医師国保・医師年金とは

医師国保とは

医師会に所属する医師が加入できる健康保険

日本には、世界でもめずらしく、病気や怪我をしたときのために誰もが健康保険に入る「国民皆保険」の制度があります。

この制度では、加入者は健康状態や通院の有無にかかわらず毎月決まった金額の保険料を支払い、そのかわり病気や怪我で治療を受けたときに負担する金額が3割以下(例外あり)になるというメリットがあります。

ただし、「健康保険」は国民全員が同じ制度の下に同じ保険料を支払っているわけではなく、働く組織によってさまざまな保険団体があります。

たとえば、自営業者や年金受給者が入るのは「国民健康保険」ですが、大企業では社名などを掲げて独自の「〇〇健康保険組合」を作っている場合があります。

また、中小企業のサラリーマンは「協会けんぽ」に、公務員は「共済組合」に入っています。

このようななか、医師会に所属している医師の場合は「医師国民健康保険組合」、通称「医師国保」という健康保険制度に加入することができます。

医師国保のメリットとは

「医師国保」は、医師やその家族、さらに医師に雇用されている従業員も加入できます。

「医師国保」に入ると、他の健康保険組合と同じように医療費の負担金が安くなることに加えて、インフルエンザの予防接種の際に一部の補助金を受け取れたり、生活習慣病などの健診が受けられたりするメリットがあります。

ただし、「医師国保」は従業員が5名未満の個人事業所を対象としており、個人の診療所など小規模な医療機関で働いている人が利用することができるものです。

従業員が5人を超えた場合は、協会けんぽなど別の健康保険に新たに加入しなくてはなりません。

医師年金とは

医師会に所属する医師が加入できる積立型の年金制度

医師会に所属している医師は、「医師年金」という年金の制度に加入することができます。

「医師年金」とは、日本医師会が独自に運用している年金の制度のことで、自分で積立てた分を将来自分で受け取るという積立型の年金です。

公的年金の場合は保険料を支払う世代と年金を受け取る世代が別々に分かれていますが、医師年金はあくまでも自分が積み立てた資金を自分が受け取ります。

事務手数料が少額であることや、積み立てた年金をライフスタイルに合わせたさまざまな形で受け取れることが、大きなメリットです。

また、一般的な個人年金に比べると加入可能な年齢の上限が高く、満64歳6ヵ月未満であれば加入することができます。

基本的な保険料は月額12,000円で、任意で増額することもできます。

さまざまな形で受給が可能

「医師年金」で積み立てたお金は、さまざまな形で受け取ることができます。

まず「養老年金」といって、満65歳から老後の安心のために受給することができます。

「減額年金」では、満65歳前の加入者が申し出ることで受給できるようになります。

期間を前倒しできる分、その名の通り減額されることになります。

また「育英年金」というのもあり、これは子どもや孫の教育資金として活用できるものです。

「傷病年金」の場合は、加入者である医師本人が病気や怪我などで診療に従事できなくなったとき、毎月受け取ることができます。

さらに、もしも加入者本人が亡くなってしまった場合は「遺族年金」という形で遺族の方が受給することになります。

このように、「医師年金」はそれぞれの人生に最も適した受け取り方を選択することができます。