「キャラクターデザイナー」とは
ゲームやアニメ作品などに登場するキャラクターをデザインする。
キャラクターデザイナーは、ゲームやアニメ作品などに登場する人物をデザインする仕事です。
オリジナルのキャラクターを一から作成したり、原作の世界観をもとに衣装や髪型などの外見をデザインしたりします。
美術系大学やアニメデザイン専門学校などで、基礎的な知識と技術を身につけ、ゲーム会社、アニメプロダクションなどへ就職するのが、この仕事に就くための一般的なルートです。
平均年収は300万円~600万円程度と幅があり、勤務先や経験によっても変わるでしょう。
ゲームやアニメ業界では常に新しい発想のデザインが求められているため、キャラクターデザイナーとしての将来は明るいでしょう。
また、最近では関連グッズのデザインや企業広告のキャラクターデザインなど、キャラクターデザイナーの仕事の幅は広がりを見せています。
「キャラクターデザイナー」の仕事紹介
キャラクターデザイナーの仕事内容
キャラクターをデザインする
キャラクターデザイナーとは、ゲーム、アニメ作品などに登場する人物をデザインする職業のことです。
原作の世界観をもとにデザインすることもあれば、オリジナルのキャラクターを一から作成する場合もあり、発想力豊かなセンスが求められる仕事です。
近年では日本のアニメやゲームのクオリティの高さが世界でも評判となっており、国内外からのデザイン依頼も多いため需要も増えているようです。
多くの場合、PhotoshopやIllustratorなどのソフトを使ってイラストを作り上げていくことになり3DCGを駆使したゲーム作品では、より立体的なイメージを作り上げる必要があります。
したがってデッサン力など基本的な画力やセンスはもちろん、専門のソフトを扱うスキルも求められてきます。
キャラクターデザイナーの就職先・活躍の場
ゲーム会社やアニメプロダクション以外にも活躍の場が
キャラクターデザイナーのおもな活躍の場は、ゲーム会社やアニメプロダクション、デザイン事務所、広告代理店、玩具メーカーなどです。
最近では企業広告のキャラクターデザインなどの需要も大きく、エンターテインメント以外の分野でもキャラクターデザイナーの仕事の幅は広がりを見せています。
自治体のいわゆる「ゆるキャラ」をデザインするような人もいます。
なお、キャラクターデザイナーの働き方はさまざまで、会社に勤めて正社員・契約社員などの形で働く人もいれば、フリーランスで働く人、在宅で働く人もいます。
キャラクターデザイナーの1日
働く場所や関わる案件によって異なる
キャラクターデザイナーの1日の流れは、働く場所や関わっている案件の内容などによっても若干違いがあります。
会社員として働く場合には、制作チームを組み、ディレクターやアートディレクターなどと打ち合わせを重ねながら作品のコンセプトを共有し、キャラクターを考えていく流れが一般的です。
場合によっては、クライアントの要望やニーズを直接聞くこともあります。
<ゲーム会社で働くキャラクターデザイナーのある1日>
10:00 出社・メールチェック
10:15 タスク・スケジュール確認
10:30 アートディレクターと打ち合わせ
11:30 キャラクター制作
13:00 休憩
14:00 デザイン案制作
17:00 修正作業
18:00 チームのミーティング
20:00 退社
キャラクターデザイナーになるには
キャラクターデザインを手掛ける会社
キャラクターデザイナーになるには、アニメプロダクションやゲーム会社、Webデザイン制作会社などキャラクターデザインに関わる会社に就職するのが近道です。
就職すると日々多くのデザイン案を考えることになるため、在学中からデッサン力や独自の発想力を高めることが大切です。
また、現場ではPhotoshopやIllustratorといったグラフィックツールを使う場合がほとんどなので、在学中からある程度使えるようになっておくと、スムーズに仕事に取り掛かれるでしょう。
キャラクターデザイナーの学校・学費
大学や専門学校進学が一般的
まったくの未経験でこの仕事に就くには難しいため、まずは美術系大学やアニメデザイン専門学校などで基礎的な知識と技術を身に付けましょう。
実際、キャラクターデザイナーの求人を見ると、多くの企業が応募資格として「専門学校卒以上」を対象としているようです。
未経験者でも採用されることはありますが、専門学校などでデザインについて学んでいる人が優先的に採用されています。
在学中に幅広い勉強をしてセンスを鍛えたり、創造力を磨いたりしておきましょう。
キャラクターデザイナーの資格・試験の難易度
特別な資格は必要なし
キャラクターデザイナーとして働くうえで、資格の有無が重視されることはほとんどありません。
ただし、資格があれば就職や転職の際に持っているスキルを示しやすくなるでしょう。
たとえば「Illustratorクリエイター能力認定試験」「Photoshopクリエイター能力認定試験」「色彩検定」などはキャラクターデザイナーの実務でも役立つ内容となっているため、余裕があれば取得しておくとよいでしょう。
また、資格と同じように重要視されるのがポートフォリオです。
就職試験では提出を求められる場合もありますので、自信をもって発表できる作品を作っておきましょう。
キャラクターデザイナーの給料・年収
実力次第で高い年収も
キャラクターデザイナーの平均年収は300万円~600万円程度が相場といわれています。
企業の規模によっても給与水準は異なり、大手のほうになるほど年収が高く手厚い待遇が見込めたりする場合が多くなります。
新人のうちの給料はあまり高くないですが、経験を積んでいくにしたがって昇給するのが一般的です。
なお、最近ではソーシャルゲーム業界の勢いが増しており、人気ゲームを生み出している会社では、たとえ規模は小さくても実力次第で若くして高い年収を稼いでいる人もいます。
キャラクターデザイナーのやりがい、楽しさ
手掛けたキャラクターが評価される
キャラクターデザイナーにとって最もうれしい瞬間のひとつは、自分が手掛けたキャラクターの人気が出て、たくさんの人から愛される存在になることです。
そのキャラクターの人気が高まれば、関連グッズが商品化されたり、また別の作品に使われたり、さらには海外で人気が出たりすることもあります。
何世代にもわたって愛され続けるキャラクターを生み出すことは、キャラクターデザイナーのモチベーションにつながっていくだけでなく、大きな目標でもあります。
キャラクターデザイナーのつらいこと、大変なこと
自分のアイデアが採用されない
多くの場合、キャラクターデザイナーは自分の思い通りにキャラクターを創造できるわけではなく、クライアントからの依頼を受けて、その要望に応える形で制作を進めていきます。
そのため、自分では「こうしたほうがいい」と思っていても、最終的にクライアントからOKがでなければ、納得できない形で仕事を進めていくこともあります。
特に新人のうちは、時間をかけて練ったアイデアがボツになったり、コンペで採用されなかったりと、厳しさを感じることも多くあります。
キャラクターデザイナーに向いている人・適性
独創性や柔軟な発想力を持つ人
キャラクターデザイナーに向いているのは、まず絵を描くことそのものが好きな人です。
しかし、絵が上手なだけの人は、世の中にたくさんいます。
キャラクターデザイナーにとって絵のスキルがあることは大前提ですが、いかにオリジナリティあるキャラクターを生み出せるかが、この仕事で成功していく要素のひとつになるといえます。
自らの手で新しいデザインを生み出していくことに意欲があり、次々と新しいアイデアを生み出せる人がキャラクターデザイナーには向いています。
キャラクターデザイナー志望動機・目指すきっかけ
ゲームやアニメが好き
キャラクターデザイナーを目指すきっかけは、その多くがゲームやアニメに触れ、自分もキャラクターをデザインしたいという純粋な気持ちが多いようです。
また、特定のキャラクターやキャラクターデザイナーが好きで、自分も同じようにキャラクターをつくりたいと思う人もいるようです。
面接で話す際には、どのようなキャラクターを作りたいか、どんなキャラクターデザイナーに影響を受けたかなどのエピソードを話せるようにしておくとよいでしょう。
キャラクターデザイナーの雇用形態・働き方
活躍するジャンルによって差が
キャラクターデザイナーのおもな就職先としてはアニメやゲームの制作会社、デザイン会社、玩具メーカー、文具メーカーなどが挙げられます。
キャラクターデザイナーは、活躍したいジャンルによって就職の難しさも多少変わってきます。
アニメ業界は比較的受け皿が大きいといわれますが、アルバイト採用が多く下積み時代は待遇が悪いことで知られ、厳しい生活になる可能性があります。
最近はソーシャルゲーム分野の発展がめざましく、正社員での需要も大きくなっていて、待遇もよいところが多いようです。
キャラクターデザイナーの勤務時間・休日・生活
始業も夜も遅めが一般的
キャラクターデザイナーの勤務時間は、8時間ほどに設定されていることが多く一般的な日勤の会社員とさほど変わりないでしょう。
ただし、アニメやゲーム業界は夜型の傾向が強く、始業時間はやや遅めで、その代わり夜遅くまで働くといった場合があります。
制作現場はつねに慌ただしく動いており、キャラクターデザイナーはタイトな納期に追われている人が多いようです。
裁量労働制を採用している企業も多く、毎日決まりきった時間内だけ働くということが難しくなりがちで、ライフスタイルは不規則になるかもしれません。
キャラクターデザイナーの求人・就職状況・需要
まずは下積みから
キャラクターデザイナーは、デザイナーのなかでも「キャラクター」に特化したデザインを行っていきます。
もちろん、新卒の学生をいきなりキャラクターデザイナーとして採用するわけではありません。
キャラクターデザイナーには、高いレベルでの画力やセンスが求められることから、まずは一般のデザイナーやグラフィッカーなどとして採用されることがほとんどです。
経験を積むなかで、認められた一部の人だけがキャラクターデザイナーになるといったケースが多く、就職した後も地道に努力する必要があるでしょう。
キャラクターデザイナーの転職状況・未経験採用
未経験からの転職は難しい
キャラクターデザイナーの求人は新卒採用・中途採用のどちらもさほど多いわけではなく、狭き門となっています。
とくに知名度のある大手企業や人気作品を手掛けている企業では、就職試験の倍率が高くなることがあります。
また、未経験者の採用は難しいのが実情です。
多くの現場が少人数で仕事を回しているため、どうしても即戦力になれる人が歓迎されやすいのです。
デザイナーの世界は実力勝負の世界なので、たとえ転職できたとしても、生き残っていくのは簡単なことではないでしょう。
キャラクターデザイナーの現状と将来性・今後の見通し
常に新しいデザインを
近年、日本では家庭用ゲーム機の需要は減少傾向にありますが、その分モバイルゲームやソーシャルゲームの人気が高まっています。
ゲームやアニメ業界では常に新しい発想のデザインが求められているため、キャラクターデザイナーとしての仕事はますます増えていくでしょう。
しかし、長くこの仕事を続けていくためには、トレンドに敏感で、常にセンスを高める努力を続けることが必要とされます。
そうすれば依頼先が意図するデザインをしっかりと表現し、ニーズに見合ったデザインを提供していくことができるでしょう。