大学職員採用試験の難易度・倍率はどれくらい?

国立大学の場合、国立大学法人等が合同で行う統一試験の一次試験と、採用予定機関が個別に実施している二次試験をクリアする必要があります。

一方私立大学の場合は、各大学独自の採用試験を受験して合格することが採用の条件です。

国立大学の場合は大学卒業程度のレベルが問われ、私立大学では一般常識、小論文、適性検査などを行う大学が多いようです。難易度が大学にとって異なります。

ここでは国立大学、私立大学の採用までの流れや試験内容及び難易度などについて解説していきます。

大学職員採用までの流れ

国立大学職員の採用までの流れ

国立大学法人等職員採用試験を受験する場合

国立大学法人等職員採用試験には、国立大学法人等が合同で行う統一試験形式の一次試験と、採用予定機関が個別に実施している二次試験があります。

3月上旬に試験案内が公開されるので、国立大学法人等グループ会員サービスに会員登録を行い、必要であれば合同採用説明会に参加するとよいでしょう。

受験申込の受付は5月半ばです。

一次試験は7月上旬に実施され、開催地は北海道、東北、関東甲信越、東海・北陸、近畿、中国・四国、九州の7地区です。

二次試験は、第一次試験合格者に対して国立大学法人等ごとに個別に日程を設定して行われます。

選考や採用は各国立大学法人等が行い、二次試験合格者へ採用日時等の通知が行われます。

採用時期はおおむね翌年の4月1日となりますが、既卒者は欠員の状況によりそれ以前に採用されることもあるようです。

大学独自の採用試験を受験する場合

近年では、独自の採用試験を実施する国立大学も増えてきました。

試験内容や採用スケジュールは各大学によって異なるので、ここでは東京大学の例を紹介します。

  • 3月1日に職員採用情報が公開される。
  • 3〜4月中旬にかけて採用説明会が大学内で開催される。
  • 5月中旬までに、大学のWebサイト上で「My page」に登録のうえ、エントリーシートを提出する。
  • 5月下旬に書類選考が行われる。
  • 適性検査を経て、6月中旬以降の二次選考(面接)へと進む。
  • 6月下旬〜7月上旬に最終合格の通知がきて、新卒者は翌年4月1日からの採用となる。既卒者は大学の状況により、それ以前に採用になる場合がある。

私立大学職員の採用までの流れ

私立大学の場合は、時期や試験内容を各学校法人が独自に決めて実施する採用試験を受験します。

採用までの流れは一般的な民間企業とほぼ変わりません。

職員の募集情報は、各大学のWebサイトや「マイナビ」などの就職情報サイトに掲載されるので、まずはWebからエントリーし、応募書類を送付します。

書類選考ののち、筆記試験、面接、採用と進むのが一般的です。

大学職員になるには? 必要な資格や学歴はある?

大学職員採用試験の受験資格

国立大学法人等職員採用試験を受験する際は、学歴の制限はとくにありません。

ただし、年齢に関しては「平成○○年4月2日以降に生まれた者」という表現で、受験資格を30歳までとしています。

私立大学や公立大学の場合は、大学によって受験資格がまちまちですが、学歴に関しては「4年制大学卒業以上」としていることが多いのが実情です。直接的な制限の記載がなくても、一般的に大学卒業程度の学力が必要とされると考えましょう。

年齢については「30歳まで」としているケースが多いですが、新卒者に限定している大学や「40歳以下」としていたり年齢制限を設けていなかったりする大学もあります。

地方の公立大学などでは、大学職員の職務経験者や移住定住者を受験資格としているケースもあります。

大学職員採用試験の内容・難易度

国立大学の場合

国立大学法人等職員採用試験の一次試験は、多肢選択式による筆記試験で、大学卒業程度のレベルの知識や教養が問われます。

試験時間は2時間で、内容は社会、人文、自然に関する「一般知識」と、文章理解、判断推理などに関する「一般知能」
それぞれ20問ずつ、40問全問必須回答となっています。

なお、国家公務員試験や地方公務員試験における一次試験では、「教養試験」に加えて、職務に必要な専門知識を問う「専門試験」も行うことが一般的です。

国立大学法人等職員採用試験では「教養試験」のみが実施され、難易度としては市役所の職員や警察官、消防官の採用試験と同程度のレベルと言われています。

私立大学・公立大学の場合

私立大学や公立大学では、国立大学法人等のような決まった試験制度はなく、試験内容や採用方法は各大学が独自に決めて実施します。

試験内容は、一次が筆記試験で、筆記試験合格者が二次以降の面接に進むというのが一般的です。

筆記試験は一般常識、志望動機等に関連する小論文、民間企業のSPIに相当するような適性検査というのが平均的な内容です。

難易度は大学によって異なり、各大学の内容に合わせて対応する必要があります。

大学職員採用試験の合格率

国立大学の場合

公表されているデータによると、令和元年度の国立大学法人等職員採用試験において、事務職の申込者数は全国で26,358名で、そのうち一次試験の合格者数は6,668名でした。

競争倍率は3.9倍、合格率は25.3%となり、申込者の4人に3人は不合格となっていることがわかります。

競争率は地域によって差があり、同じ事務職でも、関東甲信越地区では倍率が6.4倍で合格率が15.6%であるのに対して、中国・四国地区では倍率が2.4倍で合格率は40.9%と、大学職員の採用申し込みは都市部に集中する傾向があるといえるでしょう。

また職種によっても倍率が変わり、関東甲信越地区においては、事務職が6.4倍なのに対して、技術系の建築区分の倍率は1.6倍と大きな開きがあります。

なお、令和元年度の関東甲信越地区における事務職の申込者数は8,998名ですが、同地区における事務職の合計採用予定数は168名です。

このことから実際の採用倍率は53.6倍、採用率は1.9%と推定されます。

私立大学の場合

私立大学の場合、競争倍率や合格率などを公開している大学は多くありませんが、国立大学法人等に比べて倍率が高いことが知られています。

年によっては100倍を超え、200倍近くになるケースもあるようです。

また一般的に、都市部の大学や有名大学の職員は倍率が高く、地方の大学や知名度の低い大学は倍率が低くなる傾向があります。

たとえば、平成29年度の立教大学では採用倍率が149.0倍で採用率は0.7%なのに対し、関西大学では採用倍率が82.0倍で採用率は1.2%となっています。

令和2年度のデータでは、関西大学の採用倍率が31.5倍で採用率は3.2%、京都産業大学の採用倍率は18.6倍で採用率が5.3%です。

大学職員採用試験の難易度・倍率のまとめ

大学職員の採用試験は国立大学や私立・公立大学で違いがあり、採用試験の内容も変わってきます。

倍率に関しては、都市部になればなるほど高くなる傾向にあります。

大学職員になりたいと考えている人は、各大学のホームページを定期的にチェックするようにしましょう。