社長のつらいこと・大変なこと・苦労
社長のつらいこと・大変なこと
会社のすべてに責任をもつ
社長を経験したことがない人にとって、社長の大変なことや苦労を想像するのはとても難しいかもしれません。
会社のトップに立つ社長は、自社で起こることのすべてに責任をもつ立場です。
誰か他の人に指示されて行動するのではなく、自ら重要な経営事項を判断し、会社という大きな組織を導いていかなくてはなりません。
事業を成功させ、きちんと売上を出さなくては従業員に給料を払うことができませんし、取引先との信用も崩れ落ちてしまいます。
社長は、自分の決断によって会社の未来が変わってくるといっても過言ではありませんから、日常的に抱えるプレッシャーは相当大きなものになります。
目に見えない未来を考え続けること
いち社員として働いていると、毎日、自分がやるべき仕事が目の前にあることが当たり前の感覚になるものです。
しかし本来、仕事とはただそこに落ちているものではなく、誰かが仕事をつくるために動いたからこそあるものです。
その「仕事をつくる」役割を中心的に担うのが社長といえます。
社長は、常に先のことを見越して、現在の事業をどう発展させていくか、新しい取り組みにどう挑戦していくかといったことを考えます。
自分がやらなければ誰もやってくれませんから、いつも最初の一歩を踏み出さなくてはなりません。
お金などのリスクを背負う覚悟が必要
オーナー社長になる場合、自らの資産をつぎ込んで新しい会社を立ち上げたり、経営を続けていったりすることもあります。
その後、事業が軌道にのって利益がどんどん生み出せるようになれば問題ないのですが、場合によっては赤字続きの状況に陥り、社長が多額の借金を背負わなくてはならなくなることもあります。
借金を背負う人生は想像する以上に苦しいことであり、「こんなはずじゃなかった」という気持ちになるかもしれません。
起業をして社長になるためには、大きなリスクをも背負う覚悟が必要だといえるでしょう。
20代で正社員への就職・転職
社長の悩み
社長になると、寝ても覚めてもビジネスのことを考えるようになるでしょう。
社長は意欲的に、そして情熱をもって働いている人が多く、自分の事業や会社をよりよくするにはどうすればよいか、常に思考しています。
日常生活で出会うあらゆるサービスに対しても、「これはどういうビジネスモデルなのか」「このしくみは自社でも取り入れられないか」など、ビジネス的な視点で物事を考えてしまう機会が多くなるはずです。
仕事にやりがいをもっているがゆえ、ついプライベートよりも仕事をつい優先させてしまいがちなことが職業病といえるかもしれません。
社長を辞める理由で多いものは?
意外に思うかもしれませんが、社長は挫折経験がある人も多いです。
そもそもビジネスは簡単に成功できるものではなく、数えきれないほど多くの失敗があり、何度も試行錯誤を繰り返していくうちに、ようやく1つのビジネスが日の目を見るといったことはよくあります。
世間では「立ち上げから10年で9割の会社が倒産する」ともいわれているほど、とくに起業した社長の苦労は大きなものです。
残念ながら事業がうまくいかず、会社を廃業する人もいます。
一方、大企業などの社長になった場合、会社にはそれなりの経営基盤があるため、自分ですべてを1からつくらなくてはならないわけではありません。
ただし、取締役として就任する社長には「任期」があり、定められた期間を超えて社長で居続けることはできないのです。
任期は通常は2年で、場合によっては短縮したり、最大10年まで伸ばしたりすることが可能です。
多くの取締役社長は任期がきて退任しますが、任期途中でも個人の事情(健康問題など)や、会社の不祥事などが起こった際には責任をとる形で辞める人もいます。