国家公務員の宿舎・官舎

国家公務員の宿舎・官舎とは

国家公務員は諸手当の支給をはじめ、福利厚生などさまざまな手厚い待遇があることで知られており、「宿舎」や「官舎(あるいは公社)」の利用についてもそのひとつです。

国家公務員の宿舎・官舎には、財務省の管理する「合同宿舎」と各省庁の管理する「省庁別宿舎」があり、民間企業でいう「社宅」のようなものに当たります。

宿舎・官舎の利用には条件がありますが、そのひとつが「頻度高く転居を伴う転勤等をしなくてはならない職員」というものです。

国家公務員の多くは、さまざまな職務にあたることで能力を高めていくため、一定の地域に留まらず比較的短期間で転居を伴う転勤を繰り返すことになります。

そのほか、本府省で働く職員の場合、国会対応や法案作成、予算等の業務に携わるため、時期によっては深夜や早朝勤務をしなくてはならないことも多々あります。

こうした国家公務員の働き方をサポートするために、宿舎・官舎の利用が認められています。

家賃などかかる費用は?

宿舎・官舎に住むために必要となる費用は、国家公務員宿舎法とその関連法規によって決められています。

その額は、地域や広さ、物件等によって変わってくるため一概にいえませんが、2010年の人事院調査によれば、広さ55~70平方メートル未満の場合、宿舎の月額賃料は平均1万8362円となっており、民間物件の家賃よりも格安の傾向にあります。

また、災害発生時に緊急出動が求められる自衛隊員で、自衛隊の駐屯地・基地から2キロ圏内に住んでいる人に関しては、無料で住むことができます。

宿舎・官舎の今後

このように、国家公務員の宿舎・官舎は一般の職員でもかなり格安で利用することができますが、近年、その是非が強く問われるようになっており、段階的な廃止と値上げが実施され始めています。

その大きな理由となっているのが、コスト削減のために社宅制度を廃止する流れが進む民間企業の社員と比べ、国家公務員は厚遇されているというものです。

世間の風当たりは強くなっており、新規建設が進んでいた国家公務員宿舎の建設工事が中止されるといった事例も発生しています。

2014年度からは、全国の国家公務員宿舎の家賃は3段階で、総じて2倍弱への引き上げが開始され、18年度までに平均で5割引き上げることが決定しています。

また、宿舎の数はかつての約半分にまで削減される見込みとなっています。

宿舎・官舎の利用に関しては、今後も動きが出るものと考えられます。