社長にはどんな種類がある?
会社の規模の大きさ、歴史の長さによる社長の種類分け
大企業の社長
会社設立から何十年と経っている歴史ある会社や、従業員数の多い大企業の社長の多くは、自分自身でその会社を立ち上げているわけではありません。
外部からのヘッドハンティングであったり、社内で昇進をしたりして、社長のポストに就く人が大半です。
あるいは、いわゆる「一族(同族)経営」として、創業した親の跡を継いで息子や娘が社長になるケースも見られます。
大企業のトップになれるのは限られた人だけで、さまざまな実務経験や実績が求められてきますし、人の資質を見抜く力や先を読む力、人間関係を上手に構築していくようなスキルも必要とされます。
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中小企業の社長
中小企業の社長も、大企業と同じく、外部からの引き抜きや社内昇進など、さまざまな形で社長になる人がいます。
社長が大株主となる「オーナー社長」であるケースも、中小企業では比較的多いです。
また、中小企業では大企業に比べると組織全体を見渡しやすく、従業員との距離感も近くなるため、社長の方針が直接、社内全体に伝わりやすいといった特徴があります。
ただ、悪い一面を挙げると、社長の意向が強く組織を動かす「ワンマン社長」になりやすいということもいわれます。
しかし、社長の手腕によっては、会社を無名の状態から大きく育て上げていくことも可能です。
ベンチャーなどの創業社長
上記のほか、自ら起業して会社を設立する、いわゆる「起業家」や「創業社長」といわれる人たちもいます。
とくに現代ではインターネットが普及し、20代などの若いうちにIT系のベンチャー企業を立ち上げて社長になる人も急激に増えています。
以前に比べると、株式会社を立ち上げることへのハードルも低くなっていることから、社長になることはさほど難しくはありません。
創業すれば、自分のバイタリティやアイデアを活用して、理想とする新しいビジネスを生み出すことができるでしょう。
しかし、起業後に会社の経営を安定させることは大変であり、創業してすぐに撤退するような例も多々あります。
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働き方の違いによる社長の種類分け
雇われ社長
雇われ社長とは、自分以外に会社の保有権を持つ「オーナー」に雇われて働く社長のことです。
会社のトップに立つ社長のポストには就くものの、誰かに「雇われている」点では、従業員とも似た立場となります
雇われ社長が雇用されるケースは、一族が経営する企業などで、外部からの風を入れることで会社の競争力を高めるため、あるいは組織戦略の一環としてなど、さまざまな場合があります。
オーナー社長
オーナー社長とは、会社の株を多数保有する「オーナー」でありながら、加えて社長のポストにも就く人のことを意味します。
オーナー社長になるのは、自ら会社を創業した人、つまり創業者や起業家などが多いです。
あるいは歴史ある企業でも、創業者の二代目、三代目などが会社の株を多数保有し、さらに会社のトップのポストに就いてオーナー社長として活躍する例がよく見られます。
その他の社長
CEO
CEOは、英語「Chief Executive Cfficer」の頭文字をとった言葉で、日本語でいうと「最高経営責任者」を意味します。
言葉の通り、経営に関する一番の責任を担う立場として、経営方針や事業計画の立案や決定を行います。
会社法上の名称ではなく、あくまでも会社の中で役割を明確にするために使われる言葉です。
社長とほぼ同義語と考えてよいでしょう。
なお、CEOはもともとアメリカ発祥の役職名であったため、日本では、比較的歴史の新しい企業でよく使われています。
共同経営者
共同経営者とは、複数人の経営者がいる場合の、おのおのの経営者のことを意味します。
会社経営では、複数の経営者が対等な立場で共に力を合わせ、ビジネスを進めていくこともあります。
ただし、「対等」の考え方はさまざまです。
たとえば、同じ割合で出資して会社を立ち上げるケースもあれば、開発や営業などの業務ごとに各経営者が権限を有するケース、あるいは出資者と経営実務者などで役割を明確に分けるケース、などが考えられます。
共同経営をおこなう場合、お互いの強みや得意分野を共有でき、相乗効果を生み出せるメリットがある反面、意思決定や責任の所在などの面でトラブルにもなりやすいため、注意が必要です。