証券会社社員に必要な資格やスキルはある?

証券会社で働くのにおすすめの資格は?

証券会社社員は、金融や経済に関する深い知識と理解が必要となる、非常に専門的な仕事を手掛けます。

また、株などの有価証券は一般的にかなり高額ですので、顧客一人ひとりや社会全体に与える影響力も甚大です。

証券会社社員は、その責任の重さと影響力の大きさにふさわしいスキルを身につけるため、日本証券業協会の「外務員」資格をはじめとして、さまざまな資格を取得していかなければなりません。

複数の専門資格を取得してはじめて、知識とコンプライアンス(法令遵守)精神を身につけた1人前の証券マンになったといえるでしょう。

以下では、職種ごとに優先的に取得を目指すべきおすすめの資格について、いくつかご紹介します。

なお、これらの資格は、あくまで入社後に取得を求められる資格であり、採用時点では不要です。

大企業などでも、エントリーに際して資格保有が条件になることはありません。

ただし、学生時代のうちに取得しておけば、履歴書に書けるアピール材料のひとつとなりますし、一通りの知識があるぶん、働きだしてからも有利です。

決して必須ではありませんが、余力があれば就職前に勉強をはじめてみることをおすすめします。

証券会社の営業系職種に有利な資格・スキル

営業系の証券会社社員の資格として最も代表的なのは、外務員資格です。

顧客に有価証券などの金融商品を販売できるのは、この外務員資格を持っている人に限られますので、入社と同時にすぐ資格取得に向けて励むことになるでしょう。

外務員資格には一種と二種があり、二種で扱えるのは、株や公社債、投資信託などの現物取引に限られます。

上級の一種資格まで取得すると、信用取引や先物取引、デリバティブ(金融派生商品)といった、よりハイリスクな商品まで幅広く扱えるようになります。

入門編となる二種資格はそこまで高い難易度ではなく、合格に必要な勉強時間はおよそ30時間程度です。

独学でも合格できるレベルですので、興味があれば学生のうちに受験してみてもよいでしょう。

そのほかの営業系職種におすすめの資格としては、住宅ローンや税についてのアドバイスができる「ファイナンシャルプランナー」や、不動産に関する専門資格である「宅地建物取引士」などが挙げられます。

証券会社のリサーチ系職種に有利な資格・スキル

リサーチ系職種の資格としては、まず公益社団法人日本証券アナリスト協会が認定する「証券アナリスト」があります。

証券アナリストの仕事は、情報分析や価格評価を行い、社内外の人々をサポートすることです。

証券投資の分野に関する専門知識と分析技術を駆使する仕事です。

資格を得るには、同協会が実施する通信講座を17ヶ月間受講したうえで、マークシート形式の一次試験、筆記形式の二次試験の双方をクリアする必要があります。

試験の難易度は高くありませんが、取得までに最低でも1年半ほどかかるため、長期にわたる努力が求められます。

参考:公益財団法人 日本証券アナリスト協会

ほかのリサーチ系職種資格には、「CFA(CFA協会認定証券アナリスト)」と呼ばれる国際基準の資格があります。

CFAは、証券アナリストと同じく証券分析とアドバイザリー業務を行う資格です。

ただし、CFAの取得難易度は証券アナリストよりはるかに上です。

参考:CFA Society Japan CFAtってどんな資格?

証券会社のディーラー系職種に有利な資格・スキル

ディーラーは、顧客の取引を仲介するのではなく、証券会社の資金を使って、自らが市場で取引する職種です。

営業系職種などとは違って、業務内容は非常に特殊ですので、求められるのは資格ではありません。

チャートの分析力や相場を予測する力、瞬時の判断力など、実戦で通用するレベルの専門的スキルです。

そうしたスキルは客観的に証明することが難しいといえますが、個人で株や為替に投資した経験があり、ある程度の実績を残していると、ディーラーに採用されやすいかもしれません。

また、個人で行う取引と、ディーラーとしての取引では、扱う金額が桁違いですので、「精神的にタフである」という性格適性もきわめて重要といえます。

ときには失敗して損失を出してしまうこともありますが、そこで大きく崩れず、淡々と取引を続けられる肝の座った人だけが、ディーラーになれる資格をもつ人です。

ディーラーになりたいなら、日常生活のなかから、少々のものごとでは動じないように心を鍛えておく必要があるでしょう。

証券会社の投資銀行系職種に有利な資格・スキル

投資銀行部門の資格といえば、まずは「MBA(経営学修士)」が挙げられます。

ビジネススクールと呼ばれる専用のカリキュラムをもった大学院に通い、経営学についての学位を認定された人は「MBAホルダー」と呼ばれます。

投資銀行業務では、大企業を中心とした法人顧客に対して、財務分析や資産評価、資金繰りなどに関する非常に専門的なアドバイスを行います。

そのためMBAホルダーが求められる傾向にあります。

そのほか、公認会計士資格をもっていたり、TOEICやTOEFLでハイスコアを取得していると有利でしょう。

いずれの資格についても、その難易度はきわめて高く、並大抵の努力では届きません。

取得するには、時間とお金をかけて、コツコツと努力を積み上げていく計画性と勤勉さが求められます。