女性の大学職員のキャリアパス・結婚後の生活

女性の大学職員の現状

大学に勤務する大学職員には、女性も多数見られます。

部署によっては、女性が過半数を超えているところも少なくありません。

国立大学協会は、国立大学職員の第一次試験実施結果を公表しています。

それによると、平成30年度の事務系の場合、申込者は全28,677名中、女性が13,376名(約46%)、一次試験合格者は全7,040名中、女性が3,001名(約43%)となっています。

参考:国立大学協会 第一次試験実施結果

実際に働いている職員の割合も、約3割程度が女性職員というのが平均的です。

一方で、大学の非正規職員には圧倒的に女性が多いというのも現状です。

ある国立大学では非正規職員の92%が女性であったという調査結果が出ており、年齢層は30~34歳までがピークで、以降ゆるやかに下降する傾向がありました。

国立・私立を問わず内部登用制度がありますが、実施状況や採用過程は非公表であるため、制度はあっても希望者が実際にどれくらい登用されているのかは不透明です。

したがって、雇用形態にこだわらないのであれば女性職員は「多い」といえますし、正規職員に限っていえば、就職する点からみると「狭き門」であるともいえます。

女性の大学職員の強み・弱み

女性の大学職員の強みとしては、女性ならではの細やかな気遣いや人当たりのよさ、面倒見のよさなどが挙げられるでしょう。

地元や親元を離れて勉強に勤しむ学生が多い大学で、学生たちに寄り添い、不安や心配ごとの相談に乗ってあげられる存在となる大学職員には、女性のもつ気配りやコミュニケーション力は大きな力になります。

しかしながら、配属先の部署や携わる業務内容によっては、必死でスキルアップしていくことが求められる場合もあります。

新たな知識の習得や知らない分野の勉強など、業務時間外でもやらなくてはならないことが増え、仕事と家事や育児との両立を難しくする可能性もあります。

また、ポジションによっては出張や残業に対応しなければならない場面も出てきます。

そのようなとき、家庭をもつ女性職員にとってはそれが弱みとなるかもしれません。

大学職員の結婚後の働き方・雇用形態

大学職員は配偶者の転勤など家族の事情がない場合、結婚後も変わらず働き続けることができます。

国立大学の場合は、職員は「みなし公務員」として扱われ、待遇も公務員に近いものになっています。

正規職員だけでなく非常勤職員であっても、産前産後休暇や保育休暇(多くは生後1年まで)を取得することができます。

他の省庁と比較しても、国立大学には女性の在職割合が高いといわれています。

たとえば、高知大学における男女共同参画に関する意識調査(平成25年)によると、調査に回答した事務職員の平均年齢は女性42.3歳、男性47.0歳、既婚率は女性58.3%、男性74.5%という結果でした。

女性教員(平均42.3歳、既婚率42.6%)と比較しても決して見劣りすることはなく、教員であっても職員であっても、長く働き続けられる環境であるといえます。

ただし、「定年まで勤めても主任のまま」という人もいるほどで、子どもや配偶者のいる女性職員は昇進が遅れる傾向があるようです。

大学職員は子育てしながら働ける?

女性にとって出産、育児中は、多くの場合、独身時代のような仕事中心の生活はできなくなります。

子育てをしながら大学職員として働く場合、育児への理解、サポートがあるかは職場次第ですが、働く職員の数が多い大学では、産休や育休、介護休暇などは比較的取得しやすい環境が整っているようです。

また、大学の方針として、女性が働きやすい職場作りに力を入れているケースが多く、また大学職員には女性が多いため、働くお母さんにとってワークライフバランスがとりやすい職場環境が期待できます。

大学職員は女性が一生働ける仕事?

大学職員の職場は、各種休暇制度が取りやすい環境が整いつつあるため、仕事と家庭の両立は比較的しやすいでしょう。

また、やむを得ず出産などのタイミングで退職や転職を検討しなくてはならない状況になった場合でも、大学勤務経験があれば、また別の大学で職員として採用されやすいようです。

そのため、いったんキャリアをリセットした場合でも、本人の意欲次第ではふたたび大学職員となって、それまでの事務職の経験などを生かしながら働けるチャンスは十分にあるといえます。

パートや派遣など、非正規雇用の求人も出ていますので、自らのライフスタイルに合う形でキャリアを築いていくことが可能です。