社長の学歴・出身大学で多いところは?

社長には高い学歴が必要?

高卒や中卒で社長になっている人もいる

社長は、高学歴でなくてはなれないというわけではありません。

実際、中卒や高卒でも自ら起業したり、親の跡を継いだりして、立派に社長を務めている人はたくさんいます。

かの有名な松下幸之助氏や、本田宗一郎氏も、最終学歴は高卒です。

自ら起業するのであれば、学歴はほとんど意味をもちませんし、高学歴だからといって社長になれるわけでもありません。

東京商工リサーチが2016年に発表した「TSR経営者情報ファイル」によると、全国130万人の社長の最終学歴を調べた結果、大卒の割合が52.4%、高卒が37.5%、中卒が6.7%となっています。

この結果を見る限り、高卒や中卒の社長も意外と多いと感じる人もいるのではないでしょうか。

参考:「130万人の社長データ」調査

大企業では大卒の社長が多い

社長にさほど学歴は関係ないとはいっても、大企業になると話は少し変わってきます。

大企業では、新卒採用の時点で「大卒」の学歴が求められることが多いです。

そのため、社員として同じ会社で長年働いて、現場たたき上げで社長になるような人は、大卒の学歴をもつ人が目立ちます。

先に挙げた調査データでも、「大企業社長」に限定した結果では、大卒の割合が85.4%、高卒が8.1%、そして中卒にいたっては0.5%ほどしかいません。

大企業の社長を目指すなら、学歴は高いほうが有利になることが多いようです。

またヘッドハンティングによって社長になるような人は「著名大学の出身者」という肩書きがあると周囲の評価を得やすいため、高学歴の人も目立ちます。

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社長の出身大学で多いところは?

帝国データバンクが行った「全国社長出身大学分析(2020年)」の調査結果は、以下のようになっています。

1位:日本大学(20,231人)
2位:慶應義塾大学(10,420人)
3位:早稲田大学(9,965人)
4位:明治大学(8,460人)
5位:中央大学(7,298人)
6位:近畿大学(6,227人)
7位:法政大学(6,041人)
8位:東海大学(5,770人)
9位:同志社大学(5,057人)
10位:関西大学(4,072人)

この結果を見ると、規模が大きく学生数の多い大学がランクインしていることと、東京を中心とした有名私立大学の出身者が多いことがわかります。

国公立大学は上位10位にはランクインしていませんが、30位以内まで見ていくと、福岡大学が16位、東京大学は19位、京都大学は28位です。

歴史のある有名大学ではそれだけ卒業生も多いため、そこから社長になる人の数もある程度多くなるのが自然といえます。

また、同調査における「上場企業社長」の出身大学ランキング上位10位は以下の通りです。

1位:慶應義塾大学(272人)
2位:早稲田大学(182人)
3位:東京大学(169人)
4位:京都大学(86人)
5位:日本大学(77人)
6位:中央大学(62人)
7位:明治大学(59人)
7位:同志社大学(59人)
9位:一橋大学(51人)
10位:青山学院大学(46人)

こちらでは東京大学が3位、京都大学が4位となっており、また、全体ランキングには入っていない国立の一橋大学も9位です。

このデータからは、上場企業の社長は、より入学偏差値が高いといわれる大学の出身者が多いことがうかがえます。

参考:全国社長出身大学分析(2020年)