ルポライターの仕事内容・なり方や必要な資格・給料を解説

ルポライターの仕事内容

現地に赴き取材をして記事を書く

ライターは、取材をしたり資料を集めたりして記事を書く仕事です。

なかでもルポライターと呼ばれる人は、事件や社会問題を専門に記事を書く人のことで、ジャーナリストと呼ばれることもあります。

ルポルタージュとは、もともとフランス語で「報告」という意味で、現地で取材をしたり資料を集めたりしてわかったことを文章で報告することです。

新聞や雑誌などの紙媒体から、テレビなどのメディア、現在はWeb上のニュースサイトなど幅広い活躍の場があります。

ルポルタージュを専門に書籍を書く人は「ノンフィクション作家」とも呼ばれます。

ライターといえば、一人でパソコンに向かって記事を書くイメージがあるかもしれません。

しかしルポライターは事件が起きている現地に赴き、自らインタビューをしたり、写真を撮ったりと、文章を書く力だけでなくさまざまな能力が求められる仕事です。

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ルポライターの1日

執筆内容やテーマによって異なる

ルポライターの一日は、仕事の内容や量によって全く異なります。
現地に足を運んで何日も泊り込んだり、即効性のある記事は徹夜で書き上げたりすることもあります。
ここではある一例をご紹介します。

9:00 起床
新聞各紙やニュースサイトを見ながらクライアントからのメールチェック
急ぎの依頼があれば即対応することもあります。
10:00 執筆
先日取材した資料を基に記事を執筆します。
場合によっては写真を添付することもあります。
12:00 休憩
食事をしながら、クライアントと午後からの取材の打ち合わせをします。
13:30 インタビュー取材
大切な言葉はメモを取るほか、スマートフォンやICレコーダーで録音も忘れません。
15:00 インタビュー終了
16:30 帰宅
インタビュー内容を整理し、記事の大まかな流れを考えクライアントに送ります。
18:00 仕事終了
夜は本を読んだり、新聞やニュースサイトをじっくり見たりと、情報収集を欠かしません。
仕事が詰まっているときは深夜まで仕事をすることも有ります。

ルポライターになるには

企業に就職かフリーの2択がメイン

ルポライターになるには、大きく分けて2つの方法があります。

1つは、出版社や編集プロダクション、テレビ局の下請け会社など、メディアから取材依頼のある会社に就職し、ルポライターになる方法です。

新聞社やテレビ局で報道を学び、ルポライターへ転身する人もいます。

2つ目は、大学やライター養成学校で文章の書き方や報道について学んだり、ルポライターに師事して勉強したりした後、フリーランスとしてルポライターになる方法です。

どちらの場合も、ルポライターとして生計を立てられるようになるまでには、長い下積みが必要です。

そのほか、インターネットなどで自作の記事を公表するなど、自ら書いた記事や企画をメディアに直接持ち込む方法もあります。

こうした売込みでも、企画が編集者の目に留まれば、ルポライターとしての路が開ける場合もあります。

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ルポライターの学校・学歴・学費

メディアの関連の勉強が必須

ルポライターとして仕事をするために、決まった学校を卒業しなければならないというきまりはありません。

ただし、ルポライターとして活躍するためには、記事のテーマとなる社会問題について目を向けるほか、メディア関連の知識が必須となります。

大学でメディアや報道について勉強をしていれば、新聞社や編集プロダクションなどルポライターとして活躍できる会社に就職しやすくなります。

ルポライターとして実践的に学びたいという人は、ライター養成学校などの専門学校でルポライターの基礎を学ぶこともできます。

ルポライターの給料・年収

給料制と出来高制の2種類

ルポライターの給料は、大きく分けて2種類です。

会社に勤めている場合は、会社から一定の金額がお給料として支払われます。

安定して給与を得ることができ、一般的なサラリーマンと同じように賞与や昇給も期待できます。

フリーで働いている場合は、契約したクライアントから、その仕事ごとにギャランティが支払われる、いわゆる出来高制となります。

ギャランティは、記事のボリュームにより一本数千円から数十万円までさまざまです。

ルポライターとして名前が売れれば、1本でも大きな金額を得ることができますが、仕事がない場合は無収入になってしまいます。

ルポライターのやりがい、楽しさ、魅力

社会問題に文章で一石を投じる

ルポライターの最大の魅力は、自分の記事が多くの人の目に触れることです。

ルポライターは一つの記事を仕上げるのに、執筆時間だけでなく、取材に多くの時間を費やします。

新聞や雑誌、テレビなどで記事が紹介されれば、多くの人が自分の文章を読み事件や社会問題に関心を持ってくれ、その苦労も浮かばれます。

さらに、社会問題に文章で一石を投じることができます。

自分が書いた文章で世論が動いたり、多くの人が賛同してくれたりすると、喜びもひとしおです。

ルポライターのつらいこと、大変なこと

自らを危険にさらす仕事もある

ルポライターは、時として自らを危険にさらして取材をしなければならないこともあります。

事件の容疑者など危険を伴う相手に取材をしたり、災害や事件・事故の現場など、危険な場所に足を運んだりすることもあります。

自分の安全を確保することが大切ですが、よい記事を書くためにときには身をなげうってでも取材をするという情熱が必要です。

また、近しい人を亡くしたなど、つらい状況にいる相手をインタビューすることもあります。

こうしたときは自分の感情を抑え、相手の心情に寄り添った取材が求められます。

ルポライターに向いている人、適性

タフな精神力と体力が必須

ルポライターとして活躍するためには、ほとんどの人が長い下積みを経験します。

長い時間をかけ自分が書いた文章がボツになったり、企画が消え仕事がなくなったりすると、精神的にも大きなショックを受けます。

それでも「この問題を社会に広めたい」「ルポライターを続けたい」というタフな精神力が求められます。

さらに、ルポライターは基本的に一人で仕事を行い、自分の代わりをしてくれる人はいません。

多くの仕事をこなしながら取材もするためには、体力も求められる仕事です。

ルポライターの志望動機・目指すきっかけ

きっかけは「文章を書くのが好き」

ライター志望の人の多くは、文章を書くのが好きという思いから始まっています。

「自分の思いを発表したい」「自分の気持ちを文章で表現したい」いう気持ちが、ライターを目指す人の多くのきっかけです。

その上で重要なのが「なぜルポライターになりたいか」です。

ルポルタージュとは、ライターの中でも専門性が高く、世間の関心度も高い分野です。

面接の際は「自分はなぜルポルタージュを書きたいのか」を、明確に話せるようにしておく必要があります。

ルポライターの雇用形態、働き方

会社員とフリーランスの2種類

ルポライターには、さまざまな雇用形態があります。

出版社や編集プロダクションで正社員として働くケース、フリーランスで働くケースが一般的です。

企業の社員としてルポライターをする場合は、コンスタントに仕事がありますが、フリーの場合は、安定した仕事があるわけではなく、自ら営業し売り込みをしなくてはなりません。

ルポライターとして下積みをしているときには、アルバイトを掛け持ちしながら記事を書くという人も多いです。

ルポライターの勤務時間・休日・生活

ライフスタイルは人それぞれ

ルポライターの勤務時間や休日は人それぞれです。

会社に勤めている場合は、一般的なサラリーマンと同じよう、に朝出社し夜は帰宅するという生活スタイルで働きます。

フリーランスの場合は、仕事時間は一定ではなく、自らスケジュール管理をしなくてはなりません。

どちらの場合も、請け負っている仕事量によって仕事時間や休日は変わります。

また、ルポライターの多くは夜の静かな時間を執筆に充てる人も多く、夜型の生活をしている人もいます。

ルポライターの現状と将来性・今後の見通し

Webサイトで活躍の場が増えている

ルポライターの活躍の場はもともと、新聞や雑誌などの紙媒体がメインでしたが、現在はインターネットのニュースサイトが爆発的に増え、活躍の場が広がっています。

しかし、SNSなどで誰もが意見を発信できるようになったことから、誤った知識や共感を得られない記事を書いた場合は、批判が殺到しいわゆる「炎上」してしまう恐れもあります。

ルポライターとして仕事を続けていくには、正確な知識を発信するだけでなく、一般の人との差別化を図ることが必須です。

自分なりの専門性を持ち、一貫した意見を持つことが求められます。