力士の1日のスケジュール・生活スタイル

力士の1日の過ごし方

番付によって生活にも大きな差がある

大相撲の世界には「番付」といわれる力士の階級のようなものがあり、番付が高ければ高いほど、給料や待遇、生活環境などもいいものになっていきます。

番付は上から横綱、大関、関脇、小結、前頭、十両、幕下、三段目、序二段、序ノ口となっており、さらに番付外の力士もいます。

とくに大きな差があるのは、幕下以下と十両以上です。

幕下から十両に上がると、いわゆる関取として「〇〇関」と呼ばれるようになり、日本相撲協会から月給や賞金が支払われます。

若手力士は「付け人」として関取の世話をする

関取になることで「付け人」が身の回りの世話をするようになります。

相撲界における付け人とは幕下以下の複数の力士が1人の関取に付いて、荷物持ちや買い物など身の回りの世話をすることをいいます。

さらに、部屋の掃除や料理、マッサージ、観客や報道陣が群がっているときの警備、稽古相手などをします。

幕下以下の力士は、自分の稽古のほかに関取の付け人をしながら生活することになります。

番付が下であればあるほど朝は早く起き、稽古を済ませて料理や掃除などをします。

下積みの日々の生活を送りながら心技体を磨き、より上の番付を目指していくことになります。

試合日(本場所)の力士の1日

以下は、本場所中の若手力士の1日のスケジュールです。

6:00 起床
本場所中は普段よりも少し起床時間が遅くなりますが、若手力士は6時頃には起床します。
7:00 朝稽古
本場所のないときの稽古よりは軽めのメニューで、体をならす程度に行います。
9:00 会場へ移動
番付の低い力士の取り組みは朝8時台から始まっており、自分の取り組みの時間に合わせて会場に移動します。
10:30 取り組み(試合)
時間になったら、取り組みを行います。
12:00 食事
関取は取り組みが終われば部屋へ帰りますが、付け人は関取の取り組みのために支度部屋(控室)に残ります。
13:00 関取の取り組みの準備
関取の化粧まわしや締め込みなど、取り組みのための準備をします。
16:00 ちゃんこ番
関取の取り組みが終わったら部屋に戻り、「ちゃんこ番(食事を作ること)」をします。
18:00 食事(夜ちゃんこ)
親方と関取の後に食事をします。
19:30 自由時間
食事の片付けをしたら自由時間となり、門限までは近くのコンビニなどへ買い物に出かけることも可能です。
23:00 消灯
翌日の稽古と取り組みに備え、早めに就寝します。

練習日(稽古日)の力士の1日

以下は、若手力士の稽古日の1日のスケジュールです。

5:30 起床
入門したばかりの力士はさらに早く起きる場合もありますが、起床後は身支度をしてすみやかに土俵に向かいます。
6:30 朝稽古
土俵を準備し、まずは四股やすり足などの基本動作からスタートして、ぶつかり稽古などを行っていきます。
9:00 見取稽古
関取たちの稽古が始まったら、関取がスムーズに稽古をできるように動きます。
11:30 入浴
稽古が終わったら入浴の時間ですが、番付が上位の力士から入るため、付け人は関取の体を流します。
12:00 食事(昼ちゃんこ)
食事も親方や関取から食べ始め、食べ終わったら分担して片付けをします。
13:00 自由時間
昼寝やトレーニングをして過ごすことが多いです。
16:00 ちゃんこ番
部屋や玄関などの掃除をしてから、「ちゃんこ番(食事を作ること)」をします。
18:00 食事(夜ちゃんこ)
食事は基本的に1日2回で、昼と同じように親方と関取の後に食事をします。
19:30 自由時間
食事の後片付けなどの仕事をすませば自由時間です。
23:00 消灯
翌日の稽古に備え、早めに就寝します。

力士の1週間の流れ

本場所のある時期とない時期とでは、1週間の流れが違います。

本場所のある奇数月には1場所15日間、休みなく取り組みがありますから、もちろん休みはありません。

本場所が終わると1週間の休みをとるのが一般的で、力士にとっては数少ないまとまった休みをとれる期間となります。

一方で本場所のない時期は、基本的に日曜日が稽古休みとなる部屋が多いです。

その他の日は朝早くに起きて朝稽古を行う通常の一日が繰り返されます。

また、本場所のない偶数月には地方巡業が入ることもあり、巡業中は本場所と同様に忙しい日々となります。

休日の過ごし方

基本的には通常の休日には特別なことはせずに体を休め、怪我をしていれば病院に行ったりリハビリを行ったりします。

力士は年間を通してまとまった休みが少ないため、関取でも個人的に旅行などをすることはほとんどありません。

ただし、本場所も巡業もない月などには、息抜きや慰安の意味を含めて地方合宿をしたり、ときには部屋全体で旅行に出かけたりすることもあります。

オフシーズンの過ごし方

大相撲は隔月で本場所があり、本場所のない月には巡業が入ることが多いため、野球やサッカーなどの競技のようにまとまったオフシーズンは存在しません。

力士のオフは日曜日と本場所後の1週間、その他には年末年始の数日間くらいです。

力士にとって、最もまとまった休みとなる本場所後の1週間には、実家に帰省する人もいます。

しかし、若手力士は部屋での仕事もあるため、実際には3日間ほどの休みしかとることができず、あまり自由な時間はありません。