国家公務員のキャリアとノンキャリアの違い

キャリアとノンキャリアの仕事内容の違い

国家公務員の「キャリア」と「ノンキャリア」の言葉の意味は、法律で明確に定められているわけではありません。

しかし、国家公務員のうち、一般的に「キャリア」と呼ばれる人たちは、「国家公務員採用総合職試験」を受けて採用された人のことを意味しています。

キャリアの国家公務員は、いわゆる「官僚」とも呼ばれ、霞が関にある財務省、外務省、経済産業省などの中央省庁を中心に働きます。

キャリアは1年~3年ほどの短いスパンで全国にある各省庁の関係部署間での異動を繰り返し、日本という国の予算案や法律案、政策案の策定などに携わります。

一方、国家公務員のうち、一般的に「ノンキャリア」と呼ばれる人たちは、「国家公務員採用一般職試験」を受けて採用された人のことを意味しています。

ノンキャリアの国家公務員は、各府省において、事務処理などの定型的な業務を担当します。

キャリアの人たちが企画・立案した政策等を実際に運用していくのが、ノンキャリアのおもな役割となります。

キャリアとノンキャリアのなる方法・必要な資格の違い

キャリアの国家公務員になるには、「国家公務員総合職試験」を受験し、合格して各府省に採用される必要があります。

総合職の試験は「大卒程度試験」と「院卒者試験」がありますが、非常にハイレベルな内容となっており、難関大学の学生が多く受験しています。

また、一般教養などを問う筆記試験だけではなく、希望する省庁による面接(官庁訪問)にもパスしなくてはなりません。

ノンキャリアの国家公務員になるには、「国家公務員一般職試験」を受験し、合格して各府省に採用される必要があります。

一般職の試験は、年齢などの応募資格が異なる「大卒程度試験」「高卒者試験」「社会人試験」があり、総合職よりは難易度が易しいとされますが、それでも倍率は高くなる傾向にあります。

キャリアにしろノンキャリアにしろ、国家公務員になるために特別な資格は必要ありませんが、試験に向けた十分な勉強と対策は欠かせません。

キャリアとノンキャリアの学校・学費の違い

国家公務員試験を受けるうえで、基本的に学校の指定や制限はありません。

総合職の院卒者試験など大学院の課程を修了していることが応募資格になる試験もありますが、年齢の要件をクリアしていれば学歴関係なく受験できる試験もあります。

しかし、実際にキャリアになるための総合職試験を受験する人の大半は、国立のトップ大学や難関私立大学の学生だとされています。

日本の最高学府とされる東京大学の学生も多数おり、試験に合格するのは簡単なことではありません。

ノンキャリアはキャリアほど学歴が重視されにくいとされますが、最近ではノンキャリアでも難関大の出身者が増えているようです。

なお、国家公務員試験は大学等での学部・学科や文系・理系は問わず受験することが可能です。

キャリアとノンキャリアの給料・待遇の違い

国家公務員の給料は「俸給表」によって定められており、初任給は学歴や採用区分によって違いがあります。

たとえば、平成31年度4月に採用された人の初任給(行政職俸給表(一))は、総合職(院卒)で213,000円、総合職(大卒)で186,700円、一般職(大卒)で182,000円となっています。

その後は、勤続年数や役職が上がることで昇給していきます。

昇任スピードはキャリアの人のほうが早いとされ、本省の課長級以上の役職は、ほとんどが総合職の職員で構成されています。

一方、一般職の職員の場合は、比較的ゆっくりとしたペースで年功序列での昇任が普通であり、役職の上限は課長補佐クラスまでとされています。

こうした違いが給料に反映されてきます。

待遇面については、基本的にキャリアとノンキャリアは同等のものを受けることができます。

キャリアとノンキャリアはどっちがおすすめ?

キャリアとノンキャリアは、同じ国家公務員とはいえども、採用ルートから配属後の仕事内容、出世スピードまでいろいろな違いがありますので、まずはその違いを知っておくとよいでしょう。

もし日本を背負う責任あるポジションに就きたいのであれば、やはりキャリアを目指すほうが思う存分ダイナミックな仕事ができる可能性が高まるでしょう。

しかし、キャリアは配属先や時期によっては激務となり、厳しいプレッシャーを抱えながら働かなくてはならないといった大変さもあります。

なお、ノンキャリアだからといって重要な仕事ができないわけではありません。

ノンキャリアは定型的な事務業務を中心に行うとされていますが、各府省や関係機関などで、スペシャリストとしての活躍が期待されることも多いです。

自分が目指す将来の姿をイメージし、どちらの試験を受験するか考えていくとよいでしょう。