生産管理への転職・未経験採用はある？

生産管理への転職状況は？

生産管理は、原材料の調達から工場での製造、完成品の出荷と、製造工程すべてを担当する職種です。

営業や企画、設計、購買など、業務上に関係する部署が多く、それまでのキャリアを生かしやすいため、別の職種から生産管理に転職してくる人もいます。

また、生産管理は、こうしたさまざまな部署との「調整役」としての働きが求められるため、専門知識やスキルなどよりも、どちらかというとコミュニケーション能力が重視される傾向にあります。

このため、関係する業種も含め、まったく実務経験のない人であっても、生産管理担当者として採用される可能性があります。

そうした事情を踏まえると、製造業のなかでは、生産管理はかなり転職しやすい部類に入る職種といえるでしょう。

ただし、生産管理は、たとえば営業や製造スタッフのように、大勢の人数が必要になるタイプの職種ではありません。

誰でも採用されるチャンスがある反面、求人数としてはあまり多くないという点は、あらかじめ頭に入れて転職活動に臨む必要があります。

生産管理への転職の志望動機で多いものは？

生産管理へ転職する動機としては、「ものづくりにたずさわりたい」という理由が多いようです。

製造ラインすべてに関わる生産管理は、ものづくりの楽しさや面白さ、醍醐味を味わうことのできる職種です。

別の仕事をしていたものの、昔からものづくりが好きで、もっと自分の性に合った仕事をしたいという人が、生産管理への転職を志すケースが目立ちます。

また、生産管理の仕事はどちらかというと地味ですが、ものづくりに必要な職種であり、需要は底堅い点が特徴です。

景気の波に左右されず働きたい、営業マンのように歩合給などで月々の収入が変動するよりも毎月決まった収入を得たいなど、仕事に「安定性」や「確実性」を求める人が、生産管理に転職するケースも見られます。

生産管理の志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは？

未経験・社会人から生産管理になるには

生産管理の求人のなかには、「未経験者歓迎」というところもあります。

このため、未経験・社会人から生産管理になるにあたって、たとえば学校に通う、資格を取るなど、何か特別なステップを踏む必要はありません。

とくにアパレルメーカーやアパレル商社では、業界全体で人手不足となっている影響もあって、未経験OKの求人が多数となっています。

アパレル業界は学歴要件もゆるいところが目立ちますので、これからキャリアをスタートさせたいという人にとっては狙い目です。

別の業界を志望している人についても、アパレル業界で経験を積んだ後、「生産管理実務経験者」としてあらためて転職するほうがスムーズかもしれません。

なお、未経験者の場合、正社員ではなく契約社員などの非正規採用となるケースもよくあります。

当面の間は不安定な雇用状況になる可能性もあるという点に注意が必要です。

生産管理への転職面接で気をつけるべきことは？

生産管理は、製造ライン全体を統率する立場として、製造スタッフやほかの部署の社員に指示を出すことがおもな役割です。

自分の考えや状況などをほかの人に「正確に伝える力」は、生産管理にとって重要となります。

物事を正確に伝える能力があるかどうかは、面接で明らかになってしまいます。

生産管理への転職面接においては、転職を決断した経緯や志望動機、自身の強み・弱み、将来のキャリアビジョンなどを、わかりやすく伝えられるようにきっちりと内容を整理してから望むべきです。

また、生産管理には、指示を受けた人に「この人の指示は素直に聞こう」と思ってもらえるだけの「人望」も非常に重要になります。

面接においては、そうした職務にふさわしい人柄を意識して、表情や言葉づかい、仕草などに気をつけ、優しさや温かみが感じられるように振る舞いましょう。

生産管理に転職可能な年齢は何歳くらいまで？

生産管理に転職可能な年齢は、現在の仕事と生産管理がどのくらい関連があるかによって多少上下します。

まったくの未経験で、その業界で働いたキャリアもない場合、一般的な職業と同じく30歳くらいが限度となるでしょう。

生産管理ではなくてもその業界で働いていた場合、もう少し上、およそ35歳くらいまでなら転職できる可能性があります。

たとえばMR（医薬情報担当者）が製薬企業の生産管理を志望する場合などです。

比較的遅めの年齢から生産管理になる場合は、とりあえず「生産管理事務」や「生産管理アシスタント」などのサポート職で働き、実務経験を積むことを優先したほうがいいかもしれません。

ただし、職場にもよりますが、生産管理は年齢やキャリアよりも「人柄」が重視されやすいため、年齢制限はそこまで厳格ではありません。

年齢制限を明記せず、「30代多数活躍中」「教育体制充実」など表示している求人もありますので、勇気をもって飛び込んでみることが大切です。

未経験から生産管理に転職する際の志望動機

未経験から生産管理に転職する際の志望動機については、できる限り前職との関連を意識した内容にすることが望ましいでしょう。

生産管理と関わりのある職種は多岐にわたりますので、共通点を見出すことはそこまで難しくないはずです。

前職の仕事内容について簡単に触れて、そこで叶えられなかったことが生産管理ならできる、不満点を解消できるという理由にすると、書きやすく、客観的な説得力も生まれやすいでしょう。

その際は、前職について否定的になりすぎず、良い部分も併記すると、好感触を得やすい志望動機になります。

あわせて、前職で得た経験やスキルを、どのように生産管理の仕事に生かせるか言及すると、なお良いでしょう。