国家公務員になるには

国家公務員になるまでの道のり

国家公務員になるには、しかるべきルートをたどっていく必要があります。

採用までのおおまかな流れとしては、「採用試験(官庁訪問を含む)→内定→採用」となっています。

それぞれについて詳しく紹介します。

採用試験

まずは、国家公務員試験を受けることからスタートします。

この試験は、大きく分けると「総合職試験(大卒程度・院卒者)」「一般職試験(大卒程度・高卒者・社会人)」「専門職試験(大卒程度・高卒程度)」の3種類に分かれており、試験の種類を選んで受験することができます。

ただし、それぞれの試験において年齢等の受験資格が定められています。

<受験資格の例>
■総合職試験(大卒程度試験)の場合
「21歳以上30歳未満の方」
※大学卒業および卒業見込みの方、人事院がそれらに掲げる者と同様の資格があると認める場合には21歳未満で受験可

(上記受験資格は変更となる可能性があるため、人事院のホームページ等で最新の試験情報を確認してください)

また、試験内容も試験の種類によって異なっており、総合職試験であれば大卒程度・院卒者試験ともに「第1次試験」と「第2次試験」の2段階の試験が行われ、おもに筆記試験で構成されています。

官庁訪問

国家公務員試験では、最終合格者になると「採用候補者名簿(3年間有効)」に名前が登載され、各省庁はその採用候補者の中から採用面接等を行い、内定者を決定します。

「総合職試験」受験者と「一般職試験(大卒程度試験)」受験者の場合、この採用面接等が行われる場が「官庁訪問」といわれるものです。

官庁訪問は各府省ごとに実施され、受験生にとっては志望府省に採用されるための重要なステップとなります。

なお、総合職試験と一般職試験(大卒程度試験)それぞれで官庁訪問のタイミングは異なっており、前者の場合は最終合格発表後に、後者の場合は第一次試験合格後に、希望する府省へ官庁訪問を行うことができます。

気を付けておきたいのは、国家公務員試験では「合格=採用」ではないということです。

受験生は官庁訪問によって志望する府省等に関する知識を深めるとともに、試験合格後の採用に向けての自己PRを行い、採用を目指します。

府省側は、訪問者が採用機関にとって適した人材であるかどうか、行政に対する意欲がどの程度であるかなどを評価します。

実質、官庁訪問は合否を大きく左右するものとなっていわれているため、真剣に対策をして臨む必要があります

総合職の場合

総合職の官庁訪問は、およそ2週間の期間内で第1クールから第5クールに分かれて実施され、それを経て「内々定」が出るというしくみになっています。

第1クールと第2クールの計6日間においては、同一省庁への訪問は3日に1回までで、翌日・翌々日の訪問は不可というルールがあります。

基本的に1日に行ける省庁は1つとなるため、第1クールにおいては多くの受験生は第3希望まで省庁を決めておき、3日間でそれぞれを回ります。

第2クールが終わると「リセット」となり、第3クールでは任意の府省に訪問できますが、2日続けて同じ府省へ訪問することは禁止されています。

第3クールが終わると再び「リセット」となり、第4クールでは任意の府省に訪問できます。

第4クールが終わると「リセット」となり、第5クールでは任意の府省に訪問できます。

そして、第5クールの当日(正午以降)に内々定が解禁となります。

総合職の官庁訪問はこのような流れで進みますが、注意しておくべきポイントがあります。

それは、各省庁への訪問修了後、次クールの予約をもらうことができれば次のクールに進めますが、もし採用の見込みはないと判断された場合には、残念ながら予約をもらうことができないという点です。

そのため、途中で良い感触が得られなかった場合には、他の府省への訪問を検討するのが一般的な流れとなっています。

一般職の場合

一般職の官庁訪問は、第1次試験合格者発表日の翌日から40日程度の期間の間に行われます。

ただし、その期間中にある第2次試験の実施期間の官庁訪問は禁止されています。

また、同時期に職場訪問形式の各府省等業務説明会や、人事院地方事務局が主催する官庁合同業務説明会も実施され、各府省の業務内容等について理解を深める機会が設けられています。

官庁訪問では、志望する府庁での面接等を通じてマッチングが行われるほか、各府省等の職員から直接業務説明や経験談を聞くことができる貴重な機会にもなります。

官庁訪問を成功させるポイントは?

官庁訪問を成功させるためには、まず志望省庁に関する情報をしっかりと入手しておくことが大切です。

各省庁で開催される業務説明会への参加、パンフレット、ホームページ、政府刊行物等を活用しながら、官庁研究をしておくことは必須といえます。

また、志望省庁には積極的に足を運ぶべきだといわれています。

「どうしてもここで働きたい!」という意欲を見せることは、決してマイナスにはなりません。

志望動機をきちんと話せるようにしておくことのほか、これまでの自分の経験と身についたこと、さらに自府省の政策に対する考え方を答えられるように準備しておきましょう。

また、国家公務員は転勤も多いため、それに対する自分の考えをまとめておくことも大切とされています。

なお、官庁訪問の内容は面接が基本ですが、グループディスカッションや作文が行われることもあるようです。

また、進め方は府省によってだいぶ違うとされているため、できるだけ訪問予定の府省がどのような官庁訪問を行っているのか、情報を集めておくとよいでしょう。

内定・採用

官庁訪問をクリアすると、各府省等から採用内定が出ます。

内定獲得のためには、第一次試験や第二次試験にになるべく上位で合格することが大切ですが、官庁訪問も非常に大きいウエイトがあるとされています。

各府省ごとにさまざまな配属先があり、入省後は、配属された場所で国家公務員として働くことになります。

国家公務員になるまでのルート

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国家公務員の資格・難易度

国家公務員になるうえで、特別な資格は求められません。

社会人経験を経て、経験者採用試験を受験する場合には、それまでの職務で身につけててきたスキルや資格が評価対象になってきますが、新卒で国家公務員を目指すのであれば、採用試験に合格することが最重要となります。

ただし、持っておくとある程度有利になるといわれるのが、英検やTOEICを中心とする英語力を示す資格です。

現在では「総合職試験(院卒者試験・大卒程度試験)」のすべての区分において、TOEFLやTOEICなど指定の英語試験のスコアに応じて、最終合格者決定の際に一定の得点が加算されるようになっています。

そのため、これらのスコアを高めておくと、採用試験を多少なりとも有利に受験することが可能になります。

国家公務員採用試験の難易度・倍率

国家公務員になるための学校の種類

国家公務員試験を受けるにあたって、厳しい学歴制限はないといえます。

院卒者試験のように、「大学院修士課程または専門職大学院の課程を修了すること」が要件となる試験もありますが、その他の試験は学歴というよりも、年齢が要件となるものが多くなっています。

ただし、一般職試験(高卒者試験)のように、高校や中等教育学校を卒業してから一定の期間内でないと受験できない試験もありますので、各試験の受験資格はよく確認しておくことが重要です。

短大卒や専門卒で国家公務員を目指すのも不可能ではありません。

しかし、総合職試験については幅広い知識や教養が求められるなど難易度が非常に高いため、実際に受験するのは国立大学をはじめ、難関大学の学生が中心となっているようです。

もし将来、いわゆる「官僚」や「キャリア」と呼ばれる立場に就きたいのであれば、難関大学や大学院への進学を目指すほうがよいでしょう。

なお、受験にあたって学部・学科は基本的に関係なく、もちろん文系・理系どのような人でも受験可能です。

あくまでも採用試験の対策をしっかりとして、合格を目指すことが大事です。

国家公務員になるにはどんな学校に行けばいい?(大学・学歴)

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国家公務員に向いている人

国全体のために貢献したい

国家公務員は、日本国憲法によって「国民全体の奉仕者である」と定義されています。

公共のために働くことが求められますので、広く社会を見て、世のため人のために活躍していきたいという気持ちがある人に向いている仕事です。

社会貢献や奉仕精神があり、強い正義感と使命感がある人も、国家公務員の適性があるといえます。

リーダーシップがある

国家公務員は、国民のための政策を企画したり、法律に関わる仕事をこなしたりと、非常にスケールの大きな業務に携わります。

なかでも総合職として幹部候補を目指す場合は、周りを巻き込みながらリードしていく力が求められてきます。

心身ともにタフであること

国家公務員は、時期や配属先によっては非常に多忙となることもあるため、心身ともにタフである人のほうが向いているといえます。

また、省庁内や関係機関など、いろいろな立場の人と関わる機会が多いことから、ストレスやプレッシャーにも強い人のほうが望ましいです。

日本を背負う一人としての自覚を持ち、強い気持ちで仕事に向き合う必要があります。

勉強することが好き

国家公務員は、専門性のある仕事に従事する機会が多くあります。

法律など、パッと見るだけでは理解が難しい文章にもたくさん触れますし、政策立案のような国の将来を左右する意思決定に自らが携わる可能性もあります。

向上心や向学心旺盛なタイプの人であれば、業務を通じて大きく成長していけるでしょう。

国家公務員に向いている人・適性・必要なスキル

国家公務員のキャリアプラン・キャリアパス

国家公務員は、おもに中央機関やその出先機関で働くことになります。

その後のキャリアについては、大きく「総合職」と「一般職」でも変わってきます。

総合職として採用された人は、幹部候補として多様な業務に携わることが求められるため、1~2年という短期間で、全国規模での転勤が頻繁に繰り返される傾向にあります。

一方、地方の出先機関に勤務する一般職として採用された人は、総合職に比べて転勤の範囲が狭い場合が多く、各領域で専門性を身につけながらスキルアップしていきます。

どの立場の国家公務員も、年齢や実績等によって昇進していき、総合職として採用されている「キャリア」であれば昇進スピードが速く、30代で課長補佐クラス、40代で課長クラスにまでなるのが一般的とされています。

ただし総合職の出世競争は決して楽なものではなく、日々成果を出していくことが求められます。

国家公務員の多くは国内勤務をしますが、海外の国際機関などへの派遣、各国大使館勤務など、海外で働くチャンスを得られることもあります。

国家公務員を目指せる年齢は?

国家公務員を目指すのは、大学などを卒業して間もない20代前半の人が多くなっています。

一方、最近では国家公務員の世界でも中途採用が活発に行われており、民間企業などで社会人経験を積んでから国家公務員になる人も増えています。

社会人が受けられる国家公務員試験はいくつかありますが、そのうち「社会人試験」は40歳未満を対象とした高卒レベルの試験で、身分は「一般職」に相当します。

もうひとつ、経験者採用試験は職務経験年数が要件となり、年齢制限はなく、大卒レベルで「総合職」に相当する試験となっています。

社会人として各方面で専門的な知識・スキルを身につけ、採用試験に合格すれば、40歳以上で国家公務員になることも十分に可能だといえます。

国家公務員は高卒から目指せる?

国家公務員は、高卒でなることも可能です。

基本的に、高卒者であれば「一般職試験(高卒者試験)」や「国家公務員専門職試験(高卒程度)」を受けることになるでしょう。

年齢要件をクリアしていれば、高卒の人が総合職の大卒程度試験を受けることも可能ですが、難易度が非常に高いため、合格するのは簡単なことではありません。

また、「皇宮護衛官」「刑務官」「入国警備官」などの専門職試験では、高卒者を対象とした区分の試験も行われています。

高卒の人でも、国家公務員としてさまざまな職務に携わることが可能です。

国家公務員の高卒と大卒の違い