客室乗務員の待遇

若いうちは厳しさを感じることが多い

これまで、ANAやJALといった国内大手航空会社の客室乗務員(CA、キャビンアテンダント)は「契約社員」として雇用され、3年間働くことで、本人の意向等によって正社員へとステップアップする形が一般的でした。

契約社員の間の収入は「勤務時間×時給」で算出する基本給が主となり、時給も1000円〜1300円程度であることから、年収は200万円台に留まる人が多くなっています。

契約社員の間も、労働保険や社会保険、有給休暇、育児休業などの扱いは、4年目以降の正社員とほぼ同等ですが、とくに若いうちは決して高収入な仕事とはいえず、中には早いうちに仕事を辞めてしまう人もいるようです。

そのほか、客室乗務員における待遇面の特徴を挙げるとすれば、基本給に加えて乗務時間中は1時間につき700円程度(会社によって異なる)の「乗務付加手当」が出ることです。

また福利厚生の一部として、社員本人やその家族を対象に、国内線や国際線に格安で乗ることもできます。

待遇改善の兆しが見られる会社も

大手航空会社のANAは、2014年春より契約社員の採用制度を廃止し、正社員雇用への切り替えをスタートさせました。

その大きな目的の一つは、人材のさらなる早期育成を目指し、若手が伸びるチャンスをいっそう広げるためだとされています。

LCCの登場によって航空会社間の競争が厳しくなっている今、早い段階から活躍できる人材を育てていくことが、自社の経営状態をより向上させるためには不可欠だと考えられているようです。

ここまで、契約社員採用が20年近く続いていたことを考えれば、これは一つの大きなターニングポイントになるといえるでしょう。

正社員雇用となれば給与体系も変わりますし、自らの努力によってはより早く昇進することも期待できます。

また、個々が「正社員」という安定した身分を手に入れることにより、仕事に対するモチベーションの向上、職場全体の雰囲気にも良い影響を及ぼすことが考えられます。

華やかなイメージとは裏腹に、待遇面ではあまり恵まれていないともされる客室乗務員。しかし少子化が進み続ける中、今後は優秀な人材を確保するために、待遇の向上にいっそう力を入れていく会社が増えるかもしれません。