女性の信用金庫職員のキャリアパス・結婚後の生活
女性の信用金庫職員の現状
一昔前までの金融機関は、男性は総合職として働き、営業や融資審査などをこなす、女性は一般職として働き、窓口業務や事務などをこなすといったように、男女で役割分担がなされていました。
一般職の女性は残業時間が少なく、転勤することもありませんので、家庭生活と仕事を両立させやすいものの、給料は低めで、支店長などの役職者に昇進することもありませんでした。
しかし近年は、そうした「性別で仕事を分ける」という考え方自体が時代遅れとなり、総合職としてバリバリ働く女性職員も増えています。
信用金庫の採用実績をみても、男性と女性の総合職採用比率が半々というところも少なくありません。
さらに、信用金庫のなかには、最初から総合職と一般職という採用区分自体を設けず、すべて一括で募集しているところも見られます。
性別や生活事情、過去のしきたりなどにとらわれず、各自のスキルや意欲に応じて適材適所に人員を配置し、のびのび働いて存分に力を発揮してもらうというのが、現代の信用金庫の人事です。
そのためのサポート体制も年々充実しており、女性の信用金庫職員は今後ますます活躍しやすくなると思われます。
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女性の信用金庫職員の強み・弱み
信用金庫の仕事は、地域住民との距離が非常に近いため、老若男女関係なく、誰にでも親しみをもってもらえるかどうか、気軽に相談してもらえるかどうかが非常に重要です。
女性ならではの柔らかい物腰や温かみある対応、喋りやすさ、面倒見の良さなどが役に立つでしょう。
信用金庫職員は、お客さまの大事なお金を預かりますので、何事にもマメできめ細かい女性は、信頼を得るうえでも有利です。
反対に、女性の信用金庫職員の弱みとしては、個人の収益目標、いわゆるノルマが、男性と同じように設定されるということが挙げられます。
男性職員であれば、ノルマ達成のために体力的に多少の無理をしたり、あるいは夜遅くまで働くこともさほど困難ではないでしょう。
しかし女性職員の場合、身体的に男性ほどタフではありませんし、また家庭生活とのバランスもあり、毎日夜遅くまで残業し続けることが難しいケースもあります。
自分が働ける体力の限界・時間の限界を意識して、ノルマを達成するための計画を細かく立てたり、積極的に上司のサポートをあおぐなど、何らかの対策が必要になるでしょう。
結婚後の働き方
一般職で入庫した女性の信用金庫職の場合、数年ほど働いて結婚を機に退職する人も大勢いました。
しかし近年では、家計を支える目的もあって、結婚後も同じように働き続ける人がほとんどです。
平日については、ある程度の配偶者の協力は必要となりますが、働きながら一通りの家事をこなすことも十分に可能です。
土日はしっかりと休めますので、たまった掃除や洗濯を一気に片付けたり、一週間分の買い物を済ませることで、平日の負担を軽くすることもできるでしょう。
基本的に転居を伴う異動がなく、カレンダー通りに働ける信用金庫は、ワークライフバランスの取りやすい職場です。
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信用金庫は子育てしながら働ける?
信用金庫は、出産・育児休暇や時短勤務制度など、子育てを支援するための各種制度が充実しています。
総合職・一般職を含めると、職場は女性の割合のほうがかなり高くなるので、育児の大変さには理解があり、制度を利用しにくいという雰囲気もありません。
これらの制度をフル活用し、積極的に周囲のサポートをあおぐことで、子育てしながら信用金庫の仕事を続けることも十分に可能です。
信用金庫側としても、近年は人口減少によって人手不足が深刻化しています。
育児を理由に辞められるよりも、積極的にサポートして仕事を続けてもらうほうが、はるかにメリットがあります。
子どもがいる職員については、自宅までの距離が遠くなりすぎたり、あるいは子どもの通う校区が変わったりしないよう、異動や配置換えに配慮がなされることも多いようです。
信用金庫は女性が一生働ける仕事?
信用金庫の仕事は、年度末などの一時期を除けば忙しくなることはなく、体力的にも精神的にも極端に追い込まれることはありません。
産休育休などの福利厚生制度も手厚く、引越しを伴う異動もない信用金庫は、ライフイベントの多い女性にとってキャリアを継続しやすい職場であり、一生働ける仕事といえるでしょう。
また、近年は政府の「働き方改革」に沿うかたちで、女性職員の活躍を推進させるための計画を打ち出す信用金庫も増えています。
女性の支店長も年々増えていますし、女性管理職の比率を現状の2倍にすると発表しているところもあり、今後チャンスが拡大していくことは確かです。
業務上得られる金融や経済の知識、ファイナンシャルプランナーなどの資格も、復職・転職に有利なスキルであり、信用金庫職員は女性にうってつけの職業のひとつです。