鍼灸師のつらいこと、大変なこと

就職先が見つからない人もいる

これから鍼灸師を目指そうと考えている人たちは、「手に職をつけて、元気な限り一生働いていきたい!」と期待に胸を膨らませているかもしれません。

しかしながら、実際、鍼灸師の就職事情はかなり厳しいものであるといわれています。

いま、街を歩けば至るところに鍼灸院や治療院は存在していますが、それらは個人、つまり鍼灸師一人だけでやっているところも多数あります。

そのため、実務未経験者を雇う鍼灸院はあまり数がなく、せっかく養成学校を出ても就職先が見つからないという人や、アルバイトとして無資格者と同様の雑務しか任せてもらえないといった人もいるようです。

新人鍼灸師は、現場で先輩の確かな技を見ながら実力を身につけていくことが理想とされますが、信頼できる師匠に出会うのは簡単なことではないかもしれません。

養成学校の在学中から、地道に人脈を広げる努力もしておくべきでしょう。

なお、はり師、きゅう師に加え、あん摩マッサージ指圧師や柔道整復師の国家資格も取得していると、仕事の幅が広がり、就職先の選択肢も増えるとされています。

安定して稼いでいくのは楽ではない

鍼灸師は、なるまでに「最低3年」という時間をかけて養成学校に通い、勉強していく努力が必要ですが、本当の厳しさは資格取得してから感じることでしょう。

鍼灸師は専門職ではあるものの、「稼げる仕事」とはいいにくい面があります。

ある調査によれば、鍼灸師として働く人のうち、約3割の人の月給は平均15万円未満といわれています。

もちろん、実力をつけたり独立開業して軌道にのれば、もっと多くの収入を得ることは可能ですが、厳しい世界であることは否めません。

また、全体的に見て雇用形態も不安定といわれる業界です。大手企業に就職する場合のような、充実した福利厚生や待遇を望んでいる人には不向きかもしれません。

鍼灸師になったとして、開業を目指す必要はもちろんありません。

しかし「将来の独立のために厳しい環境で修業を積む」という考え方が根付いている面もあるため、実力と自信がつくまでは、厳しい状況にもめげず、努力を続ける必要があるといえそうです。