不動産会社で働くには(大学学部・学歴)
不動産会社社員になるまでの道のり
不動産会社社員になるには、希望する不動産会社の採用試験に合格することが必要です。
採用試験の内容は企業によってさまざまで、履歴書の提出と1回の面接で内定となるところもあれば、内定までに数段階の試験を経るところもあります。
デベロッパーや全国展開している仲介会社など、大手企業への就職活動の始まりは、入社1年前の春ごろです。
エントリーシートを提出し、SPIなどの筆記試験を受け、書類選考をパスした人は面接へと進めます。
個人面接、グループディスカッションなどを数回に分けて行い、最終面接までクリアすれば内定が得られ、翌年の春に入社となります。
選考プロセスは、規模が大きい不動産会社ほど長く、小さな不動産会社ほどシンプルです。
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不動産会社の求人の状況
不動産会社の求人状況は企業によって異なります。
年間を通して随時新規採用をしているところもあれば、新卒採用は年に1度だけというところもあります。
また、中小以下の不動産会社では、少人数のスタッフで運営しているため、基本的に欠員が出るまで新規採用をしないというところや、即戦力となれる経験者しか採用しないというところも珍しくありません。
採用人数や競争倍率もばらばらで、大手デベロッパーなど、20人ほどの枠に志望者が殺到し、100倍を超えるケースがあるほどです。
一方、中小の仲介会社なら、やる気さえあれば全員採用されるケースもあります。
不動産会社の求人は、全国どこでも豊富なので、選び過ぎなければ就職先をみつけることは簡単です。
一方、やりたい仕事や志望する企業が明確に固まっている場合、非常に難易度が高くなることも覚悟しなければなりません。
不動産会社で働くための学部・学歴
不動産会社で働くにあたり、特別に有利な学部や学科はありません。
どの企業も文系・理系を問わず学生を募集していますし、中小の不動産会社では大卒者だけでなく、高卒や専門学校卒、短大卒も含めて広く募集しているところもよくあります。
ただ、不動産会社の仕事は、宅地建物取引業法をはじめ、民法、都市計画法、建築基準法などの各種法律が関係します。
税制や経済、金融に関する知識も必要です。
これから進路選択を控える高校生などについては、法学部や経済学部に進学すると、そこで学んだことを生かしやすいでしょう。
なお、大手デベロッパーの採用は競争が激しく、採用されるには、難関国公立大や有名私立大など、できる限り高学歴を目指すことが必要になるでしょう。
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不動産会社社員に必要な資格やスキルはある?
不動産会社で働くのにおすすめの資格は?
不動産会社での仕事は、土地・建物に関する専門知識や、数多くの法律知識が必要になるので、関係する資格も非常に多くあります。
なかでも、業界を代表する資格といえるのが、「宅地建物取引士」、通称「宅建」です。
賃貸借契約や売買契約を結ぶ前に「重要事項説明書」と呼ばれる不動産に関する情報を取りまとめた書面を交付し、お客さまの目の前で読み上げなければなりません。
物件の借主や買主に、物件の内容をきちんと理解してから契約してもらうためです。
重要事項説明に関する業務を行えるのは、宅建資格保有者のみに限定されています。
また、宅建業を営む店舗では、従業員の数に応じて一定以上の宅建士を配置しなければなりません。
宅建資格保有者は採用において非常に有利となりますし、資格手当が付くなど待遇面も手厚くなります。
取得難易度は決して低くありませんが、集中してがんばれば学生でも十分に合格できる可能性があります。
不動産会社に就職した後には、ほぼ確実に取得を指示されることになりますので、たとえ合格までたどり着けなくても、勉強したことは決して無駄にはならないでしょう。
不動産会社で働くなら、ぜひとも最優先で取得を目指すべき資格です。
ほかにも、職種によって取得しておきたい資格は複数ありますので、以下にいくつかご紹介します。
不動産会社の営業系職種に有利な資格・スキル
賃貸仲介や売買仲介といった営業系職種では、宅建資格に次いで、「ファイナンシャルプランナー(FP)」資格の取得をおすすめします。
営業系職種では、不動産購入の流れのなかで、住宅ローンなどの相談に応じることもよくあります。
FPは、個人の家計や年金、税金などに関するアドバイスをする資格なので、保有していると営業に役立ちます。
また、お客さまを物件に案内する際、車で案内することも多く、「普通自動車運転免許」は持っておいたようがよいでしょう。
できる限り、時間のある学生のうちに取得しておくとよいでしょう。
さらに、より高みを目指したいという人については、「司法書士」や「行政書士」といった法律系資格をおすすめします。
司法書士は、不動産の取引に不可欠な登記業務を行える資格です。
行政書士は飲食業営業許可など許認可を代理したり、遺産分割協議書を作成したりできる資格です。
いずれも不動産業との関連性が非常に高いため、大きな相乗効果が期待できます。
独立開業したい人については、他社との差別化を図るためにも、これらを取得しておきたいところです。
ただし、司法書士も行政書士も難易度が高い国家資格なので、宅建士から確実に取得しましょう。
不動産会社の管理系職種に有利な資格・スキル
管理契約に関する重要事項の説明などをする「マンション管理管理業務主任者」という資格があります。
分譲マンション管理会社の場合、入社後すぐに資格取得を命じられるケースもあるので、就職する前に取得しておくと有利でしょう。
「マンション管理管理業務主任者」は、マンション管理士と合わせて「管理系2大国家資格」と呼ばれています。
マンション管理士は、設備の維持管理や管理組合の運営方法に関するコンサルティングをするための資格です。
この2つの資格の難易度は、「マンション管理管理業務主任者」の方がやや易しくなっています。
ただし、両資格の試験範囲は共通する部分が多いので、ダブル受験することもできます。
参考:公益財団法人マンション管理センター マンション管理士試験
不動産会社の企画・開発系職種に有利な資格・スキル
不動産の企画・開発、いわゆる「デベロッパー」は、仲介や管理といったほかの職種と違って、自分自身で不動産を取得し、設計や建設、販売といった一連の業務を手掛けます。
必要になる資格やスキルはどの業務を担当するのかによって大きく変わります。
たとえば用地取得を担当する場合は、物件調査スキルやマーケティングスキルが重要です。
不動産の価値を評価する「不動産鑑定士」や、土地の境界確定などの仕事をする「土地家屋調査士」、「建築士」の資格も役立ちます。
ただし、これらの資格はいずれも非常に難易度が高いので、安易な受験はおすすめできません。
不動産会社社員として必須の資格である宅建士を優先する必要があります。
不動産会社社員に向いている人
不動産会社では、性別や年齢、職業などに関係なく、ありとあらゆる人がお客さまとなります。
限られた時間のなかで、相手の考え方や求めるものを正確に把握して様々な提案をしなければなりません。
したがって、人と話すことが好きで、人の話もしっかりと聞くことのできる、コミュニケーションの得意な人が、不動産会社社員に向いています。
住まいという重要なものを扱う関係上、「この人にならまかせられる」と思ってもらいやすい、誠実で真面目な印象を与えられるタイプの人であれば、なおよいでしょう。
不動産会社社員のキャリアプラン・キャリアパス
不動産会社社員のキャリアプランは、就職先の事業内容によって異なります。
賃貸仲介を専門とする企業の場合、入居希望者や不動産オーナーへの営業や交渉などの仕事をこなします。
各店舗の責任者など、管理職に昇進することはありますが、業務内容自体は基本的に変わりません。
一方、仲介だけでなく、物件管理や都市開発など、さまざまな事業を展開する大企業の場合は、「総合職」として数年単位で部署を異動し、さまざまな業務を経験しながらキャリアを積んでいくことになります。
人によっては、経理や財務、人事、広報など、不動産以外の仕事をまかされることもあります。
キャリアのどこかで別の不動産会社に転職したり、独立して自分の不動産会社を立ち上げる人も少なくありません。
不動産会社社員は高卒から目指せる?
不動産会社のなかには学歴不問で社員を募集しているところも数多くあります。
とくに営業系の職種では、学歴や知識よりも、人柄のよさやコミュニケーション能力、意欲などが重視されます。
学歴不問のところは職歴も不問というケースが多く、未経験者でも歓迎されやすいでしょう。
ただ、就職するハードルが低い企業は、それだけ人の出入りが激しいということの裏返しでもあります。
厳しいノルマが課せられるかもしれませんし、長時間残業が常態化しているなど、労働環境に問題があるかもしれません。
高卒から不動産会社を目指すなら、勤務先選びはとくに慎重にすることが大切です。
不動産会社への転職を検討するなら、転職エージェントに相談してみよう
未経験や中途で不動産会社を目指す場合には、転職エージェントに登録しておくのもおすすめです。
不動産分野に強い転職アドバイザーから、業界情報を聞けたり、不動産会社の「非公開求人」の情報を得ることができます。
まだ転職するか迷っている、そもそも不動産会社が自分に合っているか不安という段階でも、専門家のアドバイスを聞くことでキャリア選択の幅を広げることができます。
リクルートエージェントは、転職エージェントの中で最も求人数が多く、転職実績もNo.1となっているので、まず登録しておきたいエージェントです。
また、20代の方や第二新卒の方は「マイナビジョブ20's」に登録してみるとよいでしょう。
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