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仕事体験談

根気が必要だが、達成感や情熱を直に感じられることができる

回答者 : あっちゅんさん(女性/34歳)

職業名 : 高校英語教員現在の状態 : 経験者経験年数 : 6年

仕事内容
東京都内の私立大学を卒業後、結婚するまでの6年間、埼玉県の私立高校で英語教員として勤務していました。

埼玉県内に4つの高校、2つの中学校を運営している学校法人の運営する高校で、新年度の始まる4月1日に辞令が出て、勤務地が発表されました。

公立中高の場合、一定の年数(約5年)で勤務校の異動がありますが、私立の学校の場合は、その年の教員の欠員状況や希望に応じて異動の有無が変わります。

私は異動することはなく、同じ学校で退職まで過ごしました。

一般的な仕事内容は、指導がメインになりますが、指導といっても多種多様で教科指導(私の場合は英語)、生徒指導(校則や生活面の指導)、部活動指導、担任指導、進路指導、登下校指導、など多岐に渡ります。

また、私立学校の場合は、生徒を確保するために募集広報(営業)や入試作成など、入学試験のための業務も行います。

教員の職場の役割は校務分掌(こうむぶんしょう)と呼ばれるもので決まり、一人当たり平均して4~8位の分担を受けます。

校務分掌には、上にあげた指導関係や学校で必要なさまざまな仕事を全員で割りふって行います。

私が英語教員を志したきっかけは、英語そのものがとても好きで英語を生かした仕事がしたかったのと、高校在学中に出会った英語科の恩師に学ぶことの楽しさを教えてもらい感動したためでした。

高校在学中に将来の夢が確立し、その後はひたすら教員になるために経験や勉強を積みました。
仕事のやりがい
生徒たちの、学習においてわかった!と満足する姿や、苦労を重ねながら進路を決定したときの喜び、部活動で素晴らしい評価を得たときの感動などを間近で共有できることが最大の魅力です。

勉強に対して、苦手意識を強く持っている子供たちが、悩みながらも果敢に挑み、結果を得たときの達成感を目前に見ると、自分のことのように嬉しくなります。

1番感動したのは私が高校3年生の担任を受け持ったときです。

ときに落ち込み、涙しながらAO入試のエントリーシートや面接指導をしたり、難関と言われた消防官の試験のため休日も登校し一緒に準備した結果、見事合格を勝ち取り、涙して喜んだときのことは一生忘れません。

そして、その子供たちが卒業式を迎えたときは泣きながらありがとうと言って旅立って行きました。

その子供たちとは今でも手紙やSNSでやり取りがあり、卒業、就職、結婚や出産など人生の節目では必ず報告をしてくれます。

担任を持っていてもいなくても、卒業式は毎年感動します。

今までの苦労もすべて消し飛ぶくらいの達成感と満足感があります。

10あるうちの9は苦労で1が楽しみの教員の仕事ですが、その1がとても重みがあり9を凌駕する感動があります。
覚悟しておいた方がいいこと
この仕事では3つの覚悟が必要です。

1つ目は人を育てる仕事なので責任を持って子供たちの人生を一緒に背負うことです。

学校にはそれぞれ大切な役割があります。

小学校までの初等教育では人格形成と学習の基盤(小学校の学力が一生の学力を左右します)、中学校では個性を伸ばし、知識を増やすこと、そして高校では大人になるために必要な素養と後悔のない進路選択の一助を担うとても大変で責任を伴う仕事です。

最も人に関わる、しかも人格形成がまだ未熟な子供たちと向き合うのには、相当な忍耐と、広い心が必要です。

衝突はもちろん、心を開いてもらえなかったり、問題行動を起こす生徒とも向き合わなければなりません。

精神力が問われる仕事です。

2つ目は体力が必要で、労働時間に関しては非常にブラックな仕事だということです。

教員は1人で多くの仕事をこなさなければなりません。

また、引率や授業など1人で多数の生徒の面倒も見なければなりません。

教員は仕事に穴を開けるわけにはいかないので、体力と体調管理が重要になります。

休日出勤はもちろんありますし、まとまった休みを取れるのは夏季休業期間と冬季休業期間です。

時間に融通が効かないことは覚悟しましょう。

3つ目は一生勉強です。

研究することが一生の課題になりますので、教員も1つの研究職と心得ておきましょう。
給料・待遇
私立教員の場合は、最初の1年は教育職員という試用期間になります。

初任給は大卒で21万、大学院卒で23万でそこから厚生年金などのいわゆる共済掛金が勤務年数に応じて引かれていきます。

私は22歳でこの仕事を始め、スタートは21万、6年目は29万くらいでした。

教育職員の間はボーナスの基準が異なるので、最初の年は夏冬合わせて30万程度しか出ませんでしたが、2年目以降は1.9から2.3ヶ月分の賞与が出ました(夏冬)。

最後の年の手取りは24万くらいだったと思います。

他の学校の方によると私の務めていたところは私立の中では安い方でした。

交通費は上限で3万まで出ました。

他、住宅手当などが出ますが、私は独身で実家暮らしだったので月4500円でした。

部活動指導や担任を持つとそれぞれ手当が出ます。

それぞれ月に3000円でした。

昇進ですが、教育職員→常勤講師→教諭と名称は変わりますが、給与には全く影響ありません。

ただ、教諭になると管理職になる資格が得られるので、いわゆる学年主任や教務主任、科長などの役職に携わることができそれに対しても手当がでるそうです。

私の印象では、責任は重く、手当は安い印象です。
この職業の恋愛・結婚事情
男性の教員は、たいてい同僚との職場結婚か、教え子との結婚が多かったです。

教え子とはもちろん卒業後の話ですけれども。

思いのほか出会いの場が少ないようで、職場結婚が非常に多いです。

夫婦で同じ職場では働けないルールなので(これは公立も同じ)、どちらかが結婚後次年度で異動されます。

女性の場合は職場に限らずさまざまな方と結婚しますが、比較的高学歴、高収入の方が多い印象です。

私は、今の夫とは全く業界の違うひとでしたが、結婚し北海道に移住し、現在は主婦です。

同僚は出産後1年から1年半で職場復帰し、子供を保育園に預けました。

また、保育園は比較的優先されやすいですが、それでもギリギリまで決まらない方もいて、苦戦している方もいます。

主に女性は時短勤務(1年半)される方が多いですが、現状では冷遇されることが多いです。
この職業を目指す人へのメッセージ
私の書き込みを見るととても後ろ向きなことも多く、特に教員を目指されている方にはがっかりさせてしまうかもしれません。

でも、私はとてもこの仕事ができたことを誇りに思っていますし、大好きです。

誰かの役に立ちたい、という思いで目指していましたが、結果的に先生ありがとうと感謝されたり、やめてもなお気にかけたり近況を報告してくれる子供たちに支えられて生きています。

学校の中だけで終わるのではなく、卒業後大人になっても関われるこの仕事につけてよかったなと思っています。

採用試験までの道のりも長く、早々と内定をもらえる仕事ではないので、根気が必要ですが、達成感や情熱を直に感じられることができるのがいいところです。

ぜひ頑張ってください。

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