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仕事体験談

「人の役にたちたい」という思いを持って経営する

回答者 : アルプスさん(男性/42歳)

職業名 : 社会福祉士(独立型社会福祉士事務所)現在の状態 : 現役経験年数 : 5年

仕事内容
独立型社会福祉士とは、事業所に所属している人以外の、自ら事務所を開業している社会福祉士のことです。わたしは、独立型の事務所を設けて地域のソーシャルワークを実践しています。

以前、特別養護老人ホームで働いていた時と比べると、相談範囲や活動の幅がずいぶんと広がりました。高齢者への相談に限らず、地域に暮らす障害者や子育てに悩む親御さんなど相談対象や内容はさまざまです。

また、成年後見の受任をしたり、ケアマネジャーの資格もあるので、ケアマネジャーも兼務しています。専門学校や大学の非常勤講師としての仕事や社会福祉士になるための相談援助実習の受け入れもしているので、学生指導なども仕事として行っています。
仕事のやりがい
独立型になってから、自分のやりたい仕事を思う存分できるようになったことが一番のやりがいを感じる点だと思います。

機関に所属して働いていると、組織の中の一員として働くので、どうしても周りと歩調を合わせて動き、仕事でこうしたいと思っても上司と相談してからになるので自分の思うようにはなかなか上手くいきませんでした。

そうした葛藤がなくなった半面、自分のする全ての行いに責任がついてくるので、間違った判断をしてはいけない重荷は感じています。

ケアマネジャーの仕事を兼任しているのですが、雇われケアマネジャーと違って、独立型のケアマネジャーとしての活動も動きやすいと思います。自分としては、低所得者やホームレス支援にも興味あるので、その辺りを今後は活動していきたいと検討中です。
覚悟しておいた方がいいこと
独立型社会福祉士は、弁護士や司法書士のように事務所を構えて専門的に活動していく仕事なので、独立する前までに準備することはとても多いです。

社会福祉士の資格を持っていることはもちろんですが、必ず社会福祉士会に所属して活動していないと独立型社会福祉士の研修は受けられませんし、講習修了の登録もできません。

そして、この研修を通して、同じ社会福祉士のネットワークを作っておくことも、独立型を目指すには大事なことです。

社会福祉士の資格は業務独占ではなくて、名称独占資格なので、事業収益を考えると困難は多いと思われます。多くの独立型をしている社会福祉士はケアマネジャーの資格を持っているので、独立型ケアマネジャーとしても兼務して収益を得ているようです。そうでもしないと食べてくのが大変だからです。

独立開業したら、経営手腕も問われます。社会福祉士として、経営者として、福祉業界の中で生きていく術をいろいろと構築していくことは覚悟しておいた方がいいでしょう。
給料・待遇
収入はそんなに高くありません。人それぞれだと思います。社会福祉士という仕事自体が、なかなか地域の人たちに理解されにくいもので、何をやってお金を稼いでいるのだろうといった声を耳にします。

開業したばかりの頃は、仕事がぽつんぽつんと入るぐらいでした。以前、ケアマネジャーをしていたこともあり、地域包括支援センターとのつながりがあったお陰で、そこから介護保険関係の仕事をいただいていました。

そのうちに、成年後見受任の依頼が入るようになりました。高齢者虐待防止活動を行政の人や弁護士、司法書士、医師たちとともに取り組むようになってからは、その関連で、老人会や学校からの依頼で、高齢者虐待防止活動についての講演をしています。

成年後見を10件持っていて、仮に月2万円の報酬であれば月収は20万円。相談業務は1時間5000円からに設定しています。ケアプランを10件持っていて、月収は約10万円ほど。年収にして480万円から500万円ぐらいです。年に数回の講師活動や講演活動もよい収入源になっています。
この職業を目指す人へのメッセージ
わたしは、独立型社会福祉士がもっと地域の中で身近な存在になってほしいと願っています。独立型は、まだ数的には少ないと思います。ケアマネジャーとして勤務されていた人が独立型を目指されるパターンは多いと思います。

ケアマネジャーの仕事にソーシャルワークの要素を取り入れると仕事の内容ややりがい感が高まると思います。実際、社会福祉士だけだと、経営的に厳しいと思います。雇われと違って、経営していくことも考えなくてはいけないからです。

福祉の仕事で大儲けしようと思わない方がいいです。もともと、福祉の仕事を目指す人たちは「人の役にたちたい」という思いを強く持っていると思います。そういう気持ちを大事にして、事業・経営をしていかなくてはいけないと思います。

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