ガス会社社員の給料・年収

ガス会社社員の平均年収・給料の統計データ

ガスは社会生活に不可欠なインフラであるためニーズが途切れません。

社会情勢などにより売り上げの増減は当然あるものの、利用者が大幅に増減することはないでしょう。

一定の売り上げは見込めるため、給与面でも安定している業界です。

しかし、2017年にスタートした都市ガスの小売全面自由化よってその状況は多少変わりつつあります。

都市ガス業界は地域に根付いたビジネス展開が中心だったため、独占的な供給スタイルで成り立っていました。

しかし、都市ガスの小売全面自由化によって新規参入企業が増えれば当然競争が生まれ、売り上げにも影響を及ぼすため、給与面に影響が出てくる可能性もあります。

ただし、極端に変わることは考えにくく、業界の安定性はしばらく続くと考えられます。

なお、ガス事業は都市ガスとLPガスに分けられますが、ここではガス全体の販売比率65パーセントを占める都市ガス業界の給料・年収について紹介していきます。

ガス会社社員の平均年収・月収・ボーナス

安定感のある業界であるため、給与面でも恵まれている方といえます。

例として大手4社、東京ガス、大阪ガス、東邦ガス、西部ガスの年収は、4社の合計平均は約616万円でした(2020年3月現在 有価証券報告書より)。

東京商工リサーチが調査した上場企業約1800社の平均年収は629万円となっており、それと比較すると若干低めですが、ほぼ同等といえます。

ちなみに国税庁が調べた2018年の民間企業の平均年収は約440万円となっており、あくまでも大手4社に限りますが、大きく上回っているのが分かります。

参考:東京商工リサーチ 2019年3月期決算「上場企業1,841社の平均年間給与」調査

参考:国税庁 平成30年分民間給与実態統計調査結果について

ガス会社社員の初任給はどれくらい?

大手4社のうち、新卒初任給が公開されていた東京ガス、大阪ガス、東邦ガスについて紹介していきます。

3社の初任給平均は修士卒で約22.9万円、学部卒で約20.4万円でした。

民間企業の初任給額を見てみると、修士卒で約23.9万円、学部卒で約21万円となっており、ガス会社社員の初任給は平均額前後というのが分かります。

年収額は平均よりも上回っているため、年数と経験、実績を積むことで給与は徐々に上がっていくと考えられます。

厚生労働省:令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1 学歴別にみた初任給

ガス会社社員の福利厚生の特徴は?

業界が安定している分、福利厚生もしっかりしている企業が多いようです。

完全週休2日、祝日、年末年始、有給休暇、リフレッシュ休暇やボランティア休暇などの特別休暇、病気休暇など一般的な制度は整っているでしょう。

出産・育児休暇も当然整っており、仕事復帰を支援するための制度も各社用意されています。

企業によっては法律で定められている期間よりも長く育児休業を取得できるなど、手厚い休業制度を用意しているため、そういった点に魅力を感じる人もいます。

各社の福利厚生は、保有ポイントによって福利厚生のメニューを選択できる独自の制度や、保養所の提供、自己啓発支援など特徴的です。

そのため、応募の際はしっかり確認することをおすすめします。

ガス会社社員の給料・年収の特徴

紹介した通り、大手4社のガス会社社員の平均年収は約660万円です。

あくまでも大手企業の年収であり、ガス業界は地域に根付いた会社も多い上に、LPガス企業も含めると企業規模はまさに千差万別です。

地域や企業規模によって給料面での違いはありますが、業界として安定しているのはこれまでの特長でした。

しかし、2017年にスタートした都市ガスの小売全面自由化によって業界に変化が生じているのは確かです。

新規参入企業も増えると考えられ、サービスの向上や商品開発などの企業努力が求められており、これまでのような姿勢では給与面に影響が出てくるでしょう。

事務職と技術職では給料が違う

ガス会社には大きく分けて、事務系と技術系の職種があります。

事務系は原料調達や営業などで、技術職はガス基地やパイプラインの保安業務、施工などを担当する職種です。

業務内容の特性から、技術職は高専卒の新卒採用を行っているガス会社もありますが初任給に違いがあります。

大卒や大学院卒の場合は事務職・技術職に関係なく初任給は同じですが、高専卒の場合は若干低くなる傾向があります。

ある大手ガス会社の場合、専攻科卒だと大卒とほぼ同等の初任給でですが、高専本科卒だと大卒に比べ約3万円低めです。

業務を続けていけば給与の差がなくなるのかはデータがないので分かりませんが、少なくとも新卒の段階で多少の差があるのは認識した方がよいでしょう。

安定感はやはり魅力

ガスは社会にとって不可欠なインフラであるため、業界としてはもちろん、企業単位でも不可欠な存在といえます。

都市ガスの小売全面自由化をはじめ、時勢によって変化は生じるものの「来年からガスが不要になる」ことはありえません。

給与面など不要な心配なく働けるのは魅力です。

ガス会社社員が所属する代表的な企業の年収

会社名 平均年収 平均年齢
東京ガス 約660万円 43.0歳
大阪ガス 約654万円 43.3歳
東邦ガス 約564万円 42.6歳
西部ガス 約586万円 43.9歳

出典:2020年3月現在(各社有価証券報告書より)

東京ガスの平均年収

東京ガスの平均年収は約660万円で、大手ガス会社の中で最も年収額が高いです。

都市ガス企業としては最大手であり、首都圏を中心に1都6県に都市ガスを供給しています。

ガスのほか、電力や海外ガス田開発なども手掛けており、総合エネルギー企業として事業を展開しています。

大阪ガスの平均年収

大阪ガスの平均年収は約654万円です。

都市ガス企業として2位の企業規模で、大阪府を中心に2府5県にガスを供給しています。

東京ガスと同様、電力なども手掛ける総合エネルギー会社として事業展開しているほか、燃料電池用触媒など技術力にも定評があります。

東邦ガスの平均年収

東邦ガスの平均年収は約564万円です。

愛知県・岐阜県・三重県が供給エリアで、LPガス事業も手掛けています。

ガスを活用した省エネルギーシステムのコージェネレーションシステムを推進しています。

西部ガスの平均年収

西部ガスの平均年収は約586万円です。

福岡県・長崎県・熊本県をカバーしており、特に福岡市、北九州市を中心に供給しています。

電力自由化により、電力販売にも参入しています。

ガス会社社員が収入を上げるためには?

ガス会社社員に限りませんが、やはり経験を積み、実績を積み重ねるしか収入を上げる方法はありません。

そのために業務範囲を広げる必要もあり、そのきっかけとなるのは資格の取得と考えられます。

都市ガス関連だと、「ガス主任技術者」「ガス機器設置スペシャリスト」「簡易内管施工士」「管工事施工管理技士」などがあります。

LPガス関連だと「液化石油ガス設備士」や「高圧ガス販売主任者第2種」があります。

参考:一般財団法人日本ガス機器検査協会 ガス主任技術者試験
参考:一般財団法人日本ガス機器検査協会 ガス機器設置スペシャリスト
参考:一般財団法人日本ガス機器検査協会 簡易内管施工士
参考:建設管理センター 管工事施工管理技士
参考:高圧ガス保安協会 LPガス資格 液化石油ガス設備士
参考:高圧ガス保安協会 LPガス資格第二種販売主任者

いずれも入社後に資格を取得すると考えられますが、資格を取得することで業務範囲が広がるだけでなく、社内的な評価にもつながるはずです。

また、同じ業界で転職をする際でも業務経験に加え、資格を保有していることで即戦力として評価され、収入アップにつながる可能性も高いでしょう。