高校教師の勤務時間・休日 定時帰りは可能? 残業代は支給される?
授業が終わってからも、部活動の顧問やテストの採点・作成、次回授業の内容を検討など、やることが多く、残業しなくてはならない日が多いのです。
土日祝には基本的に休みですが、学校行事や部活動などが入ることもあります。
ここでは高校教師の勤務時間や休日、残業状況などについて詳しく解説していきます。
高校教師の勤務時間
教師は朝が早い
高校教師は、他の公務員と同じような勤務時間が定められ、8:15〜17:00前後までで働くことになっています。
ただし、実際にこの時間内だけで働けるケースはあまり多くないと考えておいたほうがよいでしょう。
たとえば授業が朝9時からスタートする場合、教師は生徒が登校する前には職員室に入るのが常です。
出勤後は当日の時間割の確認、朝の職員会議で発表する事項、ホームルームで生徒に話す事柄を整理する時間など、さまざまなことをやらなくてはならず、出勤時間はどうしても早くなります。
事務作業を集中して片付けるため、6時台に出勤するような人もいます。
忙しい放課後
高校教師が、勤務時間の目安である17時に帰宅することはほとんどありません。
放課後は、テストの採点や作成、次回授業の内容組み立て、レジュメ作りなどの雑務に追われることとなります。
また、部活動の顧問を受け持っている教師は、部活がある日には参加して生徒と過ごします。
部活が終わってから事務作業を片付けなくてはならないことも多く、とくに忙しい時期は、学校を出るのが21時や22時くらいになることもあります。
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高校教師の休日
土日も休めないことが多い
基本的に教師の祝日は土日祝となります。
ただし、土曜日授業が入る場合や、土日に学校行事がある場合には、週末も出勤しなくてはなりません。
また、課外授業に力を入れている学校では土日祝に部活動を行うことも多く、顧問であれば必ず参加する必要があります。
活発な部活動を担当すると、休日のほとんどの時間を部活に費やす教師もいます。
有給休暇の現状
教師にも有給休暇はありますが、自分で好き勝手に利用することは難しいのが現実です。
有給休暇を取得する際には、授業を自習をしたり、時間割を変更したりしなくてはならず、他の教師にも少なからず迷惑がかかってしまうからです。
また、休んだ授業数分だけ授業がストップしてしまい、どこかで穴埋めしなければならないこともあって、有給休暇を積極的に利用する人は少ないようです。
冠婚葬祭やケガ・病気などの場合は有給休暇を使うこととなりますが、基本的に教師の有給休暇は、現場ではあまり好まれないと知っておきましょう。
高校教師の残業
残業は日常茶飯事
高校教師の多くは残業をしており、学校に遅くまで残っている姿は日常茶飯事です。
とくにテスト時期や進路指導時期、学校行事がある際には多忙になります。
授業以外の仕事も多い
高校では年間を通してさまざまな行事があり、円滑に進めるために教師は何ヵ月も前からスケジュールを組み立てることとなります。
行事の際は、毎日残業をして準備をしなければならないことはもちろん、それと並行して通常の授業も滞りなく進行しなければならないため、やるべきことが多く精神的に挫折してしまう人もいるほどです。
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高校教師は忙しい? 激務?
教師には「残業」という概念がなく、教師の残業は「超過勤務」または「超勤」と呼ばれます。
なお、どれだけ超過勤務をしても、一般的な企業のように残業代が支払われることはありません。
教師の長時間労働問題を受けて、「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」では、以下のように定めています。
- 1か月の在校等時間の総時間から条例等で定められた勤務時間の総時間を減じた時間が,45時間を超えないようにすること。
- 1年間の在校等時間の総時間から条例等で定められた勤務時間の総時間を減じた時間が,360時間を超えないようにすること。
とはいえ、まだまだ現場では長時間労働をしている教師がたくさんいます。
高校に限らず教師は非常に残業が多い職業で、生半可な気持ちでは心身ともにもたなくなってしまうことでしょう。
高校教師の休日の過ごし方
土日祝日でも、部活動の指導や教材研究、研修などのために出勤をしている高校教師は多くいます。
また、出勤しなくても自宅で仕事をしているという人は非常に多いです。
休日でも仕事をこなさなければならず、一般的なサラリーマンのようにのんびりと羽を伸ばせないのが実情です。
高校教師の勤務時間のまとめ
高校教師は朝から晩まで学校にいることが多く、激務といえる毎日を過ごします。
休日はあってないようなもので、ストレスを抱えてしまう人も少なくありません。
上手なリフレッシュ方法を見つけることが大事ですが、前提として、高校教師になるためには確固たる信念と覚悟が必要といえます。