商社マンの需要・現状と将来性
商社業界の現状と課題
昨今の総合商社の業績をみれば、年度によって多少の上下はあるものの、全体的に好調です。
これは、輸出入などのトレードが伸びているというよりも、資源やエネルギー関連事業への投資を積極的に行って資源の権利を獲得し、その資源価格が上昇していることが大きな要因です。
近年の総合商社は、従来の商取引に加えて投資事業をおもな収益源としており、国内外を問わず、成長が見込めそうな事業には主体的に参画し、そこから得られる配当収入で大きな利益を得ています。
ただ、そうした資源ビジネスは、価格が乱高下しやすいデメリットもあり、過去に石油や鉄鉱石、銅などの資源価格が下落した際には、多額の損失を計上した総合商社もありました。
今後の商社の課題は、資源に偏りすぎたポートフォリオを見直し、非資源分野に注力すること、そして有望そうな事業をひとつでも多く見つけ、そこにいち早く資金と人材を投資していくことといえます。
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商社マンの需要
商社の採用状況をみてみると、大手では毎年100~200名程度のまとまった求人があり、中小規模の商社でも求人数は比較的安定しています。
商社はこれまでも、時代の流れに合わせてそのビジネスモデルを柔軟に変化させ、アメーバのように事業を拡大することで成長を続けてきました。
このため、商社マンの需要も時代や景気の波などの影響を受けにくく、ほかの業界の企業よりも年度によるばらつきは小さいといえます。
実需の観点からみても、世の中にあるビジネスの数だけ、そこに商社マンが介入するチャンスがあり、事実上その需要は無限大です。
ビジネスの現場に商社が加わることで、どんなメリットがあるのかを取引相手に示すことができれば、それが商社マンの需要になります。
商社マンにとって、需要とは自らの力で生み出していくものだといえるでしょう。
商社マンの現状と将来性
商社の事業基盤は盤石で、また足もとの業績は非常に好調であり、商社マンの現状は給料などの待遇面も、社会的な安定性も非常に恵まれているといえます。
商社の強みは、ひとことでいえば「変化への対応力」であり、特定のビジネススタイルに固執しない商社は、すさまじいスピードで変化していく現代という時代との相性がとてもよいのかもしれません。
さらに、若いうちから海外出張や大きな仕事を任せてもらえる商社での仕事は、個人が成長しやすい環境にあり、商社マンは将来性も非常に有望です。
ただし、それは求められるスキルが高いことの裏返しでもあり、また社内における競争も熾烈で、出世できるのは一握りの優秀な社員だけです。
外資系企業のように、結果が出なければ即クビということはありませんが、将来にわたって活躍できるかどうかは自分の能力・努力次第といえるでしょう。
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商社マンの今後の活躍の場
今後、さらに情報技術が進化し、生産者と製造者・エンドユーザーが簡単につながれるようになると、「安く仕入れて高く売る」という商社の卸売ビジネスはやがて成り立たなくなると想定されます。
さらに、自動翻訳機の開発が進めば、言語の問題で商社を利用せざるを得なかった多くの中小企業も自社で取引できるようになりますし、面倒な貿易実務もAIが代替してくれるようになるでしょう。
世界全体の距離が急激に縮まってゆく情報化社会にあっては、中間業者を介在させる利点はどんどん薄まっていき、商社は現状よりもさらに投資会社へとシフトしていく可能性が高いといえます。
ただし、投資先から利益を回収できるようになるまでには相応の時間がかかりますし、投資である以上、一歩間違えれば大損害を被るリスクもあります。
商社マンの今後の活躍の場は、より業界や分野の垣根を超えた広大なフィールドになると予想され、個々のビジネスの将来性を見極める情報分析力・判断力が重視されるようになるでしょう。
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