社長になるには
社長になるまでの道のり
社長になるには、大きく以下の2つの方法が考えられます。
1.起業する
2.出世して社長になる
それぞれについて、詳しく紹介します。
起業する
「起業をする」というとハードルが高く感じる人もいるかもしれませんが、単に法人を設立するだけであれば、さほど難しくはありません。
定款の作成や登記書類の作成などを行い、登記と開業届出を行って必要な手数料などを支払えば、さほど労力をかけずに法人をつくることができます。
従業員を雇わず、自分一人だけで会社を経営する場合でも、社長になることは可能です。
出世して社長になる
「出世して社長になる」方法は、言葉の通り、会社の社員から昇進していき、社長のポストを狙うルートです。
社長に就任するケース例
大企業では社員数が多く、社長をはじめ、経営陣のポストまで上り詰められるのは限られた優秀な人のなかでもほんの一握りとなるでしょう。
外部から優秀な人材が引き抜かれて社長に就任することもあります。
社員数の少ない企業であれば、新卒から現場たたき上げでステップアップし、最終的に社長になるケースもしばしば見られます。
分社化、子会社化で社長になる場合も
会社によっては、事業内容が多角化してきたり、会社の規模が大きくなってくると、「分社化」という方法で会社を分けることがあります。
分社化は事業ごとに会社を分けるのが一般的です。
分社化後の企業はそれぞれが受けもつ事業に対する責任と権限が大きくなり、元の会社で働いていた人が、分社化後の社長になることもあります。
また、親会社から50%以上の出資を受ける別会社を「子会社」として立ち上げるケースもあり、この場合、親会社で働いていた社員が子会社の社長に就任するケースが見られます。
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社長の資格・難易度
社長になるために、必ず取得しておかなくてはならない資格はなく、特定の資格があれば社長になりやすいというわけでもありません。
しかし、社長は経営やビジネスの幅広い専門知識・スキルが求められます。
会社を率いていく責任あるポストに就くうえで、身につけておいたほうがよい知識やスキルといったものは多々あります。
社長が取得していることが多いのは、以下のような資格です。
・中小企業診断士
・日商簿記検定
・MBA(経営学修士)
・経営士
・ビジネスマネジャー検定
・公認会計士
・税理士
これらの資格取得の勉強を通して、会社経営には不可欠な経営、マーケティング、会計・金融、法律などの知識を習得できます。
もし資格を持たない場合でも、日々積極的に勉強を行って、自己研鑽に励む社長は多いです。
社長になるための学校の種類
社長になるために必須の学歴はありません。
ただし、大企業や上場企業では大卒以上の学歴をもつ社長が多いことが特徴です。
帝国データバンクの調査では、2020年時点の社長の出身大学ランキングは、1位から順に日本大学、慶應義塾大学、早稲田大学となっています。
多数の卒業生がいる有名私立大学出身の社長は非常に多く、また全国の国立大学出身の社長も少なくありません。
一方、大企業以外では、高卒や中卒の社長も決して少なくはありません。
東京商工リサーチが2016年に発表した「130万人の社長データ」調査では、最終学歴が高卒の社長の割合は37.58%、中卒の社長は6.74%です。
大企業で社長を目指すなら高学歴のほうが有利になることが多いですが、自身での起業、もしくは中小企業で社長を目指すにあたっては、学歴はそこまで重要視されないといえそうです。
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社長に向いている人
高い志がある
社長は経営陣のトップに立って、自ら意思決定を下し、従業員たちを引っ張っていかなくてはなりません。
そのためには、社長の「会社をこうしたい!」という信念や志が不可欠であり、そこに向けて突き進むような勢いも必要です。
精神的に打たれ強く、挑戦できる
事業を営むうえで、数々のピンチやトラブルに巻き込まれることがあります。
新しいことに挑戦していくなかでは失敗もありますし、経営はうまくいくときもあれば、落ち込むときもあるなど、波も付き物です。
しかし荒波の中でどう進むかを指し示していかなければならないのは社長です。
社長は精神的に打たれ強く、「失敗は成功のもと」と捉えて何度でも挑戦できるタイプの人に向いているといえるでしょう。
自分で考えて行動できる
「社長は孤独」といわれることも多い立場です。
社員とは異なり、ちょっとした悩みや迷い、愚痴などを簡単に同僚や先輩・後輩などにいうわけにはいきませんし、自分一人だけであらゆることを抱え込んで、判断しなくてはならない場面も出てきます。
誰かに指示された通りに動くのではなく、自分で先を見据えて踏み出せるタイプの人に向いているといえます。
社長のキャリアプラン・キャリアパス
一般的には、入社から数年程度で社長になれることはめったになく、少なくとも10年以上、人によっては定年近くなって社長になるということもあります。
ただし、若さと勢いを重視するベンチャー企業では、実力によっては20代でも子会社の社長を任されるような人もいます。
社長になってからは、経営者としてさらにビジネス経験を積んでいきますが、その後のキャリアの重ね方はさまざまです。
そのまま引退を迎える人もいれば、会社への貢献度が認められると、名誉職として会長や顧問になったり、外から声をかけられて他の会社の取締役などになったりする人もいます。
もし自分で起業をするのであれば、起業した時の年齢が社長になる年齢となりますから、20代くらいの若い人もいれば、40代や50代以上の社長もいます。