力士のつらいこと・大変なこと・苦労

力士のつらいこと・大変なこと

一人前になるまでの生活

力士にとって大変なことのひとつは、一人前の関取になるまでの生活です。

番付が十両以上に昇進して関取となるまでは給料が発生しません。

部屋での共同生活によって衣食住は保証されているものの、収入面ではかなり厳しい現実があります。

幕下以下の力士は2ヵ月に一度の場所手当のみの支給となっており、年収は100万円以下ということもあります。

外の世界では同世代の若者たちがお金を使って自由に遊んでいるなかで、力士は日々の厳しい稽古に励みながら暮らしていかなくてはなりません。

また、幕下以下の力士は大部屋で複数の力士と共同生活を送ります。

掃除、洗濯、給仕、買い物なども当たり前にこなさなくてはならず、関取の付け人として雑用も任されます。

こうした苦しい生活を乗り越えていくことが、力士として一人前になれるかどうかのポイントにもなります。

どこに出かけても目立つ

力士はその体の大きさや髪型、服装などから外出すれば目立ってしまい、それが時にはつらいこともあります。

どこへ出かけても注目の的となり、友人と遊んだり恋人とデートをしたりしていても「力士の方ですよね」と声をかけられたり、ジロジロと見られてしまうことが日常茶飯事です。

慣れてしまえば目立つこともそこまで苦にならなくなりますが、外に出れば常に人の目が向けられることは覚悟しておかなければいけません。

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力士の悩み・よくある怪我

力士は一般の人とくらべればものすごく大きな体をしています。

体重も増やさなくてはならず、1日に摂取するカロリーは8000kcalにもおよぶといわれています。

日ごろから激しい稽古で相当量のカロリーを消費するため、皮下脂肪がたっぷりついていても内臓脂肪はあまり多くなく、必ずしも病気になりやすいわけではありません。

とはいえ、人によってはやはり肥満体が病気につながることもあり、糖尿病などの成人病になってしまう人もいます。

また、心臓への負担が大きいことから心筋梗塞になったり、頭を打ち付けて怪我をしてしまうといったケースもあります。

ハードなスポーツであることは確かであり、健康管理と体調管理には人一倍気を付けなければならないことは間違いありません。

力士を辞める理由で多いものは?

勝負の世界ですから、強くなって結果を残すことができなければ引退せざるを得ない状況となります。

新弟子として入門しても給料のもらえる十両以上の関取となれるのはわずか10%前後という狭き門で、幕下力士のまま引退する力士が多くいます。

関取となれば30歳過ぎまで現役を続ける力士が多い一方で、十両以下の力士も含めての平均引退年齢は20代の前半と非常に若いのが実情です。

また、ハードなトレーニングと体を大きくするための特殊な生活習慣によって病気や怪我をしてしまう力士もおり、それが引退の理由となることもあります。

いずれにしても入門してからが本当の勝負ですから、一場所でも早く一人前の幕内力士となることを目指して日々の稽古に励まなければなりません。