商社マンの求人・就職の状況・就職先の選び方

商社マンの就職先にはどんなところがある?

商社マンの就職先は「総合商社」と「専門商社」の2種類に大別できます。

両者の基本的な違いは扱う商品の種類であり、総合商社はありとあらゆるものを幅広く扱う一方、専門商社は特定の分野のみを取り扱います。

専門商社のなかには、複数の異なる分野を取り扱う「複合専門商社」もありますが、多くてもせいぜい数分野程度であり、「カップラーメンからロケット」までといわれる総合商社とは明確に異なります。

業務内容についても、総合商社は貿易などのトレードだけでなく、事業投資や物流、金融、マーケティングなど数多くのサービスを手掛けるのに対し、専門商社はあくまでトレードが主軸です。

とくに、近年の総合商社は、資源開発やエネルギー関連事業への投資で大きく業績を伸ばしており、今後、ますます投資会社の色合いが濃くなっていくものと想定されています。

一方、専門商社については、各業界においてM&Aなどの事業再編が盛んに進んでおり、スケールメリットを生かしてトレード事業を強化する動きが目立ちます。

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商社マンの求人の状況

商社の求人状況は比較的安定しており、大手商社では毎年100~200名前後の採用が実施されています。

ただし、商社はその知名度・安定性ともに抜群で、仕事内容も世界を股にかけたダイナミックなものであるため、学生からの人気は非常に高く、競争はきわめて熾烈です。

とくに総合商社ともなると、東京大学や慶応大学を筆頭とする一流大学の学生が多く集まるうえ、倍率は100倍以上に達することもあるなど、競争率・競争相手ともにきわめてハイレベルです。

内定を勝ち取るためには、高学歴であったり、全国クラスのスポーツ大会で活躍した経験があったりと、なんらかのアピール材料が必要になるでしょう。

また、経済のグローバル化が進む昨今、その先陣を担う存在である商社マンには、ほかの職業にも増して高い語学力や国際感覚が求められます。

TOEICがハイスコアだったり、留学経験がある人材や帰国子女などは、評価されやすいようです。

商社マンの就職先の選び方

手掛けたい分野で選ぶ

専門商社の取り扱う商品は、各社ごとに特定の分野に限定されていますし、総合商社の場合でも、ありとあらゆるものを扱うとはいえ、各社によって得意分野は異なっています。

具体的に手掛けたい商品分野が定まっている場合、まずはそれらの取り扱いがある商社のなかから就職先を選択するのが自然といえます。

ただし、総合商社については、面接で希望する部署を聞かれる機会はあるものの、自分で配属先を選ぶことはできず、まったく関係ない業務に就く可能性も十分にあります。

さらに、商社業務は分野ごとに必要な知識やノウハウが大きく異なるため、分野をまたいで異動することは基本的になく、入社時に最初に手掛けることになった商品を定年退職まで手掛けることになります。

エネルギー部門に配属されれば生涯エネルギー、金属部門に配属されれば生涯金属です。

総合商社の業務には数多くの魅力がありますが、こうした「配属リスク」は考慮すべきであり、人によっては、扱う分野が確定している専門商社のほうがよいケースもあるでしょう。

社風で選ぶ

それぞれの商社には長い歴史と伝統があり、各社ごとに社風はかなり異なっています。

一例をあげれば、三菱商事は協調性や年功序列が重んじられる風潮にあり、反対に丸紅は非財閥系ならではの風通しのよさに特徴があり、伊藤忠商事はエネルギッシュな体育会系が好まれる傾向にあります。

それぞれの商社の特徴をよく調べて、自分に合った企業を選択することで、就職後のミスマッチを防ぐことができるでしょう。

出身大学で選ぶ

就職活動の成功率を高めたいなら、自身の大学における就職実績の豊富な企業を選んだほうが有利です。

商社の業務は複雑でわかりにくいため、OB・OG訪問を数多くこなして、情報収集に努めることが成否を分ける大きなカギとなります。

先輩の社員側からしても、自身の出身大学・出身学部・出身ゼミの採用者が多ければ多いほど、縦のパイプによって仕事がしやすくなるメリットがあるため、後輩のリクルートには積極的です。

大学への進学を控えている高校生については、各大学と各商社の関係を事前に調べて、進学先を決める材料にしてみることも有効かもしれません。

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商社マンの志望動機・面接

総合商社を筆頭に、商社は世間的知名度が非常に高いこともあって、商社マンは多くの人が目指す憧れの職業です。

グローバルに活躍したい、ビッグプロジェクトに携わりたいなど、志望理由はさまざまですが、就職競争は熾烈ですので、誰にでも当てはまるような、上辺だけの志望動機で内定を得ることは不可能です。

しっかりと業界研究や企業研究などを行い、業務に対する理解を深めたうえで、過去の経験と絡ませて志望動機を練ることが必要といえるでしょう。

面接においても、志望動機や学生時代の経験、企業イメージなどについて、さまざまな角度からつっこまれ、自身の人間性が評価されます。

想定される質問をあらかじめ羅列したり、模擬面接を繰り返すなどして、澱みなく回答できるよう、事前に入念な準備をしておくことが望ましいでしょう。

商社マンの志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?

就職先はどのように探したらいい?

多くの商社では、現役大学生や新卒学生向けに、企業説明会を実施したり、合同の就職活動イベントを開催したりしています。

そうしたオープンセミナーに参加すれば、多くの企業の担当者から直接話を聞くことができます。

並行して、学部やゼミの教授、所属している部活動やサークルの先輩などのツテを頼って、商社で働く社員を紹介してもらえないか、広く当たってみるとよいでしょう。

情報を収集して志望企業をある程度絞り込んだら、各社のホームページからエントリーし、選考を受けます。

企業によっては、採用時期の前にインターンシップを実施しているところもあり、優秀な学生に対しては、事前に内定を与えるケースもあるようです。

気になる企業があれば、インターンシップに申し込んでみることも有効かもしれません。

どの商社に応募すればよいか迷ったら?

商社と一口に言ってもたくさん企業があって選ぶのが大変。自分のやりたい仕事ができて社風があっているのはどの商社?

どの求人に応募してよいか迷ったら、転職エージェントに相談してみましょう。あなたの希望に合った求人だけを紹介してもらえます。

一般には公開されていない好条件の「非公開求人」を紹介してもらえることも。転職先の幅が広がります。

また、転職エージェントはネットには載っていない企業ごとの社風や内情についても教えてくれるので、転職先選びに役立ちます。

「すぐには転職するつもりがないけど、少しずつ情報を集めたい」という方も、転職エージェントは無料で相談に応じてくれるので気軽に利用してみてください。

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