心理カウンセラーの資格にはどんなものがある? 国家資格は?

心理系の資格はたくさんある

「心理カウンセラー」といっても、その言葉が意味するものは幅広いのが実情です。

実際、学校や病院、企業など、さまざまな場所で心理学の専門知識やスキルを生かして活躍する人がおり、働く場所などによっては必ずしも「心理カウンセラー」として名乗らないこともあります。

日本には心理系の資格がたくさんありますが、そのほとんどが民間資格となっているため、資格がなくても心理学の専門知識を持っていれば仕事ができることもあります。

しかし、平成29年には日本の心理職で初めての国家資格として「公認心理師」の資格制度がスタートし、それまで心理学の世界で最も権威ある資格とされてきた「臨床心理士」とならび、新たな国家資格への注目度が高まっています。

一部の職場においては、公認心理師や臨床心理士のような特定の資格を持っていることを採用条件として掲げていたり、資格を取得することで仕事に生かせることもあります。

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代表的な心理カウンセラーの資格の種類について

ここからは、数ある心理カウンセラーの資格のうち、代表的なものを紹介します。

公認心理師(国家資格)

公認心理師は、日本初の心理系国家資格として生まれ、医療・教育・産業・福祉・司法の5つの領域で、心理の専門職として働くことができます。

取得するための代表的なルートは、4年制大学の心理系学部・学科で必要科目を履修し、卒業したのち、大学院で定められた科目を履修するというものです。

大学院で必要科目を履修すれば公認心理師国家試験の受験資格が得られ、その試験に合格すると公認心理師登録簿に登録されます。

大学・大学院ともに心理学を専門的に勉強していくことになり、公認心理師の資格を持っている人は高く評価されることが予想されます。

公認心理士の仕事

臨床心理士

臨床心理士は、公認心理師の国家資格ができるまで、心理系の資格の中では最も専門性が高く、権威あるものとして認知されてきた資格です。

取得のためには所定の大学院を修了したうえで試験に合格する必要があるため、公認心理師と同様、取得までの道のりはやや険しいといえるでしょう。

臨床心理士の仕事

公的機関の心理職や学校で働くスクールカウンセラーになるには、臨床心理士の資格が必要とされることが多いです。

スクールカウンセラーの仕事

他の職場でも、この資格を持っていれば有利になることも多いといわれています。

産業カウンセラー

「社団法人日本産業カウンセラー協会」が認定する資格です。

この資格試験の受験資格として、大学で心理学について学ぶか、20歳になってからのカウンセリング業務や人事労務における一定以上の実務経験が求められます。

とくに、企業内の相談室などで働くカウンセラーを目指す場合に生かせる資格です。

産業カウンセラーの仕事

認定心理カウンセラー

「日本カウンセリング普及協会」が認定する資格です。

資格には2級と1級があります。

試験の受験資格として、まず「18歳以上であること」と、2級では「大学の心理学部またはそれに隣接する学科を卒業していること」か「試験日までに協会が指定する心理カウンセラー養成講座を受講していること」、1級では「心理学の大学院を出ている」か「試験日までに協会が指定する心理カウンセラー実践講座を修了」している必要があります。

心理相談員

「特別民間法人中央労働災害防止協会」が認定する資格です。

この資格は認定試験が行われておらず、協会が開催している研修を受講することで取得できます。

ただし、受講資格として、「心理系や社会福祉系、保健系の大学の学科を卒業している」「保健師の資格を取得している、看護師資格を持ったうえで健康に関する相談を受けた経験が1年以上ある」などが掲げられており、そのうちのいずれかを満たす必要があります。

その他

上記以外にも、以下のような心理系の民間資格があります。

・認定カウンセラー(日本カウンセリング学会)
・学校心理士(学校心理士認定運営機構)
・ひきこもり支援相談士(ひきこもり支援相談士認定協議会)
・精神対話士(メンタルケア協会)