出版社社員の勤務時間・休日・残業は多い?

出版社社員の勤務時間

出版社が定める勤務時間は9時~18時、10時~19時などが一般的で、事務や経理など管理系の職種であれば、およそこの時間通りに勤務しているようです。

営業職になると取引先の都合に合わせて、多少の時間外勤務が加わることがあります。

一方、編集者をはじめとする編集部での仕事は、なかなかこうはいきません。

雑誌の場合は固定した読者を抱え、毎週、毎月、隔月など、タイミングはさまざまながら発行日があらかじめ決まっているため、印刷会社へ入稿する締切日を意識して制作を進めます。

ある程度、余裕をもったスケジュールを組んでいたとしても、原稿の差し替えや調整など突発的に起こることも多く、締切前にはどうしても長時間残業になりがちです。

書籍をつくるにも原稿を集めたり、取材をしたりと時間はかかりますが、最悪、発行日を動かすことができるため、雑誌ほどの過酷な残業時間にはなりません。

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出版社社員の休日

出版社社員の休日は、基本的に土・日曜日と祝日です。

また他業界の一般的な企業と同じように、夏季休暇や年末年始休暇などもあります。

しかし締切前や取材対象者の都合に合わせ、休日出勤になることも出てきます。

その場合、大手の出版社であれば業務の立て込んでいない日に代休を取れることが多いですが、少人数で動いている中小出版社では、100%代休が取れない場合もあるようです。

勤務年数に応じた有給休暇も支給されるものの、雑誌編集のような慢性的に忙しい部署に配属されると、なかなか積極的に有給を取れていない人もいるのが実情です。

出版社社員の残業時間

出版社社員の残業時間は、勤務先の出版社の種類と配属先、担当業務によって大きく変わります。

出版社はとにかく残業が多いと思われがちですが、編集以外の仕事では、そこまで長時間の残業にはならない場合もあります。

また、編集職でも専門誌を扱う小さめの出版社勤務の場合や、季刊誌を担当している場合には、制作が大詰めとなる一時期以外は定時に近い時間で退社している人もいます。

編集職は個人の裁量で仕事を進めやすく、忙しい時期でも少し余裕ができたら早めに退社する日を設ける、なども可能です。

最近は、出版業界でも残業時間削減に取り組む意識があるため、遅出や半休、中抜けなどが許される会社が多く、メリハリをつけて働きやすくなっています。

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出版社社員は忙しい? 激務?

出版・広告業界は激務が常識

出版社に限らず、広告代理店や制作会社、編集プロダクションなど、出版・広告業界は全体的にハードワークであることが問題視されています。

発売日や納品日が決まっている書籍や雑誌、印刷物を手がけるため、そこから逆算した入稿日に間に合わせなければ、職務上の事故を起こしかねません。

それゆえに、長時間残業や休日出勤をしてでも、期日を守る必要があるため、どうしても激務になってしまうのです。

とくに著名な作家やクライアントが原稿アップや校正戻しのスケジュールの予定から遅れてしまった場合、制作側の作業日程を短縮してでも遅れを取り返さなければなりません。

一般的な事務職などと比べて高年収である反面、過酷な労働環境を強いられ、まさに好きでなければ続かない仕事であるといえるでしょう。

ただし、業界全体でこの問題を少しでも解消しようという意識があるため、遅出や半休、中抜けなどが許される会社が多く、その過酷さは若干緩和されつつあるようです。

出版社の激務エピソード

週刊誌の場合

毎週毎週締め切りがやってくるため、常に忙しい状態が続き、会社に泊まり込みになることもざらです。

銭湯やスポーツクラブの風呂を利用したり、着替えを会社に常備していたりと、いつ泊まり込んでもいいようにしている人も多いようです。

ゴシップ雑誌の場合

ゴシップ雑誌は編集者より、ターゲットを追う記者やカメラマンの業務が過酷を極めます。

相手の行動に合わせて長時間張り込むこともあるため、毎日何時に帰れるかが予想できず、プライベートの予定を立てることはなかなかできません。

トイレを我慢して膀胱炎になったり、車で待機しすぎて腰痛になったりと、健康を害してしまう人もいます。

漫画、小説雑誌の場合

漫画家小説家を担当する編集者の一日は、作家の原稿の進み具合によって決まります。

新人作家なら締め切りを守れなければボツにするまでで、代わりはいくらでもいますが、著名な作家となるとそうはいきません。ひどい時には「待つ」だけで夜が明けてしまうこともあるのが実情です。