生産技術への転職・未経験採用はある?

生産技術への転職状況は?

同業種からの転職が多い

生産技術は、他の技術系職種と同じく専門性が必要とされる仕事であるため、転職者の多くは、これまでも同じ生産技術として働いていた人が占めています。

たとえば「電機メーカーの生産技術から自動車メーカーの生産技術へ転職する」といったように、同じ生産技術として働いていた人であれば、業界を越えた転職が行われることもあります。

業界がたとえ異なっていても、生産技術としての役割やノウハウなどを理解していることは強みとなり、異業界への転職でも評価されるでしょう。

また機械設計職や品質管理職など、生産技術と近しい仕事の経験・ノウハウを持っている人が転職してくるケースも目立ちます。

人手不足のため未経験採用もある

いま日本の製造業は、業界全体で人手不足が進行しています。

生産技術職も例外ではありません。

製造業の94%以上の大企業・中小企業において、人手不足が顕在化しているとされています。

参考:経済産業省 平成30年製造業における人手不足の現状および外国人材の活用について

このような状況のため、人手の集まりにくい中小メーカーでは、未経験者を採用しゼロから育成しようとする会社も増えています。

そのような会社であれば、元販売職出身、元営業職出身、元事務職出身など、さまざまな経歴を持つ人が生産技術として採用され働いていることがあります。

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生産技術への転職の志望動機で多いものは?

生産技術へ転職する人の志望動機はさまざまですが、代表的なものとしては次のようなものが挙げられます。

<転職者の志望動機で多いもの>
・モノづくりや生産に興味をもった
・効率化や合理化を突き詰める仕事がやりたいと思った
・エンジニアとして手に職となる技術を身に付けたかった
・前職で生産技術の担当者などと関わる機会があり、興味をもった
・〇〇分野の生産技術にたずさわりたいと思った(経験者)
・より大きな地盤の企業の生産技術にたずさわりたい、グローバルに活躍したい(経験者)

生産技術というのは、いかに製品を効率よく量産できるかを目指す仕事であり、技術的観点から生産の効率化を試みる立場です。

未経験者の場合は「生産の流れそのものに興味をもった」、「効率化を考えることが好き」など、内面的な動機から志望する人が目立ちます。

同業経験者の場合は、これまでの経験をベースとし、別の分野の生産技術の仕事にチャレンジしてみたいといった方向性の動機が目立ちます。

生産技術の志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?

未経験・社会人から生産技術になるには

未経験者向けの求人に応募する

中小メーカーであれば、人手不足の影響から未経験者を採用する会社も増えています。

未経験の社会人が生産技術を目指す場合、そのような未経験求人に応募し、採用を勝ち取るのが最もポピュラーな手段となります。

注意したいのは、未経験採用であっても「理系の大学卒業者のみ」、「理系コースを専攻してきた人のみ」など、理系の制限が設けられている求人が多いことです。

ただし、なかには経験不問、かつ理系・文系も問わずに募集している求人もありますので、文系の未経験者でも生産技術に転職することは可能です。

大手メーカーの未経験求人は少ない

東証一部上場の大手メーカーは、人手不足といえども応募者は多いため、未経験採用を行っていない会社が目立ちます。

そのため、大手メーカーの生産技術に未経験からつきたい場合には、新卒採用もしくは第2新卒採用で入社するルートがポピュラーです。

ただし新卒、第2新卒の採用では、「大卒以上」、「理系出身者」などの条件で制限されることが多くなります。

年齢的に新卒や第2新卒から外れてしまう人の場合は、まずは未経験で入社できる中小メーカーなどで生産技術の経験をつみ、「キャリア採用」として大手に転職するルートをとるのが一般的です。

転職と資格

生産技術に転職するにあたり、絶対に必要となる資格や免許は基本的にありません。

なんの資格も持たずに転職することも可能ですが、次のような資格を学生や未経験者が事前に取得しておくと役立つことがあります。

<取得しておくとよい資格の代表例>
・CAD利用技術者試験:民間資格
・基本情報技術者試験:国家資格
・TOIEC:民間資格
・MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト):民間資格

参考:CAD利用技術者試験
参考:IPA 情報処理推進機構 基本情報技術者試験
参考:マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)

生産技術部門でも設備や機材の設計を行うことがありますが、設計業務はコンピュータ上での設計ツールとなるCAD(Computer-Aided-Design)を使うのが一般的であるため、「CAD利用技術者試験」を取得しておくと、業務をする上で役立つことが多いです。

また、昨今の生産現場にはIT化やグローバル化の波が押し寄せてきています。

そのため、IT系の資格である「基本情報技術者試験」、英語系の資格である「TOIEC」などを所持しておくと活躍の幅を広げられます。

資格というのは体系的な知識を学べるだけでなく、意欲や頑張りのアピールともなるため、特に未経験者であればその意味は大きく、面接でプラス評価となることもあります。

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生産技術への転職面接で気をつけるべきことは?

生産技術の仕事では、品質、人員、コストなどさまざまな要素を考慮した上で生産の効率化を目指すため、「論理的思考力」が問われます。

そのため、面接での発言内容などが、あまりに非論理的であったり、支離滅裂であったりすると、適性を疑われるでしょう。

また、生産技術というのは社内の各部署との「橋渡し役」のポジションをにない、コミュニケーション力や調整力も問われるため、面接での応対や人間性などの部分も細かく見られていることがあります。

生産技術に転職可能な年齢は何歳くらいまで?

人手不足の影響もあり、「年齢不問」で採用を行う企業も増えており、年齢的な制限は消えつつあります。

ただし生産技術というのは、職業柄、現場経験を積んで身につけなければならないことがたくさんあり、一人前のエンジニアなるには長い年月がかかるため、基本的には年齢が若い人のほうが有利です。

ある程度の年齢になってから転職する場合は、「未経験ではあるけれど理系の学部を卒業している」、「関連する資格をとり基礎知識は身に付けている」など、年齢のハンデを埋めるための材料が必要でしょう。

未経験から生産技術の転職での志望動機

生産技術というのは、対外的に目立ちにくい裏方的な部門でもあるため、未経験者には仕事内容のイメージがしにくい部分も多いです。

だからこそ、「なぜ未経験者でありながら、あえて生産技術を選ぶのか」という動機部分を採用担当者は特に知りたがっています。

したがって、生産技術でなければならない理由を、いかに他と差別化し、具体的、論理的に伝えられるかがポイントとなり、そのためには生産技術という仕事をよく理解する必要があります。

また、志望動機の説得力を高めるためには、誰でもがいえるような内容ではなく、これまで社会人として働いた上での自身の個人的エピソードやきっかけなどを交えながら伝えるのも効果的です。