CMプランナーの仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「CMプランナー」とは

CMプランナーの仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

スポンサーから依頼を受けて広告のコンセプトを考え、企画・制作をプランニングする。

CMプランナーとは、広告業界で活躍する職種で、おもに「CMの企画・制作」に携わるクリエイターのことです。

クライアント(広告主)から依頼を受けると、営業やディレクターなどとも連携しながら、クライアントがアピールしたいサービス・商品内容、ターゲット、予算などのイメージなどを細かくヒアリングし、CMのコンセプトを決定して「どのように伝えるか」の具体的な企画を立てていきます。

CMプランナーになるために特別な資格は必要ありませんが、好奇心や発想力、企画力、プレゼンテーション力など、幅広いスキルが求められます。

新卒者は、大学卒業後に広告代理店もしくは広告制作会社に就職し、本人の希望や能力・適性が認められるとCMプランナーとして配属されるケースが一般的です。

大手広告代理店に勤めれば高収入が望めますが、手掛けたCMで確実に成果を出すという、個々の実力が厳しく問われる仕事です。

経験を積むとフリーランスになったり、自分で事務所を立ち上げたりする人もいます。

「CMプランナー」の仕事紹介

CMプランナーの仕事内容

CMのコンセプトを設定し、企画を考える

CMプランナーとは、テレビ番組の合間や終了時などに放映されるCM(コマーシャルメッセージ)の企画・制作を担当するクリエイターです。

クライアント(広告主)から依頼を受けると、アピールしたいサービス・商品内容、ターゲット、予算などをヒアリングしてコンセプトを決定し、「どのように伝えるか」を具体的に企画として固めていきます。

その後、「コンテ」などの資料を作成してクライアントにプレゼンテーションをし、認められると、いよいよ制作が進みます。

実制作では演出面を担当する「CMディレクター」主導へと変わりますが、CMプランナーも撮影・編集などの各工程に立ち会い、作品が完成するまで責任をもって携わっていきます。

社内外の関係者との連携の機会が多い

一般的なCMは、わずか15秒や30秒ほどの秒数で作られるため、その短時間で視聴者にどれだけインパクトを残すかが重要です。

そのため、CMプランナーには時代のニーズをとらえる力や、視聴者を「あっ!」と驚かせるような大胆なアイデア・発想力などが求められます。

また、クライアントなど社外の人々や社内の制作クリエイターたちと連携する機会が非常に多いため、他者の意見を上手にくみ取りつつ、自分の考えを的確にアピールする発信力やプレゼンテーション力が必要です。

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CMプランナーになるには

広告業界の代理店やプロダクションへの就職を目指す

CMプランナーは、広告業界で活躍する職種です。

多くの人は広告代理店や広告制作プロダクションに勤務しているため、まずはそれらの企業への就職を目指しましょう。

CMプランナーになるために特別な免許・資格は必要ありませんが、求められる学歴は企業によってさまざまです。

電通や博報堂、アサツーディ・ケイといった業界トップ企業のほとんどは「大卒以上」の学歴を必須とします。

また、広告業界は非常に人気が高いこともあって、有名大学・難関大学の出身者が圧倒的に多いのも特徴のひとつです。

確実にCMプランナーになりたいのであれば、大学に進学しておくほうがキャリアの選択肢は広がるでしょう。

新人時代は地道に経験を積んでいく

新卒者の場合、はじめから「CMプランナー」という職種で採用されるケースは多くありません。

まずは「総合職」や「企画職」として採用され、本人の希望や適性、能力に応じてCMプランナーに配属されることがほとんどです。

人によっては広告営業や広報などの仕事からスタートすることもあります。

また、新人時代は「アシスタント」や「サブのCMプランナー」として、先輩の補佐をしながらスキルを磨いていきます。

一人前のCMプランナーとして認められるまでには、地道に経験を積む努力が必要です。

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CMプランナーの学校・学費

大手広告代理店を志望するなら難関大学へ進学を

電通や博報堂、アサツーディ・ケイなど誰もが名前を知る大手広告代理店の社員は、圧倒的に有名大学の出身者が多いです。

就職試験には、東大や京大、早慶上智など難関大学の学生も多く志望するため、そういった人たちとライバルとして戦えるだけの基礎学力や高いモチベーションを養っておくことが大切になってきます。

学部・学科に制限はありませんが、マスコミ・メディア学、広告学などを専攻しておくと身につけた知識が将来的にも役経つでしょう。

また、広告業界のクリエイターは芸術系の大学出身者も比較的多くいます。

芸術方面で専門性を磨き、強みをもって広告業界を目指すのもひとつの手です。

高校や専門学校からCMプランナーになれる?

上記で挙げた通り、広告業界では比較的学歴が高い人が求められやすいため、大卒以上の学歴がないと、やや不利になる場合があります。

一方、現場に出れば「実力社会」の面も大きく、個人の努力や熱量次第では、学歴関係なく飛躍できるチャンスもあります。

専門学校に進学するのであれば、映像系など、クリエイティブな業種を育成するための学校に進学して実践的なスキルを養うのがよいでしょう。

高卒の場合は、まずアルバイトやアシスタントからでも広告業界に入る方法を考え、こつこつと仕事を経験して自主的に勉強を続ける努力が必要です。

CMプランナーの資格・試験の難易度

資格は不要、現場で使えるスキルが重視される

CMプランナーとして働くにあたり、特別な資格・免許は不要です。

どれだけ難しい国家資格を持っていたとしても、それだけでCMプランナーになれるわけではなく、また一流になれるわけでもありません。

あくまでもCMプランナーとしてのスキルや知識で評価される世界です。

ただし、広告代理店における就職試験の面接では、「難しい資格を取得した理由」や「資格取得のためにどれだけ努力したか」といったユニークなエピソードがあると、面接官に刺さる可能性があります。

せっかく取得した資格があるのなら、それをどうアピールすれば「おもしろい!」「この人は見どころがある!」と受け取ってもらえるかを考えるとよいでしょう。

なお、CMや映像系のコンテストの入賞経験については採用試験で評価対象になりやすいため、積極的にアピールしたいところです。

CMプランナーの給料・年収

勤務する企業の規模で収入には大きな差が出る

CMプランナーと聞くと、高収入を得て華やかな生活をしているイメージを抱く人も少なくないでしょう。

しかしながら、実際の給料や待遇は勤めている企業の規模によって大きく異なります。

業界トップクラスの広告代理店は給与水準が非常に高めである一方、小規模なCM制作プロダクションは、決して高給とはいえないのが実情です。

たとえば「電通」や「博報堂」といった超有名広告代理店の平均年収は1000万円を超えていますが(2019年時点)、代理店の下請けとなるプロダクションでの年収は300万円~400万円程度にとどまるところも珍しくありません。

こういった事情もあって大手広告代理店に入りたいと考える人は多いものの、大手の採用試験の倍率は非常に高く、限られた人だけが活躍できる場となっています。

個人の努力によっても収入は上げられる

CMプランナーは、勤務先によってはよい収入が得られますが、業界全体の傾向として「残業量の多さ」があります。

希望の会社に就職できても、残業時間があまりにも長く、心身に不調をきたして離職してしまう人もなかにはいます。

給与・待遇面も大事ですが、しっかりと会社の実態を見極めて、自分に合う勤務先を選ぶことが大切です。

また、CMプランナーの給料・収入は勤務先による差が大きいものの、もちろん個人の頑張りによって収入を上げることは可能です。

経験・実績を積めば独立する方法もありますし、転職を機に収入を上げられるチャンスもあります。

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CMプランナーの現状と将来性・今後の見通し

CMが流れる媒体は多様化している

CMは、昔から人々の生活にとって身近な存在です。

昔はCMが流れる場といえばラジオやテレビでしたが、最近はインターネットの発展によって動画サイト内で流れるCMや、企業のWebサイト上で見られるCMも増えています。

媒体が多様になったことで企画の幅も広がり、ドラマ仕立ての長尺のCMやアニメのようなCM、ミュージックビデオのようなCM、あるいは一般人や社員を起用したCMなど、ユニークなCMにも注目が集まっています。

CMプランナーは、自身の感性やアイデアを存分に発揮して企画を立てることが可能です。

一方、昨今は「ユーチューバー」のように、独自コンテンツを自分で制作・発信する人に企業がスポンサーとして商品を提供し、動画で紹介してもらうケースが増えてきました。

かつてのように、広告代理店だけがCMを作る時代ではなくなっているため、そういった厳しさも認知しておく必要があります。

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CMプランナーの就職先・活躍の場

広告代理店や制作プロダクションを中心に活躍

CMプランナーの多くは、広告代理店もしくは広告制作プロダクション(制作会社)で働いています。

代理店は、広告の企画・制作をトータルで行い、加えて広告媒体の獲得や選定、市場調査なども広く手掛けます。

一方、広告制作プロダクションは、クライアントから直接依頼を受けることもありますが、代理店の「下請け」中心の事業を展開するところも多いです。

下請けの仕事をする場合には、企画部分は代理店が、制作業務をプロダクションが担うケースが一般的です。

代理店・プロダクションともに、CMプランナーの雇用形態は正社員が中心です。

ただし、歴が浅い人はアルバイトや契約社員からスタートし、キャリアを積んでいくケースもあります。

経験を積むと、フリーランスとして独立したり自分の事務所やプロダクションを設立したりする人もいます。

CMプランナーの1日

制作中はプロジェクトの進行状況に応じて柔軟に動く

CMプランナーが活躍する広告業界では、勤務時間に関する考え方が比較的緩やかで、各自が自分が関わっているプロジェクトの進捗状況に応じて柔軟に動くことが多いです。

ただし、それは「暇」ということではなく、むしろ多忙で常に慌ただしくしている人が多いです。

時期によっては深夜までの残業が続くなど、ハードワークになることもあります。

ここでは、広告代理店に勤務するCMプランナーの1日の流れを紹介します。

8:00 起床・メールチェック
8:30 自宅で急ぎの仕事を片付ける
10:00 資料集め
11:00 出勤
12:00 勤務開始
13:00 制作チームでミーティング
15:00 ディレクターと演出打ち合わせ
18:00 企画書の作成
20:00 休憩
22:00 勤務終了

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CMプランナーのやりがい、楽しさ

クライアントの思いを代弁し、CMで人々の心を動かすこと

テレビやラジオのCMは、ドラマやアニメなどの番組に比べると圧倒的に時間が短いコンテンツです。

数十秒という限られた尺の中で、どれだけインパクトのある映像や音楽を作れるか、刺さるキャッチコピーを流せるかといったことが、そのCMの成否を決めるといっても過言ではありません。

苦労を重ねながらも斬新で画期的なCMを作ることができたときには、プランナーとして非常に誇らしい瞬間です。

もちろん、単なる自己満足では意味がありません。

CMによってクライアント企業にとってプラスの効果が出たときや、視聴者からの反応が非常によかったときなどに、CMプランナーとして充実感が得られます。

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CMプランナーのつらいこと、大変なこと

厳しい要求に応えるプレッシャーと、ハードワークな毎日

CMプランナーをはじめとする広告クリエイターたちは、広告主であるクライアントの意向に沿うCMを作り上げなくてはなりません。

ときには厳しい予算や納期を提示される中で、最大限のクリエイティビティを発揮する必要があります。

CMを放映することで「売上が伸びた」「認知度が高まった」などの効果が出ないと、次の仕事につながらなくなる可能性があるため、プレッシャーも大きいです。

何日も頭を悩ませてようやく出した企画がボツになることや、途中まで順調に進んでいた企画が広告主の都合で急遽変更になったりすることもあります。

現場は常にバタバタしているため、ある程度の体力と精神力がなければ続けていくのは厳しいでしょう。

関連記事CMプランナーのつらいこと・大変なこと・苦労

CMプランナーに向いている人・適性

CMの特性を理解し、発想力や企画力に優れている人

CMプランナーの仕事は、非常にクリエイティブ性が高いものです。

広告代理店や制作会社でも「クリエイティブチーム」の一員として働くことになるため、どれだけ発想力や企画力を発揮できるかが重要になってきます。

クリエイティブな仕事は世の中にさまざまありますが、CMにはCMならではの特徴があります。

CMの場合、テレビドラマやアニメ、ミュージックビデオのように数分から数十分の時間の中でストーリーを作るのではなく、数十秒という短い時間の中でキャッチコピーや象徴的なシーンを描き出すことによって、スポンサーが伝えたいメッセージを的確に伝えなければいけません。

短時間で視聴者に訴えかけるアイデアを見つけ出し、構成していく力が、CMプランナーにとって大切な適性のひとつです。

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CMプランナー志望動機・目指すきっかけ

表現したい欲求がきっかけに

CMプランナーを目指すのは、もともと広告業界に関心があり、自分の頭の中にあるイメージを形にして表現したいという欲求がある人が多いようです。

絵を描くのが好き、物語を作るのが得意、文章力がある、音楽に詳しいなどのクリエイティブな活動が得意・好きな人が、こうしたセンスを生かせる職業としてCMプランナーを目指すといった話はよく聞かれます。

印象に残るお気に入りのCMがあり、そこから制作者について調べるうちにCMプランナーという仕事に出会う人もいます。

「どのようなCMを作りたいか」は採用試験でも問われることが多いため、学生のうちから常にイメージし、発想力や企画力を養っておくとよいでしょう。

CMプランナーの雇用形態・働き方

正社員として会社に勤務するか、フリーランスになるか

CMプランナーの働き方は「代理店・制作会社に勤務する」もしくは「フリーランスとして働く」の2パターンに分かれます。

広告代理店のおもなクリエイティブ系職種としては、CMプランナー以外に「コピーライター」や「アートディレクター」などがいます。

コピーライターを経てCMプランナーになる人や、アートディレクターからCMプランナーになる人など、キャリアはさまざまです。

企業によって育成方法や人事システムが異なるため、入社前にキャリアパスをよく確認しておきましょう。

フリーランスとして働くCMプランナーは、「元広告代理店や元制作会社勤務」など業界経験が豊富で、制作実績や人脈を築いている人が多いです。

CMプランナーの勤務時間・休日・生活

プロジェクトの進行状況によるが、慌ただしい日々を送る

CMプランナーは、基本的には一般的なオフィスワークの会社員と同じように、平日に勤務して、土日祝日を含めてカレンダー通りに休むことが可能です。

ただし、広告業界は慌ただしく、実際には抱えている仕事の状況によって勤務時間や休日が大きく変動します。

比較的落ち着いている時期であれば朝出勤して夕方過ぎには退社できることもありますが、全体に「のんびり」と働いている人はかなり少ないです。

深夜まで残業することもありますし、大きな案件が動いているときには数週間ほぼ休みなしに働く人もいます。

昨今は広告業界の「過労」が社会問題にもなっていることから、少しずつ状況を改善する取り組みも見られます。

それでも、ある程度の忙しさは覚悟しておく必要があるでしょう。

CMプランナーの求人・就職状況・需要

斬新なアイデアは常に求められているが、厳しい世界

インターネットの発展とともに広告業界は様変わりしています。

昔のようにマスメディアが媒体となる広告だけではなく、動画サイトや企業のWebサイトなどでも自由にCMを流せるようになりました。

世の中も移り変わり続けるなか、時代に影響を与えられるCMの作り手は、常に必要とされています。

誰にでもCMプランナーを目指せるチャンスはありますが、実際に業界に入り、頭角を現していくのは非常に厳しい道のりです。

大手広告代理店の採用試験は100倍、200倍を超えるほどといわれるくらいであり、何か光るものをアピールできないと、なかなかスタートラインにすら立てません。

相当な覚悟と熱意をもって、広告業界を目指す姿勢が必要です。

CMプランナーの転職状況・未経験採用

圧倒的な企画力、発想力を強みにできれば転職のチャンスも

CMプランナーへ転職するのは、広告業界やマスコミ業界などで、クリエイティブ仕事をした経験がある人が多いです。

たとえばテレビ局で映像ディレクターをしていた人、出版社で編集職に就いていた人などが挙げられます。

クリエイターとしてのキャリアがあれば、企画の発想法や構成の立て方などに関して、過去に培ってきたスキルを生かすことができるはずです。

CMプランナーになるのは相当な狭き門ですが、代理店や制作会社のなかには中途採用を行うところもあります。

企画力・発想力などの強みを最大限に発揮できれば、目に留めてもらえる可能性は十分にあるでしょう。

有名なCMプランナー

有名なプランナーの作品は多くの人が目にしている

日本には、名だたるCMプランナーが数多くいます。

以下で取り上げるCMプランナーは、多くの人が「見たことがある!」と感じる話題のCMを多数手掛けています。

他にも有名なプランナーはたくさんいるため、気になるCMがあれば、ぜひ制作スタッフの名前を調べてみてください。

・篠原誠さん(au「三太郎」など)
・福里真一さん(サントリーBOSS「宇宙人ジョーンズ」など)
・澤本嘉光さん(ソフトバンクモバイル「ホワイト家族」など)
・山崎隆明さん(リクルートライフスタイル「ホットペッパーグルメ」など)

兼「クリエイティブディレクター」が多い

なお、有名なCMプランナーの多くは、肩書として、同時に「クリエイティブディレクター」を掲げています。

広告業界におけるクリエイティブディレクターとは、広告制作の現場を統括する責任者で、プランナーのさらに上位職に該当します。

CMプランナーとして実績を残していくと、自分で大きなプロジェクトのプランニングもしつつ、現場を管理する役割も担うといった働き方をする人が多いです。