大学の法学部系が有利
行政書士になる方法はいくつかありますが、一般的には、行政書士試験に合格し、「日本行政書士会連合会」の行政書士名簿への登録を受ける必要があります。
行政書士試験の受験資格として学歴、年齢、性別等はとくに制限がないため、誰でも受験することができるものとなっています。
特定の学校に通わなければ、受験資格が得られないという種類の試験ではありません。
しかしながら、行政書士試験内容は、法令科目として憲法、民法、行政法、また一般知識科目として政治経済、一般常識や文章理解といった幅広い範囲から出題されています。
法律家としての資格試験のなかでは、「弁護士」や「司法書士」と比較すると試験内容やレベルが易しいといわれるものの、一般人にとって法律文章は非常に難解であり、十分な試験準備が必要になります。
近年の行政書士試験では、合格率が10%前後と低くなっており、試験内容も法律の丸暗記でも対応できていた従来の問題から、法律的思考が必要となる応用的問題が多く出題される傾向にあります。
こういったことから、法学の基礎知識を学ぶことのできる大学の法学系の学部に進むことが有利といえるでしょう。
行政書士の資格予備校、スクールの利用
大学の法学部で学ばない場合でも、民間の資格予備校やスクールに通って、行政書士試験の対策をしている人が多いようです。
この試験は独学で受験することも可能ですが、法律はまったくの初心者でわからないという場合や、独学ではついつい怠けてしまって進まないという場合もあるでしょう。
その点、予備校やスクールは、非常に広い試験範囲のなかで、どの項目に重点をおいて、どのような方法で勉強するべきなのかといったノウハウを効率的に学べます。
また、わからないことがあれば講師に質問をしてすぐ問題を解決することができるため、効率的な勉強のためには非常に有効でしょう。
しかしながら、決まった時間にスクールに通わなければならないことや、費用も高めであることがデメリットとして挙げられます。
自分の進捗度に応じて講座を選ぶ
世間では、多くの資格予備校やスクールで、行政書士講座が提供されています。
そのカリキュラムは講座によって異なりますが、さまざまな科目を組み合わせたパッケージとなっているケースが目立ちます。
試験内容をすべて網羅する総合講座など、ボリュームが増えるほど費用もかかってくるため、体験授業などを受けながら自分に合うカリキュラムで、勉強の進捗度と照らし合わせて講座を選ぶとよいでしょう。
モチベーション維持にも役立てられる
予備校やスクールに通うと、合格体験者の話を聞く機会が得られたり、同じ資格に取り組む仲間に出会うことができます。
長く続く試験勉強のモチベーションアップに活用することもできます。
なお、行政書士試験は毎年11月に開催されます。
現時点での勉強の進捗度によって変わりますが、過去問等に徹底して取り組むことを考慮すると、試験がある年の2、3月頃までには講座を決定し、勉強を開始するのがよいでしょう。