「画家」とは

水彩、油絵などさまざまな道具と手法で自身のイメージする絵を描き、作品を世に発表する。
画家とは、絵を描き作品を販売することを職業とする人です。
画家になるためには特別な資格や学歴はいらず、絵を描く技術と独創性あるセンスがあれば誰にでもなることができます。
日本にも多くの画家はいますが、安定した収入や知名度を得ている画家は非常に少なく、有名な画家になるまでには大変な労力と根気が必要となります。
ですので画家になるのは容易いことですが、周囲の評価を得て活躍できる画家となるまでが大変な職業と言えます。
画家の中にはアルバイトをしながら画家を続けている人も多くいます。
中高の美術教師や出版やデザイン会社、アニメやゲーム会社を副業にしている人が多いようです。
収入に関して言うと、売れていない画家であれば1枚の絵が数千円程度、著名な画家であれば数千万円の値がつく場合もあるようにピンからキリまで幅がありますので、自分の作品が有名になるチャンスを得られるかが職業として重要なポイントとなります。
「画家」の仕事紹介
画家の仕事内容
自分の絵画を売ることで生計を立てる人
画家の仕事は、紙・布・絵筆・絵の具など様々な画材を用いて作画を行なうのがメイン業務です。
現在日本にいる画家は日本画家と洋画家に分けられ、作業に使用する画材やテクニックなども異なってきます。
最近はグラフィックソフトを利用して、デジタル作画を行う画家も増えてきました。
基本的に自分一人で仕事をしているケースが多いようですが、美術団体に所属して展覧会に出品する事もあります。
他の画家からアドバイスをもらったり、他者の作品を吟味しながら自身の絵を追い求めていく人もいます。
消費者からの需要もあるようで、室内インテリアやお店の雰囲気作りなどに画家の作品が使われることもあります。
画家になるには
なるのは簡単だが、生計を立てるなら実力が必須
画家は決まった資格が必要な職業ではないため、「今日から画家です」と主張するだけでも画家を名乗ること自体は可能です。
しかし作品が多くの人に認められることが重要になってきますし、画家として生計を立てていきたいと思うなら、それなりの成果はあげていかなくてはなりません。
たとえば著名なコンクールで賞を取ったり、メディアに取り上げられるよう努力したり、ネット販売などで人気を集めていくなどのやり方があります。
画家は学歴・資格・年齢関係なく就ける職業ではありますが、実際のところ日本の著名画家には美大出身の人が多く、技術やセンスなどの実力を身につけるためには美大で基礎知識を学ぶことが一般的ともいわれています。
画家の学校・学費
どのような学習方法を取るかは本人次第
画家は特別な資格・スキル・学歴などがいらない職業なので、必ず学校に通わなければならないなどの決まりはありません。
しかし成果をあげられるだけの実力は必要になるので、独学のみでやっていくには大変な努力が必要になるでしょう。
基本ルートとしては、美大に通ってデッサン・模写・構図など基礎的なスキルを身につけたり、スクールや通信講座を通して学習しつつ実力を磨いていくなどの方法が一般的です。
また一概には言えませんが日本の著名な画家を見てみると、東京芸術大学などの有名美大出身者が多い傾向です。
画家の給料・年収
時期により収入にバラつきがあり、安定するまでは大変
画家の収入や年収は非常に曖昧ですが、基本的には自分の描いた絵が売上に直結します。
価格設定も相場が決まっているわけではなく、中にはその作品に魅力を感じたらどんな高い金額でも買ってくれる消費者もいるほどです。
よって年収の平均を出すのが非常に難しく、相当売上がないと生活が不安定になることもありえるため、画家の人は何かしら副業を持っているパターンも多いです。
画家のやりがい、楽しさ
自分の思い通りに作品が仕上がった時の達成感
基本的に画家は自分の思い描くイメージを表現するのが仕事なので、思い通りの作品が描けた時の達成感こそが、やりがいといえるのではないでしょうか。
また自分の作品を認めてくれる人が多ければ多いほど、この仕事をやっていて良かったと感じるでしょうし、さらなるステップアップを目指そうという向上心も芽生えてきます。
画家ほど独創性を発揮できる仕事も他にはあまりないので、クリエイティブな仕事に就きたい職人気質の人にはうってつけの仕事です。
画家のつらいこと、大変なこと
スランプに苦しんだり、作品が評価されず頭を抱えることも
画家にとって最もつらいのはスランプ期であり、創作活動に行き詰まっている時期です。
アイデアやイメージが何も浮かばなかったり、何度描き直しても納得がいかないという時があったりと、作業場に何日もこもって頭を抱える画家もいます。
画家というのは1人作業が多く孤独な仕事でもあり頼れる人も少ないため、自分で自分の精神をコントロールする術を持つことも大切です。
また作品が評価されず努力がなかなか花開かない時も、画家としてはつらい時期です。
画家に向いている人・適性
技術と創造力、忍耐強さが大切
画家として活躍するために必要な能力としては、技術・センス・創造力・オリジナリティなどがあります。
上記のスキルを持っていることが重要ですし、画家はいわゆる自営業やフリーランスにあたることがほとんどのため、自分で自分をマネージメントできる能力も必要になってきます。
また画家として一人前になるには、比較的年月がかかる傾向にあります。忍耐強く技術やセンスを伸ばし、活動を続けていける精神力を持つ人こそが画家に向いているでしょう。
画家志望動機・目指すきっかけ
子供の頃から絵画が好きだった人が多い
画家の志望動機として比較的多いのが、子供の時から一貫して絵を描くのが好きであるパターンです。
そういった人はだいたい学校でも美術系を専攻していたり、美大に進学したりする傾向にあるので、自ずと絵画に触れる機会が多く実力も養われていくのでしょう。
逆のケースとしては定年後の第二の人生として画家という道を選択したり、会社勤めのサラリーマンだったものの、絵を描くことに魅力を感じて画家に転身した人もいます。
画家の雇用形態・働き方
安定するまでは本業でなく副業としての活動も
画家は基本的には自営業になりますが、本業として画家一本で安定するようになるまでは、一旦就職して画家の活動を続ける人が多いです。
美大や美術系の学校を卒業した人であれば、出版会社・デザイン事務所・美術講師・アニメ制作会社などに就職して、働きながら腕を磨く人もいます。
また学校での美術の先生やスクールの講師として働く人もいます。
特に男性であればゆくゆくは結婚して家庭を持ち、家族を養う役割を背負うこともありますので、こういった働き方も一つの選択です。
画家の勤務時間・休日・生活
作画状況や納期に合わせて独自でスケジュールを組む
画家は絵を描くことが仕事なので、作画や納期などに合わせてスケジュールを自分で組んでいくことになるでしょう。
休日も作画と納期の兼ね合いで空いている日に休むような形になりますし、中にはサラリーマンのようにきっちりと時間を決めて作業する人もいます。
基本的に1人での作業となりますので、どうしても生活が不規則になったり、健康を崩しがちなのでそこは注意しなくてはなりません。
画家の現状と将来性・今後の見通し
デジタル社会到来により、画家の需要もアップ
職業・画家という人は日本にも多くいますが、その中でも生活が安定していて名声も得ている画家はごく一部であるのが現状です。
その時の景気によって絵画の需要は変化してきていますが、意外とニーズが衰えることはありません。
時代の流れに合わせて求められる絵画スタイルも変わり、従来だと展覧会・個展・誌面などが活躍の場でしたが、現在はインターネットを通して作品を広めていくことも可能です。
デジタル社会が訪れたことをきっかけとして、インターネット上で活躍の場を与えられるようになった画家は年々増えてきています。