キャビンアテンダントになるには? 3つのルートと応募条件や資格も紹介
採用面接の内容も一般企業とほぼ同じです。
しかし、キャビンアテンダントはとても人気が高い職業で、倍率は20倍を超えることも。
採用試験の狭き門を突破するには、事前の情報収集と仕事への理解が非常に重要です。
この記事では、キャビンアテンダントになるために必要な情報をまとめて紹介します。
キャビンアテンダント(CA)になるにはどんなルートがある?
キャビンアテンダントになるには、具体的にはどうすればよいのでしょうか。
この章では以下の疑問を解決します。
- CAになるための3つのルートとは?
- CAには高卒でもなれる?
- CAになるために有利な学部や学校はある?
キャビンアテンダント(CA)になるには主に3つのルートがある
上の図の通り、キャビンアテンダントになるには主に3つのルートがあります。
【CAになる3つのルート】
- (新卒)専門学校・短大卒業後、航空会社に就職
- (新卒)大学・大学卒業後、航空会社に就職
- (既卒)社会人経験のある人が航空会社に転職
キャビンアテンダントになるには、一般的な企業に就職するのと同じく、各航空会社の採用試験に合格する必要があります。
新卒と既卒では別の採用試験を実施する会社もあります。
大学卒の採用が多いですが、キャビンアテンダントになるための課程がある短大や専門学校(エアライン系スクール)からの採用もあります。
もし、早い段階でキャビンアテンダントを目指すのであれば専門学校を選ぶのも手です。
上の図の通り、専門学校は2年課程なので、ほかのルートよりも早くキャビンアテンダントとして仕事をスタートできます。
なかには、高卒でも受験ができる航空会社もありますが、あるのは既卒枠のみです。
キャビンアテンダントの入社試験を受けるためには学歴以外にも、年齢や身体条件・居住条件・英語力など、いくつかの応募資格があります。
キャビンアテンダント特有の応募資格は後述します。
→キャビンアテンダント(CA)になるにはどんな条件がある?
近年では男性のキャビンアテンダントを積極的に採用している航空会社もあります。
採用人数はその年によって異なり、大手では数百名程度、小さな航空会社では数十名というのが一般的です。
キャビンアテンダント(CA)は高卒だと応募できない会社が多い
応募資格は会社によってまちまちですが、
(1)2019年4月~2020年3月までの間に専門学校・短期大学・高等専門学校・4年制大学または大学院(修士課程)を卒業見込みの方で、2020年2月以降、会社の指定する時期に入社できる方。
JAL新卒採用情報より
高卒で採用試験を受けられる航空会社も一部ありますが、キャビンアテンダントになるには、専門学校以上の学歴を持っておく方が選択肢が広がります。
キャビンアテンダント(CA)になるのに学部は関係ない
【CAになるための学部・学校選び】
- 受験資格はどの学部でも得られる
- 学部に関わらずCAとして採用される実績がある
- 大学と並行してエアラインスクールに通う人も
キャビンアテンダントの採用試験では多くの航空会社が「専門学校卒・短大卒以上」の学歴を条件としているため、どの学校を卒業しても受験資格は得られます。
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キャビンアテンダントになるためにはどんな学校に行けばいい?(大学・専門学校・スクール)
キャビンアテンダントになるための学校の種類
キャビンアテンダントは人気が高い職業であるため、採用試験も高倍率になります。
また仕事柄、人柄重視の試験であることも特徴的です。合格に近づくためには日頃から教養を身につけることはもちろん、しっかりとした面接対策も欠かせません。
キャビンアテンダントになるための学校としては、大学(短大)・専門学校があります。
キャビンアテンダントになるための大学
さまざまな学部・学科からキャビンアテンダントへ
キャビンアテンダントを目指すための大学としては、観光系・旅行系の学部・学科、航空系の知識が学べる学部・学科などがあります。
ただし、こうしたキャビンアテンダントに直結する学科や学部でなくても、キャビンアテンダントに採用される可能性は大いにあります。
英語や第二外国語など語学系の学部・学科の学生が「自分の語学力を生かしたい」という思いからキャビンアテンダントを目指すことも少なくありません。
キャビンアテンダントは大学卒の学歴が有利?
かつてはキャビンアテンダントの人気が高く、学力が高い大卒での入社が一般的でしたが、現在では必ずしも4年制大学を卒業しているから採用で有利というわけではありません。
すぐに現場に馴染めるということから、エアライン系の専門知識を学んできた専門学校出身者を積極的に採用するところもあり、実際現場では多くの専門学校卒のキャビンアテンダントが働いています。
大卒だからといって学歴に甘んじることなく、キャビンアテンダントという仕事に対する熱意や努力をアピールしなければ、専門学校卒の学生と対等に張り合うことは難しいでしょう。
キャビンアテンダントになるための専門学校
エアライン系の専門学校は多い
観光系もしくは航空業界に特化した専門学校は全国にあります。
「エアライン学科」などの名称が付いている場合もあり、その多くは2年制もしくは3年制で、航空会社への就職を目標とした密度の濃いカリキュラムが組まれています。
また、同じ目標に向かう仲間と一緒に学ぶことで、励まし合ったり情報交換ができたりするのもメリットといえます。
専門学校の場合、学費は1年間に100万円から120万円程度で、初年度は入学金が10万円ほどかかるのが一般的です。
キャビンアテンダントに専門卒の採用はある?
キャビンアテンダントの採用資格は会社によってまちまちですが、大手(JAL、ANA)の場合は新卒、既卒に関わらず「専門学校以上」とされていて、専門学校卒でも十分に採用される可能性はあります。
大学卒の採用も多いですが、キャビンアテンダントになるための専門学校を卒業して就職した人も多くいます。
年齢や身体条件、居住条件、英語力など、いくつかの応募資格をしっかりと満たしていれば、専門学校卒でも十分にキャビンアテンダントを目指せます。
キャビンアテンダントになるためのスクール
エアラインスクール
キャビンアテンダントの勉強に特化した民間のスクール(エアラインスクール)も数多くあります。
専門学校よりも通学期間は短いですが、試験の内容を熟知した講師たちがポイントなどを教えてくれます。
国内だけでなく外資系航空会社を専門にしたスクールもあります。いずれも学校法人の専門学校とは違い、スクールによって通学日数、カリキュラムはだいぶ異なります。
仕事をしながら通える夜間・土日開講の講座もあるため、大学に通いながら並行して民間のスクールに通う人も少なくありません。
民間のエアラインスクールの場合は、数回のみの面接対策講座だけであれば5万円程度、キャビンアテンダント採用試験の内容すべてを網羅するとなると、30万円から50万円程度かかることが多いようです。
エアラインスクールで学ぶこと
TOEIC対策
国内航空会社ではTOEIC600点以上の取得を求められる場合が多く、エアラインスクールでも英語を中心とした語学力を高めるカリキュラムが組まれています。
面接対策
質問への適切な答え方はもちろんですが、面接時のマナーや面接での姿勢・身だしなみなどに関しての対策もします。
自己分析をし、採用担当者にしっかりと自己PRができる練習を繰り返し、各社の採用試験に対応できる力を身につけます。
外資系航空会社を目指す場合は英語での面接練習も行います。
試験対策
書類審査・筆記試験を通過するために、エントリーシートの書き方や筆記試験のポイントを学びます。
ときには書類に送付する写真の撮り方やメイクの仕方などを指導したり、グループディスカッションの練習をしたりすることもあります。
キャビンアテンダント(CA)になるには学歴以外にどんな条件がある?
CAになるには、英語以外に資格は必要ありません
ただし、CAの仕事を支障なく行うために、身体条件が設けられています。
この章では、キャビンアテンダントになるために必要な学歴以外の条件について具体的に解説します。
キャビンアテンダントに英語力はどれくらい必要? 留学はするべき?
採用試験の受験時に必要な英語力
JALやANAのキャビンアテンダント採用試験では、採用条件のひとつとして「TOEIC600点程度以上の英語力」が挙げられています。
TOEIC600点は、英検だと2級相当と言われています。
採用試験では、面接の前にエントリーシートを提出し、書類審査を受けるのが一般的ですが、この基準を超える英語力がなければ通過するのは非常に難しいでしょう。
そのほかの国内航空会社でも、国際線を運航しているエアラインの場合にはTOEIC600点を一定の基準としているところが多くあります。
外資系の航空会社では、採用条件のひとつとして「英語堪能」という条件がありますが、実際にはTOEIC800点や900点を取得していて、非常に英語力に長けている人が多く働いています。
英語力だけですべての採用が決まるわけではありませんが、一定以上の英語力が必要なのはたしかです。
また、応募時にスコアを確認されることはほとんどありませんが、その後正式な証明書類の提出を求められることもあるため、書類には正直なスコアを記入するようにしましょう。
コミュニケーションへの対策も
航空会社によっては、採用試験の際に英語での面接が実施されることもあります。
TOEICのスコアだけでは、本当の英語力がついているか判断できず、実務で必要なコミュニケーションへの対策が不十分な場合も多いためです。
どれだけ試験のスコアがよかったとしても、英語でコミュニケーションをとるのが不得手では不利になってしまいます。
普段からラジオの英会話講座を聞いて勉強したり、英会話スクールに通ったりして英語でのコミュニケーションに慣れておくことが必要です。
実際にキャビンアテンダントの業務でも、英語に関しては読み書き以上に「聞く力」や「会話する力」が求められるものです。
試験を受ける前からこれらの能力を磨いてけば、面接の際にも強いアピール材料になります。
留学の必要性
キャビンアテンダントを目指す人のなかには、英語力をつけるために留学を経験しておいたほうがよいのではと考える人も少なくないでしょう。
確かに、海外で生きた英語に触れ、コミュニケーションをする経験は非常に重要ですし、日本以外の文化に触れることもキャビンアテンダントの仕事をするうえで大いに役立つでしょう。
ただし、留学経験があるひとが採用されやすいわけではありません。
留学の経験よりも、重要なのは実際にどれだけ英語が話せるか・使えるかであるといえます。
また、学生の休暇を利用した短期間の留学ではそれほど効果的ではないと考える人も多いようです。
しかし、社会人になってからの留学は時間的・金銭的にも難しいため、留学を希望する場合は学生のうちに学校の制度を利用して経験しておくとよいでしょう。
中国語・韓国語など英語以外の語学力もあると有利
国際線のキャビンアテンダントを目指す場合はとくに、英語だけでなく他の言語を習得しているとさらに高く評価されるでしょう。
空港では路線によってさまざまな言語を使うお客さまがいるため、英語でのコミュニケーションがとれないお客さまとの会話が必要になることもあります。
近年ではアジア人の旅行客が増えてきているため、韓国語、中国語(中文・広東語)の知識があると非常に重宝されるでしょう。
医療・看護に関する資格
お客さまの命を守る仕事
フライト中に体調不良に陥ったお客さまがいれば、キャビンアテンダントが救急処置をしなければなりません。
基礎的な救急処置方法は研修の際の訓練で学びますが、医療や看護系の資格を持っていると、就職の際に有利になるでしょう。
赤十字救急法救急員
赤十字救急法救急員とは、日本赤十字社が認定する技術検定のひとつです。救命救急の基礎的な知識を得られます。
基礎講習では、手当の基本・人工呼吸や心臓マッサージの方法・AED(自動体外式除細動器)を用いた除細動などを習得できます。
救急員養成講習では、
- 日常生活における事故防止
- 止血の仕方
- 包帯の使い方
- 骨折などの場合の固定や搬送の仕方
- 災害時の心得
などの知識と技術を習得できます。
ビジネスマナーに関する資格
接客のスペシャリストとして
キャビンアテンダントは、接客業のなかでも最高レベルの接客スキルが必要な仕事です。
そのため、ビジネスマナーや接客の勉強をして資格を取得する人も少なくありません。
秘書検定
秘書検定は,社会人として必須の常識やビジネスマナーに関する検定です。
秘書という名前がついていますが、秘書を目指す人だけでなく事務や接客などさまざまな仕事に対応できるスキルを身につけられます。
筆記試験と面接試験があり、一般常識やビジネスマナーに関する知識だけでなく実際にそれを生かした行動ができるかどうかも問われます。
CAには身長・体重制限が実質あり
【CAに求められる身体的条件】
- 視力:コンタクトレンズでの矯正視力1.0以上
- 身長:機器の操作に支障のない程度(160センチ程度が目安)
- 体重:健康的な体重。BMI22が目安
- 水泳能力:一部外資系では水泳能力が応募条件にあり
キャビンアテンダントには眼鏡の使用は認められていないので、コンタクトレンズを普段使っていない場合は、早めに慣れておきましょう。
身長については、日系航空会社で募集要項に明記はされていませんが、業務で座席の上の棚に手が届くように、160cm前後が一定の基準となるようです。
ただし、身長が160cm以下でも採用される人もいますから、あくまで身長は目安にすぎません。
また、小型機で運航する航空会社では身長は問われないことも多いです。
近年はステップのついた機体も増えているため、今後は身長制限が緩和されていくことが予想されます。
キャビンアテンダントは接客が主な仕事なので、太りすぎ・痩せすぎでない、健康的でお客さんに好印象を持ってもらえる体型であることも条件です。
CAを目指せる年齢は実質30代前半まで
年齢制限は特に設けていない会社が増えていますが、実際は20代後半や30代前半が一定のラインとなるようです。
教育に時間がかかることや、体力勝負の仕事であることから、キャビンアテンダントを目指すには若いに超したことはないでしょう。
転職でキャビンアテンダントを目指す場合、国内の航空会社では既卒枠での採用試験を受験することになります。
近年、新卒採用では正社員登用が一般的になっていますが、既卒(中途採用)の場合はまずは契約社員として3年間働き、その後本人の希望や能力、適性を踏まえて正社員へと登用する場合が多いです。
採用されるポイントは、新卒の場合とほぼ変わらないため、しっかりと対策をしておくことが必要です。
キャビンアテンダント(CA)に適性があるのはこんな人
CAに向いているのは以下に当てはまる人です。
- 気配りができる
- 冷静な対応ができる
- 体力がある
キャビンアテンダントは華やかな職業に見えますが、実際の業務ではトラブルに冷静に対応したり、長時間勤務に耐えられる体力も大切です。
CAに向いている人の特徴1:気配りができる人
キャビンアテンダントは国籍や年齢を問わず、あらゆる人に柔軟に対応できる接客の能力が必要です。
そのためお客さまひとりひとりに対して、細かい気配りができることが大切です。
また、気配りを実践するためには、語学力や国際感覚、一般教養も求められるため、さまざまな知識を習得していなければなりません。
CAに向いている人の特徴2:冷静な対応ができる人
機内では、天候によるやむを得ないトラブルや、お客さまの体調不良など、予期せぬ事態が起こることもあります。
こうした緊急時でも適切に対応できる判断力や、どんな状況でも落ち着いて冷静に対応できる精神力も必要です。
CAに向いている人の特徴3:体力のある人
キャビンアテンダントは体力が必須です。
国内線勤務の場合、1日数往復のフライトを担当し、国際線では長時間の勤務となるため、非常にハードな仕事です。
勤務時間や休日も不規則であり、華やかな仕事でありながらも、体力がなければ務まらない仕事です。
契約社員として働くキャビンアテンダントは多い?
以前は大手の航空会社でも契約社員からのスタートである場合がほとんどでしたが、近年では人材の早期育成やモチベーションの向上を目的として、大手航空会社・LCCともに正社員を採用しています。
契約社員での採用が一般的だったころの給与は時給で算出され、年収が200万円代に留まる人も珍しくありませんでしたが、正社員となることで待遇の改善も見込まれています。
まだ契約社員として働く人も多い仕事ですが、今後は正社員として働くキャビンアテンダントの割合がより増えていくと予想されます。
契約社員のキャビンアテンダントの仕事内容
正社員が増えているとはいえ、未だに契約社員として働くキャビンアテンダントが多いのも実情です。
LCCや地方のエアラインなどは、コスト削減のため契約社員採用をしている企業が多くあります。
契約社員も、正社員と基本的に仕事内容は変わりません。
お客さまからすると、正社員でも契約社員でも同じキャビンアテンダントに変わりはなく、契約社員だとしても、正社員と同じように責任をもってサービスに当たることが求められます。
契約社員のキャビンアテンダントの求人状況
正社員の求人に比べ、契約社員の求人は多く見られます。
そのため、正社員と比べて採用のハードルは低いでしょう。
ただし、正社員と比べ待遇や給料で差があることもあるため、あらかじめしっかりとリサーチしてから試験に臨むことが必要です。
未経験から契約社員のキャビンアテンダントになれる?
正社員と比べ、契約社員の求人数は多く、未経験から転職する場合も比較的容易と言えます。
ただし、実務上は正社員と全く同じ仕事をすることになるため、英語力や接客スキルは同等のレベルが求められます。
契約社員だからと甘く見ていては、実際現場に立った時につらい思いをするかもしれません。
契約社員のキャビンアテンダントのメリット・デメリット
契約社員のメリットは、航空業界やキャビンアテンダントを目指す人にとって足掛かりとなりやすいことです。
契約社員だとしても、一度現場で経験を積めば、正社員に登用されるチャンスを得られます。
デメリットは、やはり正社員と比べると給料や待遇で差がでることです。
現場では正社員と同様の仕事が求められるため、不公平さを感じる人も少なくないでしょう。
契約社員のキャビンアテンダントの給料
契約社員の場合は、時給換算が一般的で、設定された時給×労働時間がそのまま給料になります。
そのため、新人のうちは他の職業と比べても収入が少なく、苦しい生活をする人も少なくありません。
派遣・パート・アルバイトのキャビンアテンダント
キャビンアテンダントには、派遣社員やパート・アルバイトとして働く人はほとんどいません。
多くが正社員と契約社員で構成されているためです。
なかにはさまざまな都合で日勤のみや短時間勤務のみをしている人もいますが、これは企業側が設けている制度を利用している人が多く、自ら申し出ない限りは一度雇用された形態が変わることはほとんどありません。
キャビンアテンダント(CA)を目指すなら知っておきたいこと
CAを目指している方が、採用試験の条件以外にも知っておくべき内容をまとめました。
この章では以下について解説します。
- CAの具体的な仕事内容とキャリアパス
- CA採用試験の難易度
- 国際線・外資系のCAになるには
キャビンアテンダント(CA)の仕事内容とキャリアパス
- 入社後の研修
- 客室部への配属・勤務
- CAをまとめるリーダーに
①入社後の研修
難関と言われるキャビンアテンダント採用試験を突破しても、すぐにフライトを経験できるわけではありません。
就職後は、実際に搭乗する前に、専門的な教育・研修を受けます。
まず地上訓練とフライト訓練を受け、キャビンアテンダントに必要な基礎知識やスキルを身につけてから業務に就けます。
接客やサービスに関することだけでなく、安全管理についても重点的に学びます。
訓練期間は一般的に3ヵ月程度といわれています。
日系航空会社の場合、最初は国内線のみの勤務となります。
②客室部に配属される
キャビンアテンダントは航空会社の客室部門に所属するのが一般的ですが、大手の場合、配属先はさまざまです。
配属された地域を「ベース」として、8人前後の班に分かれて勤務します。
配属後は、いよいよ先輩キャビンアテンダントと一緒に搭乗することになります。
③キャビンアテンダントをまとめるリーダーへ
【一般的なCAのキャリアパス】
- 契約社員で3年ほど経験を積む
- 正社員へ
- アシスタントパーサーに昇格
- パーサーに昇格
- チーフパーサーに昇格
日系大手航空会社では、契約社員での採用を辞め正社員でCAを採用していますが、一部の会社では契約社員からスタートです。
その後、本人の努力や意向によって正社員になることで、クルーとしてのキャビンアテンダントから「アシスタントパーサー」といった役職に昇進します。
チーフパーサーはキャビンアテンダントの責任者で、キャビンアテンダントとしての仕事もこなしますが、クルー全体をとりまとめて指示を出したり、部下の指導に当たったりすることが多くなります。
航空会社によって役職の名称は異なりますが、契約社員スタートのキャビンアテンダントも、乗務を続けてスキルを身につければ昇進することは可能です。
キャビンアテンダント(CA)は人気が高い!倍率は20倍~
CAになることが夢、という人は多いです。
航空業界全体でのキャビンアテンダントの採用試験倍率は約20倍?と言われています。
ローカル系航空会社は採用人数が少ないため、100倍を超えることもあるようです。
CAになるには、非常に狭き門であることを知っておく必要があるでしょう。
国際線のキャビンアテンダント(CA)になるには
日系航空会社の場合、国内線で2年から3年の経験を積んだ後、訓練を受けて国際線への搭乗となります。
つまり、日系航空会社の場合は入社してすぐに国際線のCAになることはできません。
国際線では、海外のお客様に失礼のないフォーマルな英語で話せるスピーキング力も必要になります。
外資系の航空会社のCAになるには
外資系の航空会社でも、日本国籍を持つ人のキャビンアテンダント採用を行っています。
応募資格はまちまちですが、英語に加え、その国の言語に堪能だと優遇されやすくなります。
なかにはパソコンのスキルや水泳能力を求めるなど、日系航空会社とは違った条件が必要となる場合もあります。
外資系の場合、日本の航空会社以上に各会社でカラーが異なるため、特に注意が必要といえます。
キャビンアテンダント(CA)になるにはのまとめ
キャビンアテンダントの採用試験で合格を勝ち取るためには、志望理由をしっかりと持ち、いかに会社の成長に貢献できるかをアピールすることが大切です。
キャビンアテンダントになるには、少なくともTOEIC600点以上の英語力が求められます。単に英語の読み書きができるだけでなく、相手の話を聞き、それに適切な返答をする力が必要です。
留学は必須ではありませんが、するならば時間に余裕のある学生のうちがよいでしょう。大切なのは留学経験ではなく、実際にどれだけ英語が話せるかです。
また、中国語や韓国語なども習得しておくと有利になるケースもあります。
華やかなイメージのキャビンアテンダントですが、体力や冷静な判断力や気配りを求められる仕事でもあります。
準備をしっかり整え合格を勝ち取りましょう。