適です。

独学も不可能ではありませんが、デザインを専門的に学べる専門学校や、空間デザイン学科やコースを設けている大学へ進学してから就職する人が多い業界です。

また、ディスプレイデザイナー芸術的なセンスだけでなく、広告やマーケティングといった商業的な知識も求められます。

デザインに関する知識や技術、美的センスとともに、人々の関心や流行を捉える視点を持っておくことも大切です。

ディスプレイデザイナーの学校・学費

美術・デザイン系の学校へ通う

ディスプレイデザイナーを目指すのであれば、美術系の大学や専門学校のデザイン学科などで専門知識を学ぶのが近道となるでしょう。

空間デザインに特化した学部や学科でなくても、デザインの仕事に必要な色彩や絵画の知識、デッサンやグラフィックの技術、装飾に使用する素材に関する知識などが習得できれば問題ありません。

また、働きながらディスプレイデザインを学ぶことができる民間のスクールも存在します。

専門学校の場合、学費は年間で100〜150万円程度、民間スクールの授業料はコースによってさまざまですが10〜50万円程度で学べるところが多いです。

ディスプレイデザイナーの資格・試験の難易度

取得すれば有利になる資格はある

ディスプレイデザイナーとして仕事をするために必ず持っていなければならない資格はありません。

しかし、取得すれば就職やキャリアアップに有利に働く資格は存在します。

国家資格である「商品装飾展示技能士」は、3級から1級まであり、1級を受験するには7年以上の実務経験が必要となるなど、取得には長い年月がかかります。

民間資格の「カラーコーディネーター」や「インテリアプランナー」、「実践ディスプレイ認定試験」であれば、受験資格は特に制限されていません。

また、IllustratorやPhotoshopなどのデザインソフトが使用できることを入社の条件としているデザイン会社も少なくありません。

ディスプレイデザイナーの給料・年収

勤務年数と収入は比例しないことが多い

ディスプレイデザイナーの収入は、勤務する会社の規模や仕事内容、個人の能力により大きく変わります。

入社3年目で年収400万円を超える人もいれば、10年働いても400万円ほどの年収に落ち着いている会社もあります。

ディスプレイによる集客効果がデザイナー本人の評価に直接つながる仕事のため、勤務年数により年収を平均化するのは難しいといえます。

ディスプレイデザイナーとして経験と実績を積み、業界内での人脈やネットワークを築くことができれば、早くからフリーランスとして独立し、高い収入を得ることも可能です。

ディスプレイデザイナーのやりがい、楽しさ

責任が大きい分、やりがいも大きい

ディスプレイデザイナーは、顧客との打ち合わせをもとに現場ごとの要望を汲み取り、イメージ図に落とし込んで具体的なディプレイの構想を練り上げていく仕事です。

クライアントの意向を踏まえながら、デザイナー自身の知識とセンスで展示空間のデザインを決定していきます。

ときには施工業者を手配したり指示を出したりする現場もあるでしょう。

全ての行程を自身が手がけるディスプレイデザインのクオリティによって店舗の売り上げが左右されるため、責任が大きい一方で評価につながりやすく、やりがいのある職業だといえます。

ディスプレイデザイナーのつらいこと、大変なこと

クライアントの要望を常に優先する

ディスプレイデザイナーは、クライアントがいて初めて成立する仕事です。

学校でデザインを学ぶ段階では、自分のセンスやスタイルをいかに形にできるかが重視されますが、デザイナーとして社会に出ると、クライアントの意向を踏まえた作品を生み出せなければ評価されません。

自身のこだわりよりもクライアントの要望や世間のニーズを優先させなければならず、仕事によっては苦手な分野や技術も避けては通れない場合も多々あります。

こうした葛藤はディスプレイデザイナーだけでなく、デザイナーという職業に就いている人の多くがぶつかる壁だといえるでしょう。

ディスプレイデザイナーに向いている人・適性

アイディアを形と結果に落とし込める人

ディスプレイデザイナーには、美的センスと豊富なアイディアはもちろん、アイディアを現実的な形に落とし込む能力が求められます。

クライアントが抱える課題や要望を聞き取ってコンセプトを理解するだけでなく、ときには自身のデザイン案を実現するためにクライアントを説得する必要もあります。

芸術的なセンス以外にも、高いコミュニケーション能力がある人に向いている職業だといえます。

また、限られた日程と予算のなかで集客効果を最大限に発揮するディスプレイ作りが要求されるのがディスプレイデザイナーです。

自身のスタイルにこだわるだけでなく、プロジェクト全体を管理する能力や結果を求める姿勢が備わっていると大きなプラス要素となるでしょう。

ディスプレイデザイナー志望動機・目指すきっかけ

ディスプレイに魅了された経験がある

ディスプレイデザイナーを目指す人の動機はさまざまです。

ショーウィンドウを見て回るウィンドウショッピングが趣味という人や、子どものころから部屋の飾り付けをするのが好きだった人もいれば、美大に進んで展示デザインに興味を持った人もいるでしょう。

街頭やお店のきれいなディスプレイに魅了されて、自分も手がけてみたいと考えるようになったという人が多いです。

また、展示品を扱うディスプレイデザイナーは、事務作業よりも、飾り付けや商品の調達といった現場を駆け回る機会が多い職種です。

手作業で何かを作ったり多くの人とコミュニケーションを取ったりする仕事に魅力を感じる人が目指す職業でもあります。

ディスプレイデザイナーの雇用形態・働き方

デザイン会社に勤務する人が多い

ディスプレイデザイナーは主にディスプレイ専門会社や広告代理店、百貨店に勤務しています。

基本的には正社員として働いている人が多いですが、アシスタント職から入社する場合はアルバイトや契約社員としてスタートする人もいます。

正社員の場合、給与形態や福利厚生などの待遇は他の一般的な企業とそれほど変わらないでしょう。

勤務年数よりも個人の実力で評価されることが多いため、企業で経験と実績を積んだ後にフリーランスのディスプレイデザイナーとして活躍するケースも多いです。

ディスプレイデザイナーの勤務時間・休日・生活

時期によって生活リズムは異なる

店舗やイベント会場の展示を手がけるディスプレイデザイナーは、オフィスと現場を行き来することが多いです。

社内で図面や企画書の作成をこなし、現場や顧客先に出向いて打ち合わせや下見をおこない、ディスプレイの施工当日には現場に付きっ切りで進行管理をします。

店舗のディスプレイ施工は主に営業時間が終わってから業務開始となるため、作業が深夜に及ぶことも珍しくありません。

季節の変わり目など案件が立て込む時期には残業時間が多くなる傾向にあります。

一般的に週休2日制を採っている会社が多いですが、クライアントの都合や店舗の営業日によっては土日に出勤し、平日が休日となることもあります。

ディスプレイデザイナーの求人・就職状況・需要

需要はあるが人気も高い職業

ディスプレイデザイナーを募集しているのは、主にディスプレイ専門会社やデザイン会社、広告代理店や百貨店のグループ会社です。

大学生や専門学校生を対象として新卒採用を実施している企業も多く、採用試験を受けて卒業後すぐにディスプレイデザイナーとして就職する人もたくさんいます。

店頭などのディスプレイはあらゆる分野の集客や販売促進に用いられるため、デザイナーの需要は高いといえます。

ただし、人気の高い業界でもあり、学校で専門知識を学んだ人が多く志望する職業です。

学生時代からアルバイトやインターンとして現場を経験しておけば、就職に有利となるでしょう。

ディスプレイデザイナーの転職状況・未経験採用

経験者が有利だが未経験でも目指せる

ディスプレイデザイナーには特定の学歴や資格が必要ないため、未経験でも応募できる求人を出している企業も多いです。

ただし、実務には専門的な知識や技能が求められるため、空間デザインやインテリアに関わる分野でも経験があるほうが有利でしょう。

未経験からの転職を目指す場合は、はじめからディスプレイデザイナーとして応募するのではなく、将来的にデザイナーへステップアップできる職種や、アシスタント業務からスタートするのも一つの方法です。

ディスプレイデザイナーの現状と将来性・今後の見通し

需要はあるが規模は縮小化されていく

デパートやショッピングモール、テーマパークなどの施設から、小売店や展示会、イベント会場に至るまで、ディスプレイデザイナーの活躍の場は無数にあります。

ディスプレイが必要となる現場の数を見れば、デザイナーの需要は高いといえるでしょう。

しかし、オンラインショップの台頭や環境保護の観点から、大規模なディスプレイが求められる機会は少なくなっており、業界全体としては下降傾向にあります。

一方で、デザイナーのなかには日本だけでなく海外の展示会を手がけたり、海外のクライアントを持ったりする人も増えています。

今後ディスプレイデザイナーとして活躍するには、英語などの語学習得に力を入れ、国内だけでなく海外のディスプレイ業界へも関心を向けておくとよいでしょう。