医師の志望動機・面接で気をつけるべきことは?

医師を目指すきっかけで多いものは?

医師になるための就職試験では、志望動機を聞かれます。

医師の就職の場合は、医師をめざすようになったきっかけや医師としての志はもちろん大切なことではありますが、どんな専門分野をめざしたいかや、医師としてのどんな将来像を思い描いているかが雇う側である病院にとっての大切な判断材料となります。

たとえば

「私の生まれ育った地域は医師不足による産院の閉鎖が続き、故郷でお産をすることができない状況になってしまいました。少子化の問題を解決させるためにも、誰もが安心して地元で出産できるよう、産婦人科の医療体制の充実に貢献できる産婦人科医になりたいと考えています。」

など、自分がその診療科を志望する理由をより具体的に述べることが大切です。

この際に、社会の課題や医学界の現状などを織り込みながら自分の意志を伝えられるとより説得力が高まります。

志望する病院に合わせた将来像を

また、就職を希望している病院に合わせた未来像を語ることも大切です。

たとえば地方の病院であれば

「私は将来、離島や農村地区など、へき地での地域医療に携わりたいと思っています。そのためには一人で何でも経験ができるような小規模な病院でしっかり経験を積みたいと思い、貴院を志望しました。」

というように、その病院ならではの働く魅力をアピールします。

逆に、例えばがんの権威と呼ばれるような有名な教授がいる大学病院の場合は、

「私は学生の頃から胃癌の最新の治療法に関心を持っており、この分野のスペシャリストである○○医師がいる貴院でぜひその技術を学びたいと考えて志望しました。」

というように、具体的な治療例や医師の名を出してアピールするのも有効な手段となるでしょう。

自分がどのような点で医療の現場や就職先に貢献できるのか、広い視野で話をし、アピールすることも重要です。

医師の就職面接の考え方

かつては医師というと「お医者様」と尊敬の念を込めて呼ばれることが多く、患者さんからも学歴や学会での活躍、手術の件数などが大きく評価されていました。

患者側も「お医者様の言うことならば正しいのだろう」という思いが強く、病名や治療の方針、薬の効用について詳しく尋ねるような患者さんは多くありませんでした。

しかし、時代の移り変わりとともに「インフォームド・コンセント」という患者側の知る権利が重視されるようになってきました。

インターネットによる情報化社会が到来したこともあいまって、今では患者さんの側が医師に対して治療法や使用する薬について説明を求めることが当たり前の時代になっています。

こうしたなかで、医師には、患者さんに対していかにわかりやすく説明ができるか、いかに信頼を築き上げることができるかが求められるようになりました。

医師としての腕さえ良ければいいという時代は終わり、より身近で寄り添える医師が求められる時代になっているといえます。

医師の就職試験でも、以前に比べると、面接での「人柄」の確認を重視する傾向があります。

面接でもわかりやすく説明する努力を

こうしたことも踏まえて、面接では礼儀正しい挨拶や清潔感のある身なり、ハキハキした話し方や笑顔などを心がけて、患者さんに信頼してもらえるような人間であることをしっかりPRする必要があります。

また、高いコミュニケーション能力があることをPRするのも大切です。

毎日の診察で接するのは、医療の知識を持たない一般の患者さんやや子どもたちであるため、難しい病気や治療の方法、薬の効用についても「正しく」「わかりやすく」説明できることが大切です。

面接では、難しい言葉を多用したり、真意が伝わりにくい抽象的な表現を使ったりせずに、簡潔にわかりやすく説明する努力を惜しまないようにしましょう。

医師の志望動機の例

医師の志望動機として、例を3つほど見てみましょう。

「親や親戚が医師で、患者さんのために治療に真剣に取り組む姿に憧れて」

医師には、「親や親戚が医師である」という人や「家が代々医者の家系だった」という人が少なくなく、身近で医療の専門家として患者さんの治療にあたる姿を見てきたことが、自らの進路に大きく影響をしたという人は多いようです。

また、兄弟が同様に医療関係の職業に就くケースも少なくなく、小さいころから当然のように自分は医師になるのだと進路を決めてきた人が多いのも事実でしょう。

「憧れの職業だったから」

いつの時代も、小学生になりたい職業を聞くと上位に上がるであろう「医師」という職業に憧れていたことは、立派な動機であるといえます。

就職試験の場合はそれにより具体的な医師に関するエピソードなどを添え、現実的な職業として努力の上夢をかなえた、と説明できるとなおよいでしょう。

「専門知識と専門技術で人の役に立ちたい」

医師は患者さんすなわち人を相手にする仕事です。

ドラマや小説で活躍する医師の姿に、自分も人助けや人のためになる仕事がしたいと志す人も多いでしょう。

積み重ねて習得した技術や蓄積した知見や知識をもって、直接人の役に立つ仕事がしたいと医師になる人も少なくありません。

目の前の患者さんを自らの手で治療し、快方に持っていけたときにお礼を言われた嬉しさは、医師を続けていく大きなモチベーションとなるでしょう。

医師の面接で聞かれること・注意点

就職の際、医師に面接で聞かれるポイントとしては、出身大学や経歴などのほかに、今後のキャリアの見通しや働き方、なりたい医師像などが考えられます。

また、大学病院などでは臨床のほかに、研究テーマやそれに対するモチベーションなども尋ねられると考えてよいでしょう。

臨床に並行して研究を進めていきたい、論文や発表の機会を得たいなどといった希望やビジョンがある場合はそれらも交えてキャリアパスを答えられるとよい自己アピールになることは間違いありません。

医師の自己PRのポイント

医師は患者さんと直接接する仕事ですから、病院やクリニックにもホスピタリティが求められる昨今、医師にも人柄や人間性、親しみやすさなどがある程度必要な時代になっています。

患者さんにとって威圧感がなく、人柄が伝わりやすい雰囲気があるほうが早い段階で患者さんの心を開きやすく、治療がスムーズに進むことでしょう。

特に、近年ではすぐにクレームに直結することを病院側も警戒しており、不要な悪評などを回避するためにも医師の人柄は重視される傾向にあると考えて間違いありません。

面接時にはできるだけ笑顔を心がけ、明るい雰囲気やハキハキとした態度、または分かりやすい口調や話し方を心がけるようにすると良いでしょう。

就職試験ではよりやる気やモチベーションを感じてもらえるような動機をPRとして伝えることが重要です。

医師の履歴書で気をつけるべきことは?

医師は実務においてカルテや紹介状、医療情報提供書などの重要書類を書くことも多くあります。

電子化されたといっても、まったく文字を書かずに完結できる場合だけではなく、手術や治療の説明で患者さんのためにメモを書く場合もありますし、同業の他施設や患者さんなどに必要な書類を作成する場合もあります。

そういったとき、やはり社会人としての一定の一般常識は求められることになります。

そのため、正式な書類である履歴書を送付する際の文字の丁寧さや封筒の表書きなどの基本的な社会人スキル・常識マナーなどに不安があると、その時点でマイナスととらえられてしまうこともあります。

文字を書くときも気を抜かず、読まれることを意識して書くようにしましょう。

マナーやルールなどに不安がある場合は、面倒がらずにマナーブックを調べるようにしましょう。