「商品企画」とは

「売れる」新商品を開発するためにマーケティングや市場調査を行い、アイデアを形にする。

商品企画の仕事内容は、マーケティングから商品コンセプト作成、予算案の作成、経営陣へのプレゼン、開発部門との調整が主な役割です。

ここに販促が加わることもあります。

商品企画担当者になるには、新卒採用で入社した企業の各部門で経験を積んでから、商品企画部門に配属されるのが一般的です。

同様に、他企業の商品企画部門へ転職する方法もあります。

収入面に関しては、比較的恵まれている職種と言えるでしょう。

特に40での高収入者が多いところに目を引かれます。

さまざまな要素が絡み合った複雑な仕事内容から、今後も必ず人員と良い人材が求められていく職種でしょう。

「商品企画」の仕事紹介

商品企画の仕事内容

他部署と連携して新商品を開発する

商品企画の仕事は、ひとくくりでいえば「新商品を開発すること」ですが、商品が世に出るまでには多くの段階があり、さまざまな部署・職種が、プロセスに応じてそれぞれの役割を分担しています。

一般的な商品開発の流れは、まずニーズやターゲット層を調査する「マーケティング」から始まります。

次に、得られたマーケティング結果を下敷きにして商品のアイディアを練り、コンセプトがまとまったら、社内他部門と打ち合わせを重ね、おおまかな予算を割り出します。

商品コンセプトと予算案を組み合わせ、事業部や経営陣にプレゼンを行い、実際に製造する承認をもらいます。

通常、商品企画の仕事は、この経営陣からの承認を得るまでです。

そこから販売に至るまでは、商品開発部門や広告・販売戦略部門などが担当しますが、企業によっては商品企画部門がそれらを兼ねることもあります。

商品企画の就職先・活躍の場

商品企画は就職希望者たちの憧れ

商品企画は、日用品、化粧品、食料品などを取り扱うメーカーや工業系の製造業、金融業など、業種を問わず多くの企業が就職先として挙げられます。

ただ、クリエイティブで華やかなイメージがあって、企業の顔ともいえる商品企画職の人気は非常に高く、就職の際には激しい競争となることも少なくないようです。

また、企業によっては業務内容が細分化されており、マーケティングのみを行う「マーケター」、企画に特化した「プランナー」など、それぞれの役割が振り分けられていることもあります。

商品企画1日

打ち合わせと資料作成を繰り返す

商品企画はその開発段階に応じてさまざまな部署とのやり取りがあり、その結果を受けて都度資料を作成・修正しなければなりません。

最終的な経営陣へのプレゼンに向けて、何度も打ち合わせや資料作成を繰り返します。

9:00 出社
メールチェック、他社の動向や新商品などについて情報収集します。

10:00 資料作成
午後からの営業部門との会議に向けマーケティング結果を取りまとめます。

12:00 休憩

13:00 会議
営業部門と新商品について会議し、さまざまな意見をもらいます。

15:00 資料作成
会議の結果に基づいてプレゼン資料を作成します。

18:00 帰社

商品企画になるには

なれのは十分なキャリアを積んでから

ヒット商品を生み出すためには、業界についての深い専門知識や市場ニーズの理解、鋭い現場感覚など、数多くのものが必要になります。

このため、商品企画の仕事に就くのは、社内のさまざまな部門で経験を積み、業界のエキスパートになった後、というケースが一般的であるようです。

ただ、将来的に商品企画を目指すなら、学生や新人社員のうちから、世の中の流行や新製品についての情報を積極的に収集し、日々自分のセンスを磨いておくことが重要になるでしょう。

商品企画の学校・学費

大卒以上であることが望ましい

商品企画は企業にとって頭脳の中枢ともいえる重要な部門ですので、就職の際には大卒以上であることが望ましいといえます。

好まれる学部は企業によって異なり、食品メーカーなら農学部、工業系なら工学部、金融系なら経済学部と、専門分野に関連する学部が有利となるでしょう。

どの業界であっても、商品企画担当者には、常に自社のターゲット層の欲求やトレンドの変化を敏感に察知できるよう、日常生活からアンテナを高くしておくことが求められます。

商品企画の資格・試験の難易度

希望する職に就くためには資格取得も検討

商品企画に携わるために必須となる資格はありませんが、関連の深い資格としては、日本商品開発士会という団体が認定する「商品プランナー」という民間資格が有名です。

必要な受験資格はなく、誰でも試験を受けられますし、試験の合格率は75%~80%程度ありますので、学生の内からでも、しっかり勉強しておけば十分に合格できるでしょう。

資格を取得していれば、就職する際のアピールポイントになり、商品企画職に就くのに役立つかもしれません。

商品企画の給料・年収

能力次第で若いうちから高給が望める

商品企画の年収は、各職種の中でも比較的高い傾向にあります。

ある調査によると、男性は平均で580万円前後、女性の平均は430万円前後です。

給与面では、実力があれば比較的若い年齢であっても優遇されやすい職種といえるのではないでしょうか。

ただ、企業規模や個人の能力で年収に大きな差が付きやすいというシビアな側面もあります。

キャリアアップの一環としてのヘッドハンティングが盛んなため、転職を繰り返すことで年収を伸ばしていく人も多い印象です。

商品企画のやりがい、楽しさ

プレッシャーに打ち勝ち、ヒット商品を生み出す

ひとつの商品を世に送り出すまでには、数えきれないほどたくさんの人が関わり、多額の費用と長い時間を要します。

また、商品開発は会社の業績を左右する非常に責任の大きな仕事であり、担当者が受けるプレッシャーは並大抵のものではありません。

それらの重圧に耐え、生みの苦しみを乗り越えて、無事商品をヒットさせられたときには、言葉に表せないほどの大きな喜びを得られるようです。

苦労する分だけ、大きなやりがいにつながる仕事といえるでしょう。

商品企画のつらいこと、大変なこと

関連部署との調整に神経をすり減らす

新商品を開発するにはまずアイデアを出すことが大事ですが、それはあくまでスタートでしかありません。

企画を進めるためにはまず経営陣や営業部門からの同意を得なければなりませんし、企画が具体化していけば開発部門と予算について協議しなければなりません。

商品が完成に近づいたら、広報部門や販売戦略部門と宣伝方法を擦り合わせる作業が必要です。

商品を作り上げる過程では、時に厳しい意見をぶつけられたり、逆にぶつけたりしなければなりませんので、コミュニケーションに神経をすり減らすことになります。

商品企画に向いている人・適性

無から有を生み出す創造力のある人

商品企画には、市場を読む分析力や常に新しい情報を得るための好奇心、各部署と連携するコミュニケーション力、プレゼン力など、さまざまな能力が求められます。

しかし最も重要なのは、そもそもの出発点となるアイデアを思いつけるかどうかです。

創造力のある人は、商品企画に向いているといえます。

ただ、誰しも創造性に富んでいるわけではありませんので、「なにをつくるか」を考える商品企画でなく、「どうやってつくるか」を考える商品開発に携わるのも選択肢のひとつです。

求められる資質の差が、商品企画と商品開発との違いといえるでしょう。

商品企画志望動機・目指すきっかけ

クリエイティブ職に憧れる人は多い

商品企画を志望する動機として最も一般的なのは「ものづくりが好きだから」というものでしょう。

ただ、商品企画は、企業の中で花形といえる職種であり、自分の手掛ける商品で世間に話題を巻き起こしたい、スティーブ・ジョブズのように世の中を変革したいと憧れを抱く人は大勢います。

クリエイティブ職は、世間一般に楽しそうなイメージもあって、競争率は非常に高いといえます。

目指すなら、希望する業界に応じて、自身の専門性を高めていく努力が必要となるでしょう。

商品企画の雇用形態・働き方

結果を残せば企業の中枢に食い込んでいける

手掛けた商品がヒットした場合に代表されるように、商品企画は自身の企業への貢献度がはっきり数字として見えやすい業種といえます。

実績を残し続ければ、管理職を経て、やがて経営陣へとステップアップしていくことも十分に可能です。

商品企画として培われた市場を分析する力や、顧客ニーズを読み解く力は、経営陣となってからも非常に役に立つでしょう。

また、商品企画部門経験者の中には、企業を退職し、商品企画を専門に手掛ける会社を起業する人もいるようです。

商品企画の勤務時間・休日・生活

業務量はかなり多い部類に入る

商品企画は市場のマーケティングや会議資料の作成といったデスクワークに加え、関係各部署との打ち合わせや調整など、数多くの業務を同時並行でこなさければならないため、かなり多忙です。

プレゼンの期日が迫っていたり、あらかじめ決まっている商品の発売日に対して開発スケジュールが遅れている場合などは、連日遅くまでの残業を強いられることもあるようです。

ただ、よいアイデアは仕事から離れた趣味の時間や旅行している際などにひらめいたりすることもあるため、日々の業務が忙しくても、休日もアクティブに行動する人が多い印象です。

商品企画の求人・就職状況・需要

いきなり希望職種に就けるとは限らない

商品企画部を設けている企業は数多くあり、求人も盛んですが、就職に際しては職種を問わない「総合職」として採用されることが一般的で、若いうちから商品企画部門に配属されることは稀です。

もちろん新卒でいきなり商品企画に携われる可能性もゼロではなく、生え抜きの商品企画人材を育てるために採用されたり、人員数の関係から見習いとして採用される場合もあります。

また、大学や大学院で、就職先の業務と関連の深い研究に携わった実績があれば、商品企画に配属される可能性は高まるかもしれません。

商品企画の転職状況・未経験採用

未経験者は長期的な視野で就職活動を

既に社会人としてある程度キャリアを積んだ人が、同業界の商品企画へ転職するケースは少なくありません。

企業からすれば、そういった人材は、業界事情に精通していることに加え、これまでと異なった視点から商品を企画できる点が魅力であるようです。

一方、未経験の業界に転職することは、業界に関する知識やノウハウがない分、相当な苦労を伴うでしょう。

一旦は営業や販売など、現場職として働き、経験を積んだのちに商品企画に異動する、といったキャリアプランを念頭に置いて転職活動することが必要かもしれません。

商品企画の現状と将来性・今後の見通し

機械化できない役割を担う

マーケティングで得られたデータから世の中のニーズを読み、そのまた裏をかいてみるといった、複雑な思考回路が求められる商品企画職は、機械が代役を務めることのできない職業のひとつといえます。

モノやサービスが溢れていく世の中にあっても、各企業は消費者から飽きられないように、常に目新しい商品を供給し続けなければなりません。

今後、より多様化していく消費者ニーズに対応するため、ターゲットごとに業務が細分化されていくことも想定されますので、商品企画職の需要はさらに高まっていくでしょう。