小説家の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「小説家」とは

小説家の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

小さなアイデアの種から物語のイメージを膨らませ、書き下ろしなどの作品として発表する。

小説家とは、物語を創作し、小説として発表をしている人のことです。

純文学、推理小説、SF小説、歴史小説、ライトノベルなどのジャンルがあります。

小説家になるための方法はさまざまですが、出版社が主催するコンクールに応募をし、入賞をすることができれば、小説家としてデビューできます。

近年は、携帯小説やWeb上の小説などで人気のものが出版されることもあります。

小説家のおもな収入源は原稿料と印税です。

原稿料は月刊誌の連載や新聞連載、単発の執筆などで発生します。印税は、出版された本が一冊売れる度に入るものです。

印税のパーセンテージは出版社によっても異なりますが、おおよそ十パーセントほどです。

「小説家」の仕事紹介

小説家の仕事内容

物語を創作して書籍や雑誌などで発表する

小説家とは、物語を創作し、小説として発表をしている人のことです。

小説には、純文学・推理小説・SF小説・歴史小説・ライトノベルなどさまざまなジャンルがあります。

一つのジャンルの小説を専門にする小説家もいれば、多岐にわたるジャンルでマルチに活躍する小説家もいます。

作品の完成までためには多大な労力を必要とし、何年もアイデアを温め、取材をしたり資料を集めたりして構成を練り直し、ようやく形になることも少なくありません。

担当編集者とも細かい打ち合わせを重ねつつ、二人三脚で作品を仕上げていきます。

小説を発表する場は紙の書籍や雑誌だけではなく、近年は電子書籍、Web上などにも広がっています。

小説を書くこと以外の仕事

自分の作品を本や雑誌などで発表する以外にも、小説家は下記のような仕事をすることがあります。

・テレビ・雑誌のインタビュー
・サイン会
・コラムやエッセイの執筆
・文学賞の選考委員(審査)
・講演会での講演
・小説の執筆指導

すべての小説家が上記のような活動をするわけではありませんが、基本的には個人で活動するため、その人の希望や意向によって多岐にわたる仕事ができます。

また、まったく別の仕事をもちながら、小説家としての活動もおこなう人もいます。

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小説家になるには

文学賞でのデビューを目指すのが一般的

小説家になるのに、学歴や年齢などは一切関係ありません。

小説家を目指す一般的な方法は、小説を書き続けて出版社の主催する文学賞に応募し、受賞することによって「デビュー」をし、自分の小説が書籍として売り出されることです。

このような位置づけにくることで、世間からも「職業・小説家」として認められます。

文学賞を受賞すれば、世間的に注目を集めるだけでなく、他の作家から一定の評価を受けることもでき、その後の仕事への足掛かりにもなりやすいです。

日本国内の文学賞としては、有名な芥川賞や直木賞のほか、ミステリーやエッセイ、ライトノベルなどジャンル別のものも多数存在します。

受賞以外の方法で小説家を目指すことも可能

文学賞の受賞以外にも、小説家として活動できる方法は考えられます。

たとえば、出版社と契約して自費出版をする、自分で一から出版まで行う、文芸倶楽部に所属する、インターネット上で小説を公開して出版社に目をつけてもらうなどのことが挙げられるでしょう。

ただし、こうした地道な活動をしていても、小説家になれるのは限られた人のみです。

なお、小説家を目指すために、出版社へもち込むのは現実的な方法ではありません。

出版不況の現在、なんのツテもなく突撃しても門前払いされることが多く、なんらかの受賞経験や活動歴などがないと話を聞いてもらうことすら難しいとされています。

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小説家の学校・学費

学歴や勉強してきた内容は関係なく小説家を目指せる

小説家になるために特別な学歴は必要ありません。

作品を書いて評価されれば、どのような人でも小説家になれるチャンスがあります。

なお、小説家というと文系学問を専門とする人が有利と思う人もいるようですが、実際には医学や化学など、理系の知識を生かして小説を書いている人もいます。

むしろ「自分だけにしか書けない分野」をもつことは、小説家にとってはアドバンテージにつながります。

学生のうちにほかの人に負けない知識を身につけていたり、誰にも負けない好きなものがあったりすれば、それを突き詰めて小説に生かすこともできるでしょう。

なお、小説の書き方自体を学びたいのであれば、手軽に学べる民間のスクールや講座を活用してもよいでしょう。

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小説家の給料・年収

原稿料と印税がおもな収入源

小説家のおもな収入源は「原稿料」と「印税」です。

原稿料とは

原稿料は、月刊誌の連載や新聞連載、単発コラムの執筆などで発生するものです。

原稿料は四百字詰め原稿用紙に換算した場合、「一枚当たり」の値段で決まります。

この「一枚当たり」の金額は作家によって異なり、4,000円程度から3万円になることが多いとされますが、人気作家になればなるほど原稿料は上がります。

印税とは

印税とは、出版された本が一冊売れる度に規定の金額が支払われる仕組みを意味します。

印税のパーセンテージは出版社によっても異なりますが、おおよそは10%です。

印税の割合が大きな出版社から出版できれば、同じ売上であったとしても、小説家の取り分はより大きくなるということです。

小説家の収入はピンキリ

小説家は、自分の作品がどれだけ売れるかによって、収入が大きく変わります。

超人気小説家となり、出す本出す本がいつも安定した売れ行きであり、新聞・雑誌連載なども多ければ、年収数千万円を得るのも難しくありません。

しかし、ある程度の大きな出版社から小説を出せる人でも、長年多くの収入を得続けられる人は決して多くなく、一般会社員の平均年収に達しない場合も十分に考えられます。

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小説家の現状と将来性・今後の見通し

活躍のフィールドは広がる一方、成功できる人はわずか

近年、紙媒体の小説の売れ行きは減少が続いています。

一方、電子書籍など小説が読める方法が増えたことで、もともとあまり読書習慣がなかった人や、若者にもウケるライトな小説が人気を集めてきています。

小説家としてのあり方は自分で決めることができますが、時代の変化に対応していくことで、小説家としての活躍の場を広げている人もいます。

実際、自費出版の例も増えており、小説を書いて世の中に出すこと自体は以前よりだいぶハードルが下がっています。

だからといって、小説家として生計を立てることが簡単になっているわけではありません。

小説家としてデビューできたとしても、作品を作り続ける苦労や、売れる作品を書くために悩むこともあるでしょう。

小説家という職業が消えてなくなることは考えにくいですが、一般的な会社員のような働き方ではないため、どのような苦労に直面しようと乗り越える強い意志が必要です。

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小説家の就職先・活躍の場

フリーランスとしての活動が主体

小説家は、基本的に個人で仕事をおこなうフリーランスとして活動します。

出版社と契約し、どういった内容の小説を書くか、ページ数や原稿料・執筆ペースなどを担当編集者と相談しながら仕事を進めていきます。

小説家としての給料だけでは生計を立てるのは簡単なことではなく、一般の会社員などを兼業しながら作家活動をしている人も少なくありません。

基本的に小説家は時間や場所を問わずに仕事を進められるため、兼業をしやすい職業であることは確かです。

ヒット作を連発する売れっ子作家になると、自分で個人事務所を設立したり、マネージャーを雇ったりして、執筆以外の雑務をほかの人に任せて仕事をしている人もいます。

小説家の1日

小説家によって生活スタイルは異なる

個人で活動する小説家の生活スタイルは、人によって大きく異なります。

執筆活動は日中のほうがはかどる人もいれば、夜間の静かな時間に集中して進めたいと考える人もいます。

締切前などは徹夜で仕事をすることもありますし、ホテルや出版社の会議室などにこもり、いわゆる「カンヅメ」と呼ばれる状態で執筆することもあります。

ここでは、あくまで一例ではありますが、小説家のある1日の過ごし方を紹介します。

8:00 起床
9:00 執筆開始
12:00 昼食
時間がある日は散歩ついでに外へ出ることも。
13:00 出版社へ外出
15:00 エッセイ執筆
出版社の会議室を借りて執筆に集中します。
16:30 エッセイ執筆終了
17:30 担当編集者と打ち合わせ
行き詰っているときなど、ちょっとした会話からアイデアが思い浮かぶことも。
18:00 帰宅

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小説家のやりがい、楽しさ

読者から反響があったとき

小説家の1番のやりがいは、作品を読んでくれた読者から反響があるときです。

小説家は、自分がイメージする世界観や、大切にする想いや考えを伝えたいと思って小説を書いています。

苦心して書き上げた物語を自分以外の人が読んで感想を伝えてくれたり、共感してくれたりすることは、小説家として素直に喜ばしいものです。

書き続けるうちにファンが増えることも、もっと頑張ろうというモチベーションになります。

また、自分の書いた作品がヒットして想定以上に売れたり、アニメ化や映画化などにつながったりしたときも大きな充実感が得られるでしょう。

自分の表現が多くの人に伝わり、その反響を感じられたときにこそ最高の喜びを感じられます。

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小説家のつらいこと、大変なこと

一人きりで執筆を進める時間が多くなること

小説家は、基本的に一人で仕事を進めます。

もちろん、担当編集者との打ち合わせや取材などで人と会う時間もありますが、執筆に集中しているときは常に孤独です。

そのため、アイデアが思い浮かばずスランプに陥ったり、文章が思うように書けなかったりしたときも、常に自分で解決し責任を負わなくてはなりません。

サラリーマンであれば、上司に相談したり、同僚と気晴らしをしたりすることも可能ですが、一人で仕事をする小説家は、なかなかそうはいきません。

苦労して書いた小説が評価されなかったり、締め切りの約束を守らなかったりすれば、出版社から次の契約をしてもらえない可能性もあります。

誰にも相談できず、常に緊張感や責任感をもって働かなくてはならないのは、小説家の大変な一面といえるでしょう。

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小説家に向いている人・適性

「読むこと」と「書くこと」が好きな人

小説家は、言ってしまえばどのような人でも目指せる職業ではありますが、本に対する情熱や愛情は不可欠です。

小説家になるためには、まずたくさんの本を読まなくてはなりません。

過去に小説家がどんな思いでどのような作品を書いたのか知ることや、自分の気持ちを表現するためのボキャブラリーを得るためには、小説だけでなく幅広いジャンルの本を読むことが必要です。

また、書くことも非常に重要です。

自分の考えていること、気持ちを自分の言葉で表現できることが、小説家になる必須条件だからです。

また、一つの作品を書いて満足するだけでなく、書くことを生涯続けていきたい、自分の思いを言葉で発信し続けていきたいと思える人が、小説家に向いているといえるでしょう。

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小説家の雇用形態・働き方

フリーランスとして個人で活動する人が多い

小説家の多くは、基本的にどこかの会社に所属するわけではなく、独立した個人、いわゆるフリーランスで仕事をしています。

そのため、小説の執筆以外にも、取材や資料集め、編集担当者との打ち合わせ、イレギュラーな仕事の依頼、金額交渉などのすべてに自分で対応しなくてはなりません。

売れっ子小説家になると、個人事務所を立ち上げてマネージャーを雇ったり、雑務担当スタッフを別の人にお願いしたりする場合もありますが、こうした小説家はごく一部です。

会社員など別の仕事をしている兼業作家の場合は、本業のほかに、プライベートの時間を削って執筆・雑務もこなさねばならず、かなり多忙な生活になります。

小説家の勤務時間・休日・生活

それぞれの作家に執筆スタイルがある

小説家は、小説を書くためのスタイルを各作家がそれぞれ確立しています。

小説を執筆する時間をだいたい決めている人の場合、毎朝決まった時間に起きて、自分で決めた時間原稿と向き合い、時間がきたら執筆を切り上げます。

執筆時間はもちろん作家によって異なりますし、朝型の人もいれば夜型の人もいるため、そのスタイルは実にさまざまです。

また、小説を書くために取材が必要であれば遠くへ出かけたり、編集者との打ち合わせなどが入ったりすることもあります。

専業の小説家は決まった休みもないため、上手に気分転換をしながら執筆活動に取り組んでいます。

ラノベ作家になるには

ラノベの文学賞へ応募し受賞を目指す

ラノベ作家とは、「ライトノベル」を書く作家のことを指しています。

ライトノベルの定義は明確ではありませんが、簡単にいえば娯楽の要素に重きを置いた小説のことです。

難解な文章ではなく、軽妙で読みやすい文体で書かれたものが多く、小説内にアニメ・漫画風の挿絵も多く使用されます。

こうしたラノベを書く作家になる方法は、ラノベ系の文学賞に応募し、受賞を目指すのが近道です。

受賞をきっかけにデビューし、書籍化が決まるケースは多くあります。

このほか、同人誌やインターネット小説でラノベを発表し、人気に火が付くことでラノベ作家としてデビューできる可能性もあります。

ラノベは一般的な小説とは書き方や世界観がやや異なるところがあるため、ラノベをたくさん読んで、アイデアを溜めておくとよいでしょう。

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小説家の種類・小説のジャンル

純文学と大衆文学

小説のジャンル分けは人によってさまざまな意見がありますが、最も大きく分けると「純文学」と「大衆文学」の2つがあります。

<純文学>
娯楽性よりも芸術性に重きを置いた、文学的な小説のこと。

作家の文学性、「文学とはなにか」を突き詰めた作品が純文学と呼ばれます。

<大衆文学>
エンターテインメント要素が強く、娯楽的な内容が多く含まれている小説のこと。

大衆文学をさらに細かく分けると、時代小説、推理小説、SF、ファンタジーなどがあります。

得意なジャンルをもつ小説家が多い

小説家の多くは、大衆文学のなかでも「推理作家」「ミステリー作家」などと呼ばれるように、個々の得意なジャンルで活動しています。

また、とくに得意なテーマ(法廷ミステリーもの、刑事もの、など)で多くの作品を作り続ける人もいます。

一方、作品によってまったく異なるテーマの内容を書いていたり、純文学と大衆文学の両方を書くような小説家もいます。

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